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JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


2.5.3 JP1/AJSのジョブネット実行予実績出力

機能

このサービステンプレートは,JP1/AJS3 - Manager (またはJP1/AJS2 - Manager,以降まとめてJP1/AJSと呼びます)に対して実行登録済みのジョブネットと配下のジョブの,前回までの実行結果,現在の状態,および次回の実行予定などの情報を指定されたファイルにCSV形式で出力します。

このサービステンプレートが前提とするサーバを次に示します。

・業務サーバ

 JP1/AJSが動作するサーバです。実行対象のジョブネットが登録されている必要があります。

処理の流れを次に示します。

(1) 業務サーバのJP1/AJSに対して,指定されたジョブネットと配下のジョブの,実行予実績出力開始日と実行予実績出力終了日の間の,前回までの実行結果,現在の状態,および次回の実行予定などの情報を指定されたファイル(実行予実績ファイルと呼びます)に出力します。

(2) 出力した業務サーバ上の実行予実績ファイル(リモート)をJP1/AOサーバ上の転送先ファイル(ローカル)に転送します。

(3) 業務サーバ上の実行予実績ファイル(リモート)を削除します。

スケジュールにしたがって実行登録されたジョブネットの予定を出力した場合,次回実行予定を確認できます。それ以降の実行予定を確認したい場合,必要に応じてJP1/AJS3 - View(またはJP1/AJS2 - View)のマンスリースケジュール画面を確認してください。

○予実績ファイルの出力形式

次の情報をCSV形式で出力します。

・実行予定出力のジョブネット/ジョブ名完全名

・ユニットの種別

・ジョブネットの状態

・次回実行予定日時

・ジョブネットの実行登録日時

・実行登録方法種別

・ジョブネットの実行登録ユーザー名

・未来世代数

・ジョブネット/ジョブの実行開始日時

・ジョブネット/ジョブの実行終了日時

・ジョブの終了コード

・エージェントホスト名

前提条件

【システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内前提製品】/【サービステンプレート実行システム内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 12-00以降

【サービステンプレート実行システム内前提製品】

(1) 業務サーバに次の製品が稼働していること。

 JP1/Automatic Job Management System 3 - Manager 09-00以降

 JP1/Automatic Job Management System 3 - Manager 10-00以降

【サービステンプレート実行システム内前提製品の稼働OS】

(1) Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

(2) Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

(3) Windows Server 2016 Standard/Datacenter

(4) Windows Server 2019 Standard/Datacenter

(5) Red Hat Enterprise Linux Server 6 (32-bit x86),Red Hat Enterprise Linux Server 6 (64-bit x86_64)

(6) Red Hat Enterprise Linux Server 7 (64-bit x86_64)

(7) Red Hat Enterprise Linux Server 8 (64-bit x86_64)

(8) AIX V6

(9) AIX V7

【サービステンプレート実行システム内前提製品の使用条件】

(1) 参照するジョブネットが作成されていること。

(2) 参照するジョブネットのカレンダー,スケジュールルールを定義されていること。

(3) jp1ajs.readJP1UserNameプロパティには,実行対象サーバでジョブネットの実行予実績を出力するためのJP1ユーザー名を指定してください。JP1/AOから接続するOSユーザーと同一名のJP1ユーザーで実行登録を行う場合は,このプロパティに値を指定する必要はありません。

(4) クラスタ構成の論理ホスト上に定義されているジョブネットを参照する場合は,

・common.targetHostプロパティに実行系サーバの物理ホスト名または論理ホスト名を,

・jp1ajs.ajsServiceNameプロパティに論理ホストで動作しているスケジューラーサービス名を,

・jp1ajs.jp1ajsLHostNameプロパティにスケジューラーサービスが動作している論理ホスト名を指定してください。

注意事項

(1) 業務サーバのOSがUNIXの場合,業務サーバのJP1/AJSの環境設定パラメタの文字コード設定と業務サーバへの接続に使用するOSユーザーのデフォルトロケールの設定を一致させてください。

(2) jp1ajs.ajsServiceNameプロパティに設定するスケジューラーサービス名は30バイト以内となるよう指定してください。

(3) 業務サーバのOSがWindowsでマルチバイト文字を指定する場合は,jp1ajs.jobnetOutputFileNameRemoteプロパティに設定する実行予実績ファイルは256バイト以内となるよう指定してください。

(4) マルチバイト文字を指定する場合は,jp1ajs.jobnetOutputFileNameLocalプロパティに設定する転送先ファイルは256バイト以内となるよう指定してください。

(5) jp1ajs.jobnetOutputFileNameRemoteプロパティ,jp1ajs.jobnetOutputFileNameLocalプロパティに設定したファイルがすでに存在する場合,既存のファイルを上書きします。そのため,指定したファイル名に誤りがないか,十分に確認してください。

(6) jp1ajs.jobnetOutputFileNameRemoteプロパティ,jp1ajs.jobnetOutputFileNameLocalプロパティに設定したパスのフォルダが存在しない場合は,そのフォルダを作成します。作成したフォルダは削除せずに残ります。定期的に使用しない場合は削除してください。

(7) jp1ajs.outputStartDateプロパティとjp1ajs.outputEndDateプロパティに設定する年月日の間隔は狭く設定してください。

(8) 指定されたジョブネット名と配下のジョブ名に「"」が含まれている場合,実行予実績ファイルにそのまま出力されます。ODBCドライバで読み込む際に不具合が生じることがあります。必要に応じて実行予実績ファイルを取得したあとに,文字の置換などを行ってください。

