20.9.2 フレキシブルジョブ実行環境の環境設定パラメーターの詳細
フレキシブルジョブ実行環境の環境設定パラメーターの詳細について説明します。
なお,「デフォルト値」とは,環境設定パラメーターを省略した場合の仮定値です。
- 〈この項の構成〉
(1) FXJOB_MONITOR_TIMEOUT
フレキシブルジョブの実行状態の監視を打ち切る時間を指定します。打ち切り後のフレキシブルジョブは「異常検出終了」状態になります。
フレキシブルジョブの実行に時間が掛かる場合,必要に応じてこの値を変更します。
- 形式
-
"FXJOB_MONITOR_TIMEOUT"=dword:フレキシブルジョブの実行状態の監視を打ち切る時間
- 指定できる値
-
16進数で00000001〜000005A0(10進数で1〜1,440)(単位:分)
- デフォルト値
-
dword:0000003C(10進数で60)
- 推奨値
-
運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
-
即時(次回のフレキシブルジョブ実行時)
- 補足事項
-
中継エージェントを経由する場合は中継エージェント,中継しない場合はマネージャーの設定を読み込みます。一斉実行する場合は,一斉配信エージェントの設定も読み込みます。
(2) FXJOB_START_TIMEOUT
フレキシブルジョブ開始の監視を打ち切る時間を指定します。ここで指定した時間内に,フレキシブルジョブの宛先エージェント上または一斉配信エージェント上でジョブの開始が確認できない場合,フレキシブルジョブの状態監視を打ち切り,フレキシブルジョブは「異常検出終了」状態になります。
- 形式
-
"FXJOB_START_TIMEOUT"=dword:フレキシブルジョブ開始の監視を打ち切る時間
- 指定できる値
-
16進数で00000000〜000005A0(10進数で0〜1,440)(単位:分)
0を指定した場合は,開始監視を行いません。
- デフォルト値
-
dword:00000002(10進数で2)
- 推奨値
-
デフォルト値
- 設定が有効になるタイミング
-
即時(次回のフレキシブルジョブ実行時)
- 補足事項
-
中継エージェントを経由する場合は中継エージェント,中継しない場合はマネージャーの設定を読み込みます。一斉実行する場合は,一斉配信エージェントの設定も読み込みます。
環境設定パラメーターFXJOB_MONITOR_TIMEOUTがこのパラメーターより小さい場合,このパラメーターに指定した時間を超過しなくても,FXJOB_MONITOR_TIMEOUTの時間で,フレキシブルジョブは「異常検出終了」状態になります。
(3) FXREQ_LOGSIZE
フレキシブルジョブの実行要求元(中継エージェントまたはマネージャー)で出力するログファイル(ajsfxreq{1|2}.log)のサイズを指定します。
- 形式
-
"FXREQ_LOGSIZE"=dword:フレキシブルジョブの実行要求元で出力するログファイルのサイズ
- 指定できる値
-
16進数で00000000〜001E8480(10進数で0〜2,000,000)(単位:キロバイト)
ただし,0〜3を指定した場合,ログは出力されません。
- デフォルト値
-
dword:00002800(10進数で10,240)
- 推奨値
-
運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
-
即時(次回のフレキシブルジョブ実行時)
- 補足事項
-
中継エージェントを経由する場合は中継エージェントの物理ホストの設定,中継しない場合はマネージャーの物理ホストの設定を読み込みます。
(4) FXEXEC_LOGSIZE
フレキシブルジョブの実行先(宛先エージェント)で出力するログファイル(ajsfxexec{1|2}.log)のサイズを指定します。
- 形式
-
"FXEXEC_LOGSIZE"=dword:フレキシブルジョブの実行先で出力するログファイルのサイズ
- 指定できる値
-
16進数で00000000〜001E8480(10進数で0〜2,000,000)(単位:キロバイト)
ただし,0〜3を指定した場合,ログは出力されません。
- デフォルト値
-
dword:00002800(10進数で10,240)
- 推奨値
-
運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
-
