Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


2.5.32 運用ユーザー削除(SYSTEM)

機能

このサービステンプレートは,OSユーザーおよびJP1ユーザーの削除と,周辺設定を行います。

ジョブ実行環境でのサーバ滅却などの際の,運用ユーザーの削除時に発生する作業を省力化する目的で使用します。

次のシステムの場合に有効です。

・JP1/AJS3によるジョブ実行環境で,エージェントサーバでジョブを実行する場合。

・JP1/IMによる監視環境で,エージェントサーバに自動アクションやコマンド実行を行う場合。

このサービステンプレートが前提とするサーバを次に示します。

・JP1認証サーバ

 JP1/Baseの認証サーバが動作するサーバです。JP1ユーザー情報の管理を行います。

・エージェントサーバ

 JP1/Baseが導入され,ジョブの実行や自動アクションが行われるサーバです。

次の作業を実行します。

(1)JP1ユーザーおよび操作権限の削除 (JP1認証サーバ)

(2)ユーザーマッピング情報の削除(エージェントサーバ)

(3)JP1/Baseに登録されているパスワード管理情報の削除 (エージェントサーバ)

(4)OSユーザーの削除 (エージェントサーバ)

ただし,上記の作業は権限レベルが付加されているJP1ユーザーに対してのみ実行されます。

前提条件

【システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 12-00以降

【サービステンプレート実行システム内前提製品】

(1) JP1認証サーバ,エージェントサーバに次のJP1/Baseが稼働していること。

JP1/Base 09-00以降

【サービステンプレート実行システム内前提製品の稼働OS】

(1) Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

(2) Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

(3) Windows Server 2016 Standard/Datacenter

(4) Windows Server 2019 Standard/Datacenter

(5) Red Hat Enterprise Linux Server 6 (32-bit x86),Red Hat Enterprise Linux Server 6 (64-bit x86_64)

(6) Red Hat Enterprise Linux Server 7 (64-bit x86_64)

(7) Red Hat Enterprise Linux Server 8 (64-bit x86_64)

(8) AIX V6

(9) AIX V7

【サービステンプレート実行システム内前提製品の使用条件】

(1)エージェントサーバのJP1/Baseに,接続先の認証サーバが設定されていること。

(2)OSユーザーとJP1ユーザーが1対1に対応付けられている必要があります。

(3)このサービスでは,次の情報を削除します。

 ・指定したOSユーザー

 ・(Windows環境だけ)指定したOSユーザーのパスワード管理情報

 ・指定したJP1ユーザーの権限

 ・指定したJP1ユーザーと指定したサーバホストとのマッピング情報

 ・指定したJP1ユーザー

 これ以外の定義情報を削除する場合は,手動で削除してください。

(4)エージェントサーバのJP1/Baseがクラスタ構成の場合,実行系の環境へのサービス実行だけ可能です。待機系の環境へのOSユーザー削除,パスワード管理情報削除,マッピング定義削除は,手動で実施してください。JP1認証サーバがクラスタ構成の場合は,実行系に設定することで,待機系にも設定が反映されます。

注意事項

(1) エージェントサーバがUNIXの場合,このサービスはユーザーのホームディレクトリも削除します。必要に応じて,ホームディレクトリに格納されたデータを退避してください。

(2) ドメイン環境のOSユーザーを操作する場合は,プロパティ"OS.userType"にdomainを設定してください。

(3) UNIX環境に対してこのサービスを実行する場合は,プロパティにマルチバイト文字を使用しないでください。

(4) エージェントサーバのOSがWindowsでマルチバイト文字を指定する場合は,OSユーザー名の長さは20バイト以内となるよう指定してください。

バージョン

03.00.00

タグ

Configure JP1,Base

プロパティ一覧

プロパティに設定されているプロパティグループの一覧を次に示します。

プロパティグループ

説明

初期表示

システム環境情報

エージェントサーバの環境情報を指定してください。

表示されます。

OSユーザー情報

削除するOSユーザーの情報を指定してください。

表示されます。

JP1認証サーバ情報

削除するJP1ユーザーのJP1認証サーバの情報を指定してください。

表示されます。

JP1ユーザー情報

削除するJP1ユーザーの情報を指定してください。

表示されます。

[サービス設定]画面に表示されるプロパティの一覧を次に示します。

(凡例)

