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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


4.13.28 ファイル移動

機能

この部品は,指定したパスのファイルまたはフォルダを,指定したファイルまたはフォルダに移動します。

移動元の対象パス(common.sourceMoveTargetPathプロパティ)や移動先の対象パス(common.destMoveTargetPathプロパティ)には,ワイルドカードを使用したファイルまたはフォルダのパスは指定できません。

移動先に同名のファイルまたはフォルダがある場合は,上書きしないで部品が異常終了となります。

また,移動先の対象パス上にフォルダが存在しない場合は,フォルダを作成します。

実行対象サーバがWindowsの場合,同じドライブ間の移動の場合は,"move"コマンドを使用し,異なるドライブ間の移動の場合は,"xcopy"コマンドで対象先パスにコピーしたあと,"del"コマンドまたは"rmdir"コマンドで移動元を削除します。

実行対象がUNIXの場合,"mv"コマンドを使用して,ファイルまたはフォルダを移動させます。

移動先に指定するパスは,移動元がフォルダであった場合はフォルダパスとして扱い,移動元がファイルであった場合はファイルパスとして扱います。

利用場面

ファイルまたはフォルダを,別のファイルまたはフォルダに移動する場合に使用します。

前提条件

【システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品】/【実行対象サーバの稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 11-00以降

【実行対象サーバ内前提製品】

なし。

【実行対象サーバの稼働OS】

(1) Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

(2) Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

(3) Windows Server 2016 Standard/Datacenter

(4) Windows Server 2019 Standard/Datacenter

(5) Red Hat Enterprise Linux Server 6 (32-bit x86),Red Hat Enterprise Linux Server 6 (64-bit x86_64)

(6) Red Hat Enterprise Linux Server 7 (64-bit x86_64)

(7) Red Hat Enterprise Linux Server 8 (64-bit x86_64)

(8) CentOS 6 (64-bit x86_64)

(9) CentOS 7 (64-bit x86_64)

(10) CentOS 8 (64-bit x86_64)

(11) Oracle Linux 8 (64-bit x86_64)

【実行対象サーバの使用条件】

なし。

注意事項

(1)この部品のプロパティには「"」(ダブルクォーテーション)および「'」(シングルクォーテーション)を含む文字列は指定しないでください。

(2)移動元の対象パス(common.sourceMoveTargetPathプロパティ)および移動先の対象パス(common.destMoveTargetPathプロパティ)に,Windowsの場合はドライブだけの指定,UNIXの場合はルートだけ指定した場合,部品は異常終了します。

(3)部品の実行対象がWindowsの場合で異なるドライブ間にファイルまたはフォルダを移動する場合に,移動するファイルまたはフォルダの容量によって時間が掛かる場合があります。

(4)ファイル・フォルダを移動するコマンドが失敗した場合,移動元の対象パスのファイルまたはフォルダが壊れる可能性があります。移動元の対象パスのファイルまたはフォルダを移動する前にバックアップを取得することを推奨します。

(5)実行対象がWindowsで同じドライブ間の移動を行う際,移動元がファイルの場合でかつ移動先のパスの長さが259文字を超えた場合は,部品が異常終了します。移動元がフォルダの場合で,移動後に移動先パスの長さがフォルダの作成限界のパス長(247文字)およびファイルの作成限界のパス長(259文字)を超える場合でも部品の実行は可能です。ただし,部品は正常終了しますが,移動後に名前が変更できないなどの不具合が発生するのでフォルダの作成限界のパス(247文字)およびファイルの作成限界のパス(259文字)を超えて移動することは推奨しません。

(6)実行対象がWindowsの場合で異なるドライブ間の移動の場合は,読み込み禁止のファイルまたはフォルダは移動できません。その場合,部品が異常終了し,移動先のコピー途中のファイルとフォルダは削除されませんので,不要な場合は実行対象サーバにログインし手動で削除してください。

バージョン

02.00.00

部品のタグ

Control OS,Windows,Linux

タスクログに表示される部品の名称

osMoveFile

戻り値

戻り値

説明

0

正常

1

異常(コピー完了後エラー検知) 移動先へのコピー完了後,移動元削除中にエラーを検知

12

異常(ユーザーミス) プロパティ不正

27

異常(エラー内容はタスクログで確認)

41

異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知)

プロパティ一覧

プロパティ一覧を次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

plugin.destinationHost

実行対象サーバのホスト名

この部品を実行するサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

common.sourceMoveTargetPath

移動元の対象パス

移動元のファイルまたはフォルダをフルパスで指定します。

− 

入力

○ 

common.destMoveTargetPath

移動先の対象パス

移動先のファイルまたはフォルダをフルパスで指定します。

− 

入力

○ 

common.returnValue

部品の戻り値

この部品の戻り値が格納されます。

− 

出力

−