Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Automatic Operation 導入・設計ガイド 


3.5.1 システム構成の検討

使用するサービステンプレートや利用するプログラムに合わせて,適切なシステム構成を検討してください。

JP1/AOのシステム構成の例として,基本的なシステム構成,クラスタ構成,およびJP1/IM - Managerと連携する場合の構成を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) 基本的なシステム構成

基本的なシステム構成は,IT運用自動化サーバ,JP1/AOにログインするためのWebブラウザー,およびJP1/AOが接続する操作対象の機器(エージェントレス接続先)で構成されます。

また,JP1/AOには,Hitachi Command Suite製品と共通して使用する機能を集めた共通コンポーネントが同梱されています。共通コンポーネントはJP1/AOの一部としてインストールされ,ユーザーの管理やログ出力,各種コマンドなどの機能を提供します。

図3‒4 基本的なシステム構成の例

[図データ]

(2) クラスタ構成

JP1/AOはクラスタシステムに対応しています。クラスタシステムでは,JP1/AOを実行している実行系ホストに障害が発生しても,待機系ホストにフェールオーバーすることで運用を継続できます。

フェールオーバーの単位となるホストのことを論理ホストと呼び,論理ホストには論理ホスト名および論理IPアドレスが割り当てられています。JP1/AOのサービスは,共有ディスクに格納されたデータを利用して論理IPアドレスで通信します。フェールオーバーによって物理的なサーバが切り替わると,JP1/AOのサービス,共有ディスク,および論理IPアドレスの情報が待機系ホストに引き継がれるため,ユーザーからは同じIPアドレスのサーバが動作しているように見えます。

なお,JP1/AOがサポートするクラスタ構成は,アクティブ・スタンバイ構成だけです。

図3‒5 クラスタシステムでの構成例

[図データ]

JP1/AOのクラスタシステムの特徴を次に示します。

(3) JP1/IM - Managerと連携する場合の構成

JP1/IM - Managerと連携することで,JP1イベントを一元的に監視できます。

JP1/IM - Managerと連携するには,IT運用自動化サーバ内にJP1/BaseをJP1/IM - Managerの管理対象として構成する必要があります。

図3‒6 JP1/IM - Managerと連携する場合のシステム構成例

[図データ]

なお,JP1/IM - Viewの[統合機能メニュー]画面からシングルサインオンでJP1/AOにログインする場合は,JP1/Baseの認証機能と連携していることが前提となります。