7.3.3 [ジョブの配布属性]パネルの設定
[ジョブの配布属性]パネルでは、次の設定をします。
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中断中のあて先への配布の設定
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ジョブの配布方式の選択
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パッケージの分割配布の設定
図7‒41 [ジョブの配布属性]パネル
このパネルは次のジョブ種別の場合だけ表示されます。
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パッケージのインストール
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中継までのパッケージの転送
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クライアントユーザによるインストール(分割配布される範囲は管理対象のコンピュータの接続先システムまで)
ただし、ジョブの配布方式が選択できるのは、「パッケージのインストール」ジョブの場合だけです。「中継までのパッケージの転送」ジョブおよび「クライアントユーザによるインストール」ジョブの場合は、「ユニキャスト配布」が選択された状態で表示され、変更できません。
- 〈この項の構成〉
(1) 中断中のあて先への配布
中断中のあて先へジョブを配布するかしないかを選択します。デフォルトは「配布しない」です。
配布管理システムまたはあて先経路上のシステムが中断状態の場合、「配布しない」を選択したジョブはファイル転送が中断されますが、「中断中でも配布する」を選択したジョブは、システムが中断状態になっていてもファイル転送が中断されません。中断中のジョブを追い越して配布されます。
なお、「中断中でも配布する」を選択した場合、分割配布はできません。また、マルチキャスト配布のジョブは中断されないため、中断中のあて先へジョブを配布するかしないかの選択は、ユニキャスト配布に切り替わらないかぎり効果がありません。
(2) 配布の方式
「パッケージのインストール」ジョブの場合、ジョブの配布方式を「ユニキャスト配布」と「マルチキャスト配布」から選択できます。デフォルトは「ユニキャスト配布」です。
ユニキャスト配布では、上位システムから管理対象のコンピュータへ1対1でパケットを送信します。そのため、コンピュータ数が増加すると、上位システムから送信するパケット数も増加します。一方、マルチキャスト配布の場合、上位システムは1ジョブ分のパケットを送信するだけで、特定の多数のコンピュータへジョブを配布できます。そのため、次のジョブをマルチキャスト配布で実行すると、ユニキャスト配布に比べて送信量を削減できます。
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あて先の数が多いジョブ
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大容量のパッケージを配布するジョブ
ジョブのあて先が少ない場合や、パッケージの容量が小さい場合は、マルチキャスト配布すると効率が悪くなります。その場合は、ユニキャスト配布を設定してください。
なお、マルチキャスト配布を実行するには、中継システムおよびその上位システムで、設定が必要です。
また、マルチキャスト配布では、パッケージの分割配布はできません。「マルチキャスト配布」を選択した場合、次に説明する「分割配布の設定」はできなくなります。
あて先がUNIXエージェントの場合、選択できるのは「ユニキャスト配布」だけです。
(3) 分割配布の設定
パッケージを分割配布するかしないかを設定します。「分割配布する」を選択すると、パッケージを指定されたサイズで分割して転送します。また、指定された時間で転送と転送の間にインターバル(転送休止時間)を置くこともできます。したがって、大容量のパッケージでもネットワークに負荷を掛けないで配布できます。
- 分割サイズ
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パッケージを分割するサイズを指定します。ここで指定されたサイズでパッケージを分割します。値はキロバイトまたはメガバイト単位で指定します。指定できる値の上限は、2,097,151キロバイトです。デフォルトは1メガバイトです。
分割サイズは転送先のエージェント設定で設定されている値とここで設定した値とを比較して、小さい方のサイズで分割します。また、この分割サイズは転送するパッケージごとに有効になります。したがって複数パッケージを転送する場合でも、パッケージ単位のサイズが分割サイズに満たない場合は、分割配布の対象にはなりません。
- 転送休止時間
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パッケージを分割配布する場合に、分割したパッケージの転送と転送の間にインターバルを設定できます。指定できる値は1分〜24時間です。デフォルトは1時間です。
なお、実際の転送休止時間は、分割サイズで採用された側の転送休止時間でインターバルが置かれます。分割サイズが同じ値の場合は、下位システムでの値が採用され、転送休止時間も採用された側のインターバルになります。
- 注意事項
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「分割配布する」を選択した場合、マルチキャスト配布はできません。