jpomailprof(Windows限定)
形式
jpomailprof {-add|-alt|-show|-del} [-e|-k|-v] [-h 論理ホスト名] [-n プロファイル名] [-m 送信元メールアドレス] [-x 返信先メールアドレス] [-s SMTPサーバ名] [-p SMTPサーバの通信ポート] [-i 認証用のアカウント名] [-j 認証用パスワード] [-r POP3サーバ名] [-t POP3サーバの通信ポート] [-f|-q] [-o バインドするIPアドレス]
形式1(認証が必要ないメールアカウントのプロファイル作成)
jpomailprof -add [-e] [-h 論理ホスト名] -n プロファイル名 -m 送信元メールアドレス [-x 返信先メールアドレス] -s SMTPサーバ名 [-p SMTPサーバの通信ポート] [-o バインドするIPアドレス]
形式2(POP before SMTP認証を使用するメールアカウントのプロファイルの作成)
jpomailprof -add -k [-h 論理ホスト名] -n プロファイル名 -m 送信元メールアドレス [-x 返信先メールアドレス] -s SMTPサーバ名 [-p SMTPサーバの通信ポート] -i 認証用のアカウント名 -j 認証用パスワード -r POP3サーバ名 [-t POP3サーバの通信ポート] [-o バインドするIPアドレス]
形式3(SMTP-AUTH認証を使用するメールアカウントのプロファイルの作成)
jpomailprof -add -v [-h 論理ホスト名] -n プロファイル名 -m 送信元メールアドレス [-x 返信先メールアドレス] -s SMTPサーバ名 [-p SMTPサーバの通信ポート] -i 認証用のアカウント名 -j 認証用パスワード [-f|-q] [-o バインドするIPアドレス]
形式4(プロファイルの内容変更)
jpomailprof -alt [-e|-k|-v] [-h 論理ホスト名] -n プロファイル名 [-m 送信元メールアドレス] [-x 返信先メールアドレス] [-s SMTPサーバ名] [-p SMTPサーバの通信ポート] [-i 認証用のアカウント名] [-j 認証用パスワード] [-r POP3サーバ名] [-t POP3サーバの通信ポート] [-f|-q] [-o バインドするIPアドレス]
形式5(登録されているプロファイルの一覧表示)
jpomailprof -show [-h 論理ホスト名]
形式6(指定したプロファイルの表示)
jpomailprof -show [-h 論理ホスト名] -n プロファイル名
形式7(指定したプロファイルの削除)
jpomailprof -del [-h 論理ホスト名] -n プロファイル
機能
Outlookを使用しないでメールを送信する場合に必要なプロファイルを作成,変更,参照,および削除できます。
実行権限
Administrators権限
引数
-add
プロファイルを作成する場合に指定します。
プロファイルは16個まで作成できます。
このオプションを指定した場合,-n,-m,および-sオプションは省略できません。
-alt
プロファイルの内容を変更する場合に指定します。内容を変更するプロファイルの名称を-nオプションで指定して,ほかのオプションで変更する情報を指定します。
指定したオプションに対してだけ,変更を行います。
認証方式を指定するオプション(-e,-k,または-vオプション)を指定した場合,同時にほかのオプションも指定します。同時に指定するオプションの組み合わせについては,[-e|-k|-v]オプションの説明を参照してください。
このオプションを指定した場合,-nオプションは省略できません。
-show
プロファイルを表示する場合に指定します。
-nオプションで指定したプロファイルが表示されます。-nオプションを省略した場合,登録されているすべてのプロファイル名が一覧で表示されます。
-del
プロファイルを削除する場合に指定します。削除するプロファイルの名称を-nオプションで指定します。
このオプションを指定した場合,-nオプションは省略できません。
[-e|-k|-v]
メール送信時に実施する認証方式を指定します。
オプション |
認証方式 |
一緒に指定が必要なオプション |
説明 |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
-i |
-j |
-r |
-t |
{-f|-q} |
|||
-e |
なし |
× |
× |
× |
× |
× |
認証処理を使用しません。 |
-k |
POP before SMTP |
○ |
○ |
○ |
△ |
× |
POP before SMTP認証を使用します。 |
-v |
SMTP-AUTH |
○ |
○ |
× |
× |
△ |
SMTP-AUTH認証を使用します。 |
- (凡例)
-
○:必ず指定してください。
△:任意で指定できます。省略した場合は次の値が仮定されます。
・-t:110
・{-f|-q}:-f
×:指定しないでください。指定するとエラーになります。
-addオプションを指定してこのオプションを省略した場合,-eが仮定されます。
このオプションは,-addまたは-altオプションを指定した場合にだけ指定できます。
-h 論理ホスト名
自ホストの論理ホスト名を指定します。このオプションに指定したホストに対して,プロファイルを作成,変更,参照,または削除します。
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
物理ホストに対してこのコマンドを実行する場合は,このオプションおよび環境変数JP1_HOSTNAMEを指定しないでください。
省略した場合,環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名が仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEを指定していない場合は,物理ホスト名が仮定されます。