(9) その他の注意事項については,JP1/AJSのマニュアル「コマンドリファレンス1」のajsshowコマンドの注意事項を参照してください。

実行権限

(1) 業務サーバに接続する際のOSユーザーにマッピングされているJP1ユーザーが,実行登録対象のジョブネットに対して参照権限を持っていること。

(2) 業務サーバに接続する際のOSユーザーにマッピングされているJP1ユーザーが存在しない場合,jp1ajs.readJP1UserNameプロパティに対象のジョブネットに対して参照権限を持つJP1ユーザーを指定してください。

バージョン

03.00.00

タグ

Configure JP1,AJS

プロパティ一覧

プロパティに設定されているプロパティグループの一覧を次に示します。

プロパティグループ

説明

初期表示

業務システム環境情報

業務サーバの環境情報を指定してください。

表示されます。

ジョブネット出力情報

実行予実績を出力するジョブネットの情報を指定してください。

表示されます。

[サービス設定]画面に表示されるプロパティの一覧を次に示します。

(凡例)

○:プロパティの指定は必須です。

△:プロパティの指定は省略可能です。ただし,ほかのプロパティの指定内容によっては,指定が必須になります。各プロパティの「説明」を確認してください。

プロパティキー

プロパティ名

説明

入出力種別

共有設定

必須区分

プロパティグループ

common.targetHost

業務サーバのホスト名

業務サーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。クラスタ構成の場合は,実行系サーバの物理ホストまたは論理ホストを指定してください。

入力

無効

○ 

業務システム環境情報

jp1ajs.ajsServiceName

ジョブネット実行先のJP1/AJSのサービス名

ジョブネット実行先のJP1/AJSのスケジューラーのサービス名を指定します。クラスタ構成の場合は論理ホストのスケジューラーサービス名を指定します。

入力

無効

△ 

業務システム環境情報

jp1ajs.jp1ajsLHostName

JP1/AJSの論理ホスト名

JP1/AJSがクラスタ構成の場合,JP1/AJSの論理ホスト名を指定します。

入力

無効

△ 

業務システム環境情報

[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの一覧を次に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

入出力種別

共有設定

必須区分

プロパティグループ

jp1ajs.targetJobnetName

実行予実績を出力するジョブネット名

実行予実績を出力するジョブネットの名称を完全名で指定します。マネージャージョブグループ名とマネージャージョブネット名は指定できません。

入力

無効

○ 

ジョブネット出力情報

jp1ajs.outputStartDate

ジョブネットの実行予実績出力開始日

ジョブネットの実行予実績の出力開始日をカレンダーから選択します。

入力

無効

○ 

ジョブネット出力情報

jp1ajs.outputEndDate

ジョブネットの実行予実績出力終了日

ジョブネットの実行予実績の出力終了日をカレンダーから選択します。

入力

無効

○ 

ジョブネット出力情報

jp1ajs.readJP1UserName

ジョブネット実行予実績参照時のJP1ユーザー名

ジョブネット実行予実績参照時のJP1ユーザー名を指定します。業務サーバに接続する際のOSユーザー名と同一名称のJP1ユーザーで参照する場合,指定する必要はありません。

入力

無効

△ 

ジョブネット出力情報

jp1ajs.jobnetOutputFileNameRemote

出力ファイル名(リモート)

ジョブネットの実行予実績ファイルを業務サーバに出力する際の一時ファイル名をフルパスで指定します。転送後にリモートのファイルは削除されます。

入力

無効

○ 

ジョブネット出力情報

jp1ajs.jobnetOutputFileNameLocal

出力ファイル名(ローカル)

ジョブネットの実行予実績ファイルを取得するJP1/AOサーバのファイル名をフルパスで指定します。

入力

無効

○ 

ジョブネット出力情報

[サービス設定]画面に表示されるプロパティの入力制限を次に示します。

プロパティキー

入力可能文字

common.targetHost

255文字以内の半角英数字および「.」,「-」。

jp1ajs.ajsServiceName

255文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「`」および末尾の「¥」を除く。

jp1ajs.jp1ajsLHostName

255文字以内の半角英数字および「.」,「-」。

[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの入力制限を次に示します。

プロパティキー

入力可能文字

jp1ajs.targetJobnetName

930バイト以内の文字列。使用できる文字列は半角英数字と記号(!#$%+@-._/)と全角文字。

jp1ajs.outputStartDate

10文字以内の半角数字と「/」。

jp1ajs.outputEndDate

10文字以内の半角数字と「/」。

jp1ajs.readJP1UserName

31文字以内の半角英数字,および「!」,「#」,「$」,「%」,「'」,「-」,「@」,「_」,「~」。

jp1ajs.jobnetOutputFileNameRemote

256文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「*」,「?」,「"」,「%」,「`」および末尾の「¥」を除く。

jp1ajs.jobnetOutputFileNameLocal

256文字以内の文字列。ただし,「<」,「>」,「|」,「;」,「&」,「*」,「?」,「"」,「%」,「`」および末尾の「¥」を除く。

フロー仕様詳細

フロー仕様詳細を次の表に示します。

階層

[タスク詳細]画面での表示名

ステップ名

部品

部品名

説明

エラー時の回復方法

1

JP1/AJSジョブネット実行予実績出力

JP1/AJSジョブネット実行予実績出力

JP1/AJSジョブネット実行予実績出力

JP1/AJSのジョブネットの実行予実績をファイルに出力します。

エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。

2

ファイル転送

ファイル転送

階層フロー部品

ファイルを転送します。

− 

2-1

ファイル転送部品

実行予実績ファイル(リモート)を実行予実績ファイル(ローカル)へ転送します。

実行予実績ファイル(リモート)を実行予実績ファイル(ローカル)へ転送してください。

転送したあとに,実行予実績ファイル(リモート)を削除してください。

2-2

ファイル削除

実行予実績ファイル(リモート)を削除します。

実行予実績ファイル(リモート)を削除してください。