1.3.7 ジョブの実行順序
管理対象のコンピュータで同時に複数のジョブが実行される場合、次に示す規則で実行されます。ここでは、実行時間(インストール日時)が指定されているジョブを日時指定のジョブ、実行時間(インストール日時)が指定されていないジョブを即時実行のジョブと表現します。
-
日時指定のジョブは指定された日時順に実行されます。
-
即時実行のジョブは、リモートインストールマネージャでジョブが実行された順に実行されます。
-
日時指定のジョブと即時実行のジョブが混在した場合、リモートインストールマネージャで日時指定のジョブより前に実行された即時実行のジョブは管理対象のコンピュータでも先に実行されます。
- 〈この項の構成〉
(1) 複数パッケージを計画的に実行する方法
複数のパッケージを順番にインストールしたいなど、ジョブに順序性を持たせたい場合は前述の規則を考慮し、さらに次に示す指定方法に従ってジョブを実行してください。
-
同じ経路(中継システムおよび管理用中継サーバ経由)で実行してください。
-
パッケージのインストールモード(GUIインストールモードまたはバックグラウンドインストールモード)の指定は同じにしてください。
-
パッケージの実行タイミングに「次回起動時に実行」を指定した場合、コンピュータが再起動されないとインストールされません。したがって「すぐに実行」を指定したパッケージと順序性を持たせる場合は、コンピュータの再起動のタイミングに注意してください。
-
1ジョブ内に複数のパッケージが選択されている場合で、パッケージの実行タイミングやインストールモードが同じ指定のときは、コンピュータでは次の順序でインストールされる順番が決まります。
- インストール順序の決定方法
-
インストール順序は、リモートインストールマネージャの[ジョブの作成]ダイアログボックスで指定するパッケージのキャビネット識別ID(2けた)、パッケージ識別ID(44けた)、バージョン(6けた)、世代番号(4けた)を連結した文字列の昇順になります。複数パッケージを一度に配布する場合は、インストール順序に従って、キャビネット識別ID、パッケージ識別IDなどを設定してください。例えば、パッケージA、パッケージBが次の識別子でパッケージ登録されているとします。
識別子
パッケージAの値
パッケージBの値
キャビネット識別ID
'DD'
'AA'
パッケージ識別ID
'AAA'
'CCCCC'
バージョン
'0100 '
'0100/A'
世代番号
'0000'
'0001'
連結した文字列
'DDAAA0100 0000'
'AACCCCC0100/A0001'
インストール順序は連結した文字列の昇順となるため、パッケージBの方がパッケージAより先にインストールされます。
[ジョブの作成]ダイアログボックスの[パッケージ]パネルでは、パッケージ名をパッケージの各識別IDを連結した文字列の昇順に表示しています。したがって、インストール順序を一覧表示で確認できます。
- ユーザプログラム、データや他社ソフトウェアの場合
-
先にインストールするパッケージのパッケージ識別IDにASCIIコードの英数字順で若いIDを指定するようにしてください。
- 日立プログラムプロダクトの場合
-
パッケージ識別IDは固定になっていますが、パッケージング時にキャビネット識別IDを変更することで、インストール順序を特定できます。先にインストールしたいソフトウェアのキャビネット識別IDにASCIIコードの英数字順で若いIDを指定するようにしてください。この場合、インストール順序によってキャビネットを分けてパッケージする必要があります。
なお、次の注意事項があります。
-
パッケージのスケジュール属性にインストール日時を指定した場合、およびジョブ作成時にジョブの実行日時を指定した場合、リモートインストールマネージャで実行したジョブの順番ではインストールされません。このため、インストール日時およびジョブの実行日時は指定しないようにしてください。
-
バックグラウンドインストールモードのパッケージは、GUIインストールモードのパッケージより優先してインストールされます。したがって、インストールモードの異なるパッケージが混在するときは、別のジョブに分けて実行し、先に実行したパッケージの完了を待って、後続のパッケージを実行してください。
-
分割配布が指定されたジョブは、リモートインストールマネージャであとから実行されたジョブがコンピュータで先に実行されることがあります。
-
中断中でも配布する指定のジョブは、中断中のジョブより先に実行されます。