-n プロファイル名
作成,変更,参照,または削除するプロファイル名を指定します。
指定できる文字数は,1〜64(単位:バイト)です。日本語も指定できます。
アルファベットを指定する場合,大文字・小文字は区別されません。
プロファイル名にスペースを含む場合は,プロファイル名を「"(ダブルクォーテーションマーク)」で囲んでください。囲まない場合,コマンドが異常終了します。
また,次のプロファイル名は指定できません。
-
半角スペース記号から始まる
-
「.(ピリオド)」一文字
-
次の文字を含む
「\」「/」「:」「*」「?」「"」「<」「>」「|」
-
次のどれか
CON,PRN,AUX,CLOCK$,NUL,COM0,COM1,COM2,COM3,COM4,COM5,COM6,COM7,COM8,COM9,LPT0,LPT1,LPT2,LPT3,LPT4,LPT5,LPT6,LPT7,LPT8,LPT9
物理ホストの場合,JP1/AJS3のインストール場所によっては,プロファイル名に指定できる値が64バイト以下になることがあります。
このオプションは,-add,-alt,-delオプションを指定した場合は,必ず指定してください。
-m 送信元メールアドレス
送信元メールアドレスを指定します。
次の文字を指定できます。
半角英数字,スペース,「!」,「#」,「$」,「%」,「&」,「'」,「*」,「+」,「-」,「/」,「=」,「?」,「^」,「_」,「`」,「{」,「|」,「}」,「~」,「.」,「(」,「)」,「<」,「>」,「[」,「]」,「:」,「;」,「@」,「,」
メールアドレスに指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
指定されたメールアドレスが有効かどうかはチェックしません。
このオプションは,-addオプションを指定した場合は,必ず指定してください。
-x 返信先メールアドレス
メールの返信先を送信元と異なるメールアドレスにしたい場合に指定します。
次の文字を指定できます。
半角英数字,スペース,「!」,「#」,「$」,「%」,「&」,「'」,「*」,「+」,「-」,「/」,「=」,「?」,「^」,「_」,「`」,「{」,「|」,「}」,「~」,「.」,「(」,「)」,「<」,「>」,「[」,「]」,「:」,「;」,「@」,「,」
メールアドレスに指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
指定されたメールアドレスが有効かどうかはチェックしません。
-addオプションを指定してこのオプションを省略した場合,-mオプションで指定した送信元メールアドレスが仮定されます。
-s SMTPサーバ名
メールを送信するSMTPサーバ名を指定します。次の文字を指定できます。
半角英数字,「.」,「-」,「_」,「:」
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。SMTPサーバ名は複数指定できません。
このオプションは,-addオプションを指定した場合は,必ず指定してください。
-p SMTPサーバのポート番号
SMTPサーバの通信ポートのポート番号を指定します。
指定できるポート番号は1〜65535です。
-addオプションを指定してこのオプションを省略した場合,TCPの25番を使用します。
-i 認証用アカウント
POP before SMTP認証またはSMTP-AUTH認証の認証用アカウント名を指定します。
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
このオプションは,-kまたは-vオプションを指定した場合は,必ず指定してください。
-j 認証用パスワード
POP before SMTP認証またはSMTP-AUTH認証の認証用アカウントのパスワードを指定します。
このオプションで指定したパスワードは,スクランブルが掛けられた状態でプロファイルに格納されます。
指定できる文字数は,1〜127(単位:バイト)です。
このオプションは,-kまたは-vオプションを指定した場合は,必ず指定してください。
-r POP3 サーバ名
POP before SMTP認証に使用するPOP3サーバ名を指定します。
次の文字を指定できます。
半角英数字,「.」,「-」,「_」,「:」
指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。
POP3サーバ名は複数指定できません。
このオプションは,-kオプションを指定している場合にだけ指定できます。
-t POP3サーバのポート番号
POP before SMTP認証に使用するPOP3サーバの通信ポートのポート番号を指定します。
指定できるポート番号は1〜65535です。
このオプションは,-kオプションを指定した場合にだけ指定できます。
-kオプションを指定してこのオプションを省略した場合,TCPの110番を使用します。
[-f|-q]
SMTP-AUTH認証の認証方式を指定します。
オプション |
認証方式 |
説明 |
---|---|---|
-f |
LOGIN |
SMTP-AUTH LOGIN認証を使用します。 |
-q |
PLAIN |
SMTP-AUTH PLAIN認証を使用します。 |
なお,SMTP-AUTH CRAM-MD5認証,およびSMTP-AUTH DIGEST-MD5認証は使用できません。
このオプションは,-vオプションを指定した場合にだけ指定できます。
-vオプションを指定してこのオプションを省略した場合,-fが仮定されます
-o バインドするIPアドレス
通信するときに,送信元となるIPアドレスを指定します。
「0」を指定した場合,または-addオプションを指定してこのオプションを省略した場合,ANYバインド方式になります。