○:プロパティの指定は必須です。

△:プロパティの指定は省略可能です。ただし,ほかのプロパティの指定内容によっては,指定が必須になります。各プロパティの「説明」を確認してください。

プロパティキー

プロパティ名

説明

入出力種別

共有設定

必須区分

プロパティグループ

jp1base.certHost

JP1認証サーバのホスト名

JP1認証サーバのホスト名を指定します。クラスタ構成の場合は,実行系サーバの物理ホストまたは論理ホストを指定してください。

入力

無効

○ 

JP1認証サーバ情報

jp1base.certHostLHostName

JP1認証サーバの論理ホスト名

JP1認証サーバがクラスタ構成の場合,JP1認証サーバの論理ホスト名を指定します。

入力

無効

△ 

JP1認証サーバ情報

[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの一覧を次に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

入出力種別

共有設定

必須区分

プロパティグループ

common.targetHost

エージェントサーバのホスト名

エージェントサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。クラスタ構成の場合は,実行系サーバの物理ホストまたは論理ホストを指定してください。

入力

無効

○ 

システム環境情報

jp1base.jp1BaseLHostName

JP1/Baseの論理ホスト名

エージェントサーバのJP1/Baseがクラスタ構成の場合,JP1/Baseの論理ホスト名を指定します。

入力

無効

△ 

システム環境情報

OS.osUserName

OSユーザー名

エージェントサーバから削除するOSユーザー名を指定します。

入力

無効

○ 

OSユーザー情報

OS.userType

OSユーザー種別

操作対象のOSユーザー種別をlocal(ローカル)またはdomain(ドメイン)で指定します。このプロパティはエージェントサーバのOSがWindowsの場合だけ有効です。

入力

無効

△ 

OSユーザー情報

OS.homeDirectoryDelete

ホームディレクトリの削除可否

OSユーザーを削除したあとにユーザーのホームディレクトリを削除するかどうかを,yes(削除する)またはno(削除しない)で指定します。このプロパティはエージェントサーバのOSがUNIXの場合だけ有効です。

入力

無効

△ 

OSユーザー情報

jp1base.jp1UserName

JP1ユーザー名

JP1認証サーバから削除するJP1ユーザー名を指定します。

入力

無効

○ 

JP1ユーザー情報

[サービス設定]画面に表示されるプロパティの入力制限を次に示します。

プロパティキー

入力可能文字

jp1base.certHost

255文字以内の半角英数字および「.」,「-」。

jp1base.certHostLHostName

255文字以内の半角英数字および「.」,「-」。

[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの入力制限を次に示します。

プロパティキー

入力可能文字

common.targetHost

255文字以内の半角英数字および「.」,「-」。

jp1base.jp1BaseLHostName

255文字以内の半角英数字および「.」,「-」。

OS.osUserName

20文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「`」および末尾の「¥」を除く。UNIX環境に対してこのサービスを実行する場合はマルチバイト文字も除く。

OS.userType

次の値のどれかを選択する。

local,domain

OS.homeDirectoryDelete

次の値のどれかを選択する。

yes,no

jp1base.jp1UserName

31文字以内の半角英数字,および「!」,「#」,「$」,「%」,「'」,「-」,「@」,「_」,「~」。

フロー仕様詳細

フロー仕様詳細を次の表に示します。

階層

[タスク詳細]画面での表示名

ステップ名

部品

部品名

説明

エラー時の回復方法

1

JP1ユーザー削除

JP1ユーザー削除

階層フロー部品

JP1ユーザーと関連する情報を削除します。

− 

1-1

JP1ユーザー操作権限削除

JP1認証サーバでJP1/Baseの操作権限を削除します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-2

JP1ユーザー削除

JP1認証サーバからJP1ユーザーを削除します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-3

JP1/Baseユーザーマッピング削除

エージェントサーバでJP1ユーザーとOSユーザーのマッピングを削除します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-4

OS種別の出力

OSを判定します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-7

値判定分岐部品

Windowsかどうか判定します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

1-8

OSユーザー情報の削除

OSユーザーのパスワードをJP1/Baseから削除します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

2

OSユーザー削除

OSユーザー削除

階層フロー部品

OSユーザーを削除します。

− 

2-1

OSユーザーの削除

エージェントサーバ(またはエージェントサーバのドメイン)からユーザーを削除します。

エラーの原因を取り除いたあと,net user deleteコマンド(Windows)またはuserdelコマンド(UNIX)で手動でOSユーザーを削除してください。