1.2 このマニュアルで説明すること
このマニュアルでは,次の図に示すIT 基盤システム構成で,次の内容をきっかけとして問題を認識し,分析対象を明確化する例で説明します。
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JP1/OAから送付されたメール
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オペレーターからの稼働状況や障害の確認依頼
- JP1/IMからのイベント情報
IT基盤システムに問題が発生した場合,JP1/OAを使用して次に示す分析をします。
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ボトルネックを分析
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影響範囲と問題の重大度を分析
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原因を分析
アプリケーションを監視している場合は,前に述べた分析に加えて,次に示す分析をします。
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アプリケーションで発生したイベントの関連性を分析し,問題の要因となるイベントを特定
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特定したイベントとユーザーリソースの性能情報との関連性を分析
分析に使用するリソースとリソースを使用した分析の流れを次に示します。
- コンシューマーは,直接またはアプリケーションを経由してユーザーリソースを使用します。
- ユーザーリソースは,システムリソースを使用します。
- JP1/OAは,JP1/IM,JP1/PFMを通して,アプリケーションの稼働状況に異常がないか監視します。
- JP1/OAは,ユーザーリソースをサービスレベルの指標で監視し,システムリソースを性能で監視します。
- JP1/OAは,これらの監視情報を問題の分析に使用します。
コンシューマー,アプリケーション,ユーザーリソース,システムリソースの意味は,次の表のとおりです。
用語 |
意味 |
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コンシューマー |
会社,部門,または業務システムなど,アプリケーションやITリソースを使用しているお客様を指します。 |
アプリケーション |
ITリソースで稼働しているソフトウェア(コンシューマーが使用しているJP1/AJS3やDBMSなど)を指します。 |
ユーザーリソース |
コンシューマーが使用しているITリソース(仮想マシンやボリュームなどの論理リソース)を指します。 |
システムリソース |
ユーザーリソースが使用しているITリソース(サーバやストレージなどの物理リソース)を指します。 |