IPv4またはIPv6の,どちらのIPアドレス形式でも指定できます。SMTPサーバ名およびPOP3サーバ名の名前解決結果と同じIPアドレス形式を指定してください。なお,SMTPサーバ名とPOP3サーバ名の名前解決結果が,異なるIPアドレス形式にならないようにしてください。
注意事項
-
プロファイルは次のフォルダに格納されます。コマンドを実行するためには,Administrators権限でこのフォルダを読み書き,および削除できる必要があります。
プロファイル格納フォルダ\sys\prf
「プロファイル格納フォルダ」の部分は,定義キー[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1AOMAGENT]の環境設定パラメーターWaitInfFileOutDirに設定している値に置き換えてください。環境設定パラメーターWaitInfFileOutDirについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 20.6.2(14) WaitInfFileOutDir(エージェントプロセス用)」を参照してください。
-
このコマンドを複数同時に実行した場合,先に実行したコマンドが終了するのを待ってから,あとで実行したコマンドが動作します。ただし,コマンドの処理に時間が掛かる場合はエラーになり,メッセージKAVT3847-Eが出力されます。
-
クラスタ環境でこのコマンドを実行する場合は,次の点に注意してください。
-
共有ディスクにアクセスできる状態で実行してください。
-
プロファイルを作成する場合,実行系だけでプロファイルを作成してください。待機系でプロファイルを作成する必要はありません。
-
-
メール送信ジョブの実行中にこのコマンドを実行しないでください。メール送信ジョブの実行中にこのコマンドを実行してプロファイルを追加,更新,または削除すると,次の問題が発生するおそれがあります。
-
コマンドの終了に時間が掛かる
-
コマンドがエラーになり,メッセージKAVT3847-Eが出力される
-
メール送信ジョブが遅延する
-
メール送信ジョブが異常終了する
-
戻り値
0 |
正常終了。 |
0以外の値 |
異常終了。 |
使用例1
認証が必要ないプロファイル「profile1」を作成します。
jpomailprof -add -n profile1 -m mail@mail.com -s testsmtp.com
使用例2
POP before SMTP認証を使用するプロファイル「profile2」を作成します。
jpomailprof -add -k -n profile2 -m mail@mail.com -s testsmtp.com -i id -j pass -r testpop3.com
使用例3
SMTP-AUTH PLAIN認証を使用するプロファイル「profile3」を作成します。
jpomailprof -add -v -n profile3 -m mail@mail.com -s testsmtp.com -i id -j pass -q
使用例4
プロファイル「profile1」のSMTPサーバを変更します。
jpomailprof -alt -n profile1 -s testsmtp2.com
使用例5
登録されているプロファイルの一覧を表示します。
jpomailprof -show
使用例6
指定したプロファイル「profile1」を表示します。
jpomailprof -show -n profile1
使用例7
指定したプロファイル「profile1」を削除します。
jpomailprof -del -n profile1
出力例1
指定したプロファイル「profile1」を表示します。
jpomailprof -show -n profile1 SenderEmailAddress xxx@xxx.xxx ReplyEmailAddress xxx@xxx.xxx SMTPServer smtptest.com:25 POP3Server − Authentication − USER ID − Bind_IPaddress 192.168.0.2
出力内容の意味を次に示します。
- SenderEmailAddress
-
送信元メールアドレスが出力されます。
- ReplyEmailAddress
-
返信先メールアドレスが出力されます。
- SMTPServer
-
使用するSMTPサーバが「SMTPサーバ名:使用するポート番号」の形式で出力されます。
- POP3Server
-
使用するPOP3サーバを「POP3サーバ名:使用するポート番号」の形式で出力します。POP3サーバを使用しない場合は「−」が出力されます。
- Authentication
-
メール送信時に実施する認証の方式が次の形式で出力されます。
認証方式
出力される文字列
なし
−
POP before SMTP認証
POP before SMTP
SMTP-AUTH PLAIN認証
SMTP-AUTH PLAIN
SMTP-AUTH LOGIN認証
SMTP-AUTH LOGIN
- USER ID
-
メール送信時に実施する認証で使用する認証用アカウント名を出力します。認証をしない場合は「−」が出力されます。
- Bind_IPaddress
-
送信元に使用されるIPアドレスが出力されます。ANYバインド方式の場合は「ANY」が出力されます。
出力例2
登録されているプロファイル名をすべて出力します。
jpomailprof -show PATH = C:\Program Files\HITACHI\JP1AJS2\sys\prf\ [ProfileName] test1 profile2 test3
出力内容の意味を次に示します。
- PATH
-
プロファイルが格納されているディレクトリのパスが出力されます。
- ProfileName
-
登録されているプロファイル名がすべて出力されます。