11.1.1 カスタマイズ方法の種類
ウィンドウおよびダイアログボックスのカスタマイズ方法について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) カスタマイズ方法一覧
ウィンドウおよびダイアログボックスのカスタマイズ方法には,次の5種類があります。
- JP1/AJS3 - Viewのダイアログボックスやメニューによるカスタマイズ
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JP1/AJS3 - Viewのダイアログボックスやメニューを使用したカスタマイズは,JP1/AJS3 - Viewホスト単位で,かつログインしたJP1ユーザーごとに適用されます。
一部のカスタマイズ内容は,ユーザー共通プロファイルとして保存できます。複数のJP1ユーザーにカスタマイズ内容を適用したい場合は,ユーザー共通プロファイルを利用してください。
ユーザー共通プロファイルの詳細については,「11.1.2 ユーザー共通プロファイルの利用」を参照してください。
- JP1/AJS3 - Manager上のファイル(jajsDisableMenu)によるカスタマイズ
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JP1/AJS3 - Manager上のファイル(jajsDisableMenu)によるカスタマイズは,JP1/AJS3 - Viewホストとは関係なく,ログインしたJP1ユーザー単位で適用されます。
- JP1/AJS3 - Manager上のファイル(jajsExecutableCommand)によるカスタマイズ
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JP1/AJS3 - Manager上のファイル(jajsExecutableCommand)によるカスタマイズでは,全JP1ユーザーに共通の設定とJP1ユーザーごとの設定ができます。
- JP1/AJS3 - View上のユーザー指定オプションファイル(ajs2view_opt.conf)によるカスタマイズ
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JP1/AJS3 - View上のユーザー指定オプションファイル(ajs2view_opt.conf)によるカスタマイズは,JP1/AJS3 - Viewホスト単位で,かつログインしたJP1ユーザーごとに有効になります。
一部のカスタマイズ内容は,ユーザー共通プロファイルとして保存できます。複数のJP1ユーザーにカスタマイズ内容を適用したい場合は,ユーザー共通プロファイルを利用してください。
ユーザー共通プロファイルの詳細については,「11.1.2 ユーザー共通プロファイルの利用」を参照してください。
- JP1/AJS3 - View上のシステム共通設定ファイル(ajs2view_common.conf)によるカスタマイズ
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JP1/AJS3 - View上のシステム共通設定ファイル(ajs2view_common.conf)によるカスタマイズは,ログインしたJP1ユーザーとは関係なく,JP1/AJS3 - Viewホスト単位で適用されます。
- JP1/AJS3 - View上のファイル(ajs2.conf)によるカスタマイズ
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JP1/AJS3 - View上のファイル(ajs2.conf)によるカスタマイズは,JP1/AJS3 - Viewホスト単位で有効になります。
(2) JP1/AJS3 - Viewのダイアログボックスやメニューによるカスタマイズ
JP1/AJS3 - Viewのダイアログボックスやメニューを使用することで,JP1/AJS3 - Viewをカスタマイズできます。
(3) JP1/AJS3 - Manager上のファイル(jajsDisableMenu)によるカスタマイズ
JP1/AJS3 - Manager上のカスタマイズファイル(jajsDisableMenu)を編集することで,JP1/AJS3 - Viewをカスタマイズできます。
JP1/AJS3 - Manager上のファイルを使用したカスタマイズ手順を次に示します。
-
JP1/AJS3 - Manager上に,カスタマイズファイル(jajsDisableMenu)を格納するフォルダを作成する。
カスタマイズを行うJP1ユーザーごとに,「JP1ユーザー名」フォルダを作成します。
作成するフォルダを次に示します。
- Windows Server 2016,Windows Server 2012,またはWindows Server 2008で,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合
-
%ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\conf\profiles\JP1ユーザー名※1,※2
「%ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。
「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。
・「システムドライブ\Windows」配下
・「システムドライブ\Program Files」配下
・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下(64ビット版のWindowsの場合)
- Windows Server 2016,Windows Server 2012,またはWindows Server 2008で,インストール先フォルダが上記以外の場合
-
JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\conf\Profiles\JP1ユーザー名※1,※2
- Windows Server 2003の場合
-
JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\conf\Profiles\JP1ユーザー名※1,※2
- UNIXの場合
-
/etc/opt/jp1ajs2/conf/profiles/JP1ユーザー名※1,※2
- 注※1
-
「JP1ユーザー名」には,大文字の英字は使用できません。英字を使用する場合は,小文字を使用してください。
- 注※2
-
JP1ユーザー名に次の名称を使用する場合,「JP1ユーザー名」フォルダは,半角の括弧「(」と「)」で囲んでください。