即時(次回のフレキシブルジョブ実行時)
- 補足事項
-
宛先エージェントの設定を読み込みます。
(5) FXDSTR_LOGSIZE
一斉配信エージェントで出力するログファイル(ajsfxdstr{1|2}.log)のサイズを指定します。
- 形式
-
"FXDSTR_LOGSIZE"=dword:一斉配信エージェントで出力するログファイルのサイズ
- 指定できる値
-
16進数で00000000〜001E8480(10進数で0〜2,000,000)(単位:キロバイト)
ただし,0〜3を指定した場合,ログは出力されません。
- デフォルト値
-
dword:00005000(10進数で20,480)
- 推奨値
-
運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
-
即時(次回のフレキシブルジョブ一斉実行時)
- 補足事項
-
このパラメーターは,一斉配信エージェントとしてセットアップされているホストでだけ有効です。
(6) FXBCCTL_LOGSIZE
一斉配信エージェントおよび一斉配信の宛先エージェントで出力するログファイル(ajsfxbcctl{1|2}.log)のサイズを指定します。
- 形式
-
"FXBCCTL_LOGSIZE"=dword:一斉配信エージェントおよび一斉配信の宛先エージェントで出力するログファイルのサイズ
- 指定できる値
-
16進数で00000000〜001E8480(10進数で0〜2,000,000)(単位:キロバイト)
ただし,0〜3を指定した場合,ログは出力されません。
- デフォルト値
-
dword:00002800(10進数で10,240)
- 推奨値
-
運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
-
即時
- 補足事項
-
このパラメーターは,一斉配信エージェントまたは一斉配信の宛先エージェントとしてセットアップされているホストでだけ有効です。
(7) FXBC_MANAGEDAGT_REMOVEDTIME
一斉配信エージェントで,一斉配信の宛先エージェントから生存通知がない場合に,宛先エージェントを管理対象から削除することを決定するまでの時間を指定します。削除が決定された宛先エージェントは,次回のフレキシブルジョブ一斉実行時に削除されます。
- 形式
-
"FXBC_MANAGEDAGT_REMOVEDTIME"=dword:生存通知がない宛先エージェントを一斉配信の管理対象から削除することを決定するまでの時間
- 指定できる値
-
16進数で00000005〜000005A0(10進数で5〜1,440)(単位:分)
- デフォルト値
-
dword:0000003C(10進数で60)
- 推奨値
-
運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
-
次回の生存確認時
(8) FXBC_JP1EVSEND_AGENT_TRIGGER
一斉配信の個々の宛先エージェントで,フレキシブルジョブの実行が終了するたびにJP1イベントを発行するかどうかを指定します。JP1イベントを発行する場合,発行するタイミングを指定します。
なお,JP1イベントは一斉配信エージェントが発行します。
- 形式
-
"FXBC_JP1EVSEND_AGENT_TRIGGER"="JP1イベント送信モード"
- 指定できる値
-
- none
-
JP1イベントを発行しません。
- finished
-
一斉配信の宛先エージェントでフレキシブルジョブの実行が終了したときにJP1イベントを発行します。
- on_warn_error
-
一斉配信の宛先エージェントでフレキシブルジョブの実行が警告終了または異常終了した場合にJP1イベントを発行します。
- on_error
-
一斉配信の宛先エージェントでフレキシブルジョブの実行が異常終了した場合にJP1イベントを発行します。
- デフォルト値
-
none
- 推奨値
-
運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
-
次回のフレキシブルジョブ一斉実行時
(9) FXBC_JP1EVSEND_JOB_TRIGGER
一斉配信のすべての宛先エージェントでフレキシブルジョブの実行が終了したときにJP1イベントを発行するかどうかを指定します。JP1イベントを発行する場合,発行するタイミングを指定します。
なお,JP1イベントは一斉