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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


3.2.1 サービステンプレート「仮想サーバ追加(LU作成/データストア作成)」の使用例

サービステンプレート「仮想サーバ追加(LU作成/データストア作成)」を使用した場合の,想定するシステム構成および指定するプロパティの例について説明します。

このサービステンプレートを使用すると,ストレージシステム上にDPボリュームを作成し,VMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)にデータストアを作成できます。

想定するシステム構成

このサービステンプレートでは,次のシステム構成を想定しています。

Webブラウザー

JP1/AOを操作する端末です。ユーザーは,この端末でサービステンプレートのプロパティ値を設定します。

IT運用自動化サーバ

JP1/AO,およびJP1/Baseがインストールされているサーバです。

vCenter操作サーバ

VMware vSphere Power CLIがインストールされているサーバです。

vCenterサーバ

VMware vCenter Serverがインストールされているサーバです。

HDvM CLIサーバ

Hitachi Device Manager Software CLIがインストールされているサーバです。

HDvMサーバ

Hitachi Device Managerがインストールされているサーバです。

ストレージシステム

Hitachi Device Managerが管理しているストレージシステムです。

ESXサーバ

VMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)がインストールされているサーバです。仮想化サーバを管理しています。

図3‒1 サービステンプレート「仮想サーバ追加(LU作成/データストア作成)」の想定するシステム構成

[図データ]

処理の流れ

  1. Webブラウザーから,ユーザーがプロパティ値を入力し,サービスを実行します。

  2. IT運用自動化サーバから,HDvM CLIサーバやvCenter操作サーバに自動処理が実行されます。

  3. HDvM CLIサーバから,DPボリュームがストレージシステム上に1つ作成されます。

  4. HDvM CLIサーバから,作成したボリュームがESXサーバのホストグループに登録されます。

  5. vCenter操作サーバから,追加したH-LUNがESXサーバに認識されます。

  6. vCenter操作サーバから,データストアがESXサーバに追加されます。

  7. vCenter操作サーバから,追加したデータストアに対するFCパスを優先に設定されます。

プロパティ値の指定例

サービステンプレート「仮想サーバ追加(LU作成/データストア作成)」を使用するためには,ユーザーの環境に合わせて,プロパティ値を指定する必要があります。プロパティ値は,[サービス設定]画面および[サービス実行]画面で指定します。

表3‒1 [サービス設定]画面で指定するプロパティ値の例(仮想サーバ追加(LU作成/データストア作成))

プロパティグループ

プロパティ名

プロパティキー

説明

指定例

仮想システム環境情報

HDvM CLIサーバのホスト名

hdvm.targetHost

Device Manager CLIがインストールされているサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

storagehostCL

HDvM CLIのインストールパス

hdvm.cliInstallPath

Device Manager CLIのインストールパスを指定します。

C:¥HDVM

HDvMとの通信プロトコル

hdvm.hdvmProtocol

HDvMサーバに接続するためのプロトコルをhttpまたはhttpsで指定します。

http

HDvMサーバのホスト名

hdvm.hdvmHostName

HDvMサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。

storagehostM

HDvMとの接続ポート番号

hdvm.hdvmPortNumber

HDvMサーバに接続するためのポート番号を指定します。

2001

HDvMに接続するためのユーザーID

hdvm.hdvmUserName

HDvMサーバに接続するためのユーザーIDを指定します。

System

HDvMに接続するためのパスワード

hdvm.hdvmPassword

HDvMサーバに接続するためのパスワードを指定します。

password

VMware vCenter操作サーバのホスト名

vmware.targetHost

VMware vCenter Serverを操作するサーバ(vSphere PowerCLIインストール済みサーバ)のホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

Vspcli

vCenterサーバ名

vmware.vCenterServerName

VMware vCenter Serverのホスト名,またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

Vcenterhost

VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名

vmware.userName

VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名を指定します。

User01

VMware vCenter Serverに接続するためのパスワード

vmware.password

VMware vCenter Serverに接続するためのパスワードを指定します。

password

VMware vCenter Server接続用プロトコル

vmware.protocol

VMware vCenter Serverに接続するためのプロトコルを指定します。

https

ストレージ情報

ストレージシステムのシリアル番号

hdvm.hdvmSerialNumber

実行対象のストレージシステムのシリアル番号を指定します。

123456789

ストレージシステムのファミリー名

hdvm.hdvmArrayFamily

ストレージシステムのファミリー名を指定します。指定可能な値はAMS,USP_V,USP_VM,VSP,HUS,HUS VM,VSP G1000のどれかです。

AMS

表3‒2 [サービス実行]画面で指定するプロパティ値の例(仮想サーバ追加(LU作成/データストア作成))

プロパティグループ

プロパティ名

プロパティキー

説明

指定例

ストレージ情報

DPボリューム(LU)の容量 (GB)

hdvm.hdvmCapacity

作成するDPボリューム(LU)の容量をGB単位で指定します。

100

DPボリューム(LU)のデバイス番号

hdvm.hdvmDevNumber

DPボリューム(LU)のデバイス番号を10進数で指定します。

1001

DPプールのプールID

hdvm.hdvmPoolId

作成したDPボリューム(LU)を関連づけるDPプールのプールIDを指定します。

10

パスのポート名

hdvm.hdvmPathPortName

DPボリューム(LU)へのパスのポート名を指定します。

CLT0-A

ホストグループのID

hdvm.hdvmDomainId

DPボリューム(LU)を追加するホストグループのIDを10進数または16進数で指定します。16進数の場合は"0x"をプレフィックスとして付与してください。

123

LU Number(LUN)

hdvm.hdvmLun

LU Number(LUN)を指定します。

127

仮想環境情報

ESXサーバ名

vmware.vmHostName

VMware vCenter Serverが管理する[ホストおよびクラスタ]に表示されるESXサーバ名を指定します。

ESXhost

データストア名

vmware.dataStoreName

データストアの名称を指定します。

datastore

HBA名

vmware.hbaName

優先するHBA名を,VMware vCenter Serverのストレージアダプタのランタイム名に表示される形式で指定します(例:vmhba0)。

hba