Windowsの場合
・デバイス名(NUL,CON,AUX,COM1〜COM9,LPT1〜LPT9,PRNなど)
・デバイス名.拡張子
・「.(ピリオド)」で始まる名称
UNIXの場合
・「.(ピリオド)」で始まる名称
-
手順1で作成した「JP1ユーザー名」フォルダにカスタマイズファイル(jajsDisableMenu)を作成し,テキストエディターで開く。
-
カスタマイズする内容を指定して,保存する。
-
JP1/AJS3 - Viewを起動する。
カスタマイズファイルを作成したあとに起動したJP1/AJS3 - Viewから,カスタマイズ内容が有効になります。
- 注意事項
-
JP1/AJS3 - Manager上のファイルへの指定は,物理ホストおよび論理ホストの両方に対して有効です。論理ホストに指定する場合は,実行系・待機系の両方に指定してください。
(4) JP1/AJS3 - Manager上のファイル(jajsExecutableCommand)によるカスタマイズ
JP1/AJS3 - Manager上のファイル(jajsExecutableCommand)を編集することで,JP1/AJS3 - Viewをカスタマイズできます。
JP1/AJS3 - Manager上のファイルを使用したカスタマイズ手順を次に示します。
-
JP1/AJS3 - Manager上のファイル(jajsExecutableCommand)のモデルファイル(jajsExecutableCommand.model)を任意のフォルダにコピーする。
jajsExecutableCommand.modelファイルが格納されているフォルダを次に示します。
- Windowsの場合
-
JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\conf
- UNIXの場合
-
/etc/opt/jp1ajs2/conf
-
コピーしたモデルファイルをテキストエディターで開く。
-
カスタマイズする内容を指定して,保存する。
ファイルの記載形式については,「11.3.18 JP1/AJS3のコマンドを実行できるようにする」を参照してください。
-
ファイル名を「jajsExecutableCommand」に変更し,適切な場所に格納する。
ファイルの格納先は,全JP1ユーザーに共通で設定する場合とJP1ユーザーごとに設定する場合で異なります。全JP1ユーザー共通の設定とJP1ユーザーごとの設定の両方に格納した場合,JP1ユーザーごとの設定が優先されます。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 4.5.4 JP1/AJS3 - Viewから実行するJP1/AJS3のコマンドについて検討する」を参照してください。
jajsExecutableCommandファイルの格納先を次に示します。
表11‒1 jajsExecutableCommandファイルの格納先 OS
全JP1ユーザーに共通の設定とする場合
JP1ユーザーごとの設定とする場合
Windows(物理ホスト)
JP1/AJS3フォルダ※1\profiles\(jajsExecutableCommand)※2
JP1/AJS3フォルダ※1\profiles\(jajsExecutableCommand)※2\JP1ユーザー名
Windows(論理ホスト)
共有フォルダ\jp1ajs2\conf\profiles\(jajsExecutableCommand)※2
共有フォルダ\jp1ajs2\conf\profiles\(jajsExecutableCommand)※2\JP1ユーザー名
UNIX(物理ホスト)
/etc/opt/jp1ajs2/conf/profiles/(jajsExecutableCommand)※2
/etc/opt/jp1ajs2/conf/profiles/(jajsExecutableCommand)※2/JP1ユーザー名
UNIX(論理ホスト)
共有ディレクトリ/jp1ajs2/conf/profiles/(jajsExecutableCommand)※2
共有ディレクトリ/jp1ajs2/conf/profiles/(jajsExecutableCommand)※2/JP1ユーザー名
- 注※1
-
「JP1/AJS3フォルダ」の部分は次のフォルダに置き換えてください。
Windows Server 2016,Windows Server 2012,またはWindows Server 2008で,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合
%ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\conf
Windows Server 2016,Windows Server 2012,またはWindows Server 2008で,インストール先フォルダが上記以外の場合
JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\conf
Windows Server 2003の場合
JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\conf
「%ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。
「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。
・「システムドライブ\Windows」配下
・「システムドライブ\Program Files」配下
・「システムドライブ\Program Files(x86)」配下(64ビット版のWindowsの場合)
- 注※2
-
「(jajsExecutableCommand)」フォルダは,JP1/AJS3 - Managerのインストールおよびセットアップ処理では作成されません。
(5) JP1/AJS3 - View上のユーザー指定オプションファイル(ajs2view_opt.conf)によるカスタマイズ
JP1/AJS3 - View上のユーザー指定オプションファイル(ajs2view_opt.conf)を編集することで,JP1/AJS3 - Viewをカスタマイズできます。
ユーザー指定オプションファイルによるカスタマイズ手順を次に示します。
-
ユーザー指定オプションファイルのモデルファイル(ajs2view_opt.conf.model)を,任意のフォルダにコピーする。
ajs2view_opt.conf.modelファイルが格納されているフォルダを次に示します。
JP1/AJS3 - Viewのインストール先フォルダ\conf
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コピーしたモデルファイルをテキストエディターで開く。
-
カスタマイズする内容を指定して,保存する。
カスタマイズするオプションの先頭の「#」を削除して,値を設定します。
-
ファイル名を「ajs2view_opt.conf」に変更し,次の格納場所に移動する。
ユーザー指定オプションファイルを格納するフォルダを次に示します。
%ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2V\conf\JP1ユーザー名※
「%ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。
- 注※
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一度でもログインしていれば,ログインしたJP1ユーザー名のフォルダが作成されています。
JP1ユーザー名に次の名称を使用する場合,JP1ユーザー名ごとに作成されるフォルダは,半角の括弧「(」と「)」で囲まれます。
・デバイス名(NUL,CON,AUX,COM1〜COM9,LPT1〜LPT9,PRNなど)
・デバイス名.拡張子
・「.(ピリオド)」で始まる名称
-
JP1/AJS3 - Viewを起動する。
ユーザー指定オプションファイルを格納したあとに起動したJP1/AJS3 - Viewから,カスタマイズ内容が有効になります。
- 注意事項
-
-
ユーザー指定オプションファイルがない場合,JP1/AJS3 - Viewはデフォルト値で動作します。
-
バージョン11-00から,ユーザー指定オプションファイルでカスタマイズできる項目のうち,一部の項目のデフォルト値が変更されています。バージョン11-00で変更されたデフォルト値が適用されるかどうかは,JP1/AJS3のインストール方法と,バージョン10-50以前のユーザー指定オプションファイルを使用していたかどうかで異なります。
バージョン11-00で変更されたデフォルト値の適用可否を次に示します。
表11‒2 バージョン11-00で変更されたデフォルト値の適用可否 インストール方法
バージョン10-50以前のユーザー指定オプションファイルの状態
バージョン11-00で変更されたデフォルト値の適用
バージョン11-00以降を新規インストール
該当しない。
変更されたデフォルト値が適用されます。
バージョン10-50以前からバージョン11-00以降へバージョンアップインストール
カスタマイズしていた。
変更されたデフォルト値は適用されません。
設定値をバージョン11-00以降のデフォルト値に変更するかどうかを検討してください。
カスタマイズしていない。
変更されたデフォルト値が適用されます。
設定値をバージョン10-50以前のデフォルト値に戻すどうかを検討してください。
バージョン11-00でデフォルト値が変更されたカスタマイズ項目,およびデフォルト値をバージョン10-50の状態に戻す方法については,「付録D.1 バージョン11-00からデフォルト値が変更されたカスタマイズ項目一覧」を参照してください。
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(6) JP1/AJS3 - View上のシステム共通設定ファイル(ajs2view_common.conf)によるカスタマイズ
JP1/AJS3 - View上のシステム共通設定ファイル(ajs2view_common.conf)を編集することで,JP1/AJS3 - Viewをカスタマイズできます。
システム共通設定ファイルによるカスタマイズ手順を次に示します。
-
システム共通設定ファイルのモデルファイル(ajs2view_common.conf.model)を,任意のフォルダにコピーする。
ajs2view_common.conf.modelファイルが格納されているフォルダを次に示します。
JP1/AJS3 - Viewのインストール先フォルダ\conf
-
コピーしたモデルファイルをテキストエディターで開く。
-
カスタマイズする内容を指定して,保存する。
カスタマイズするオプションの先頭の「#」を削除して,値を設定します。
-
ファイル名を「ajs2view_common.conf」に変更し,次の格納場所に移動する。
システム共通設定ファイルを格納するフォルダを次に示します。
%ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2V\conf
「%ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。
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JP1/AJS3 - Viewを起動する。
システム共通設定ファイルを格納したあとに起動したJP1/AJS3 - Viewから,カスタマイズ内容が有効になります。
- 注意事項
-
-
システム共通設定ファイルを変更する必要がないユーザーには,「読み取りと実行」および「読み取り」だけを許可することを推奨します。
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システム共通設定ファイルがない場合,JP1/AJS3 - Viewはデフォルト値で動作します。
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(7) JP1/AJS3 - View上のファイル(ajs2.conf)によるカスタマイズ
JP1/AJS3 - View上のファイル(ajs2.conf)を編集することで,JP1/AJS3 - Viewをカスタマイズできます。
JP1/AJS3 - View上のファイル(ajs2.conf)によるカスタマイズ手順を次に示します。
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JP1/AJS3 - View上のファイル(ajs2.conf)をテキストエディターで開く。
ajs2.confファイルが格納されているフォルダを次に示します。
JP1/AJS3 - Viewのインストール先フォルダ\conf
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カスタマイズする内容を指定して,保存する。
-
JP1/AJS3 - Viewを起動する。
JP1/AJS3 - View上のファイル(ajs2.conf)を格納したあとに起動したJP1/AJS3 - Viewから,カスタマイズ内容が有効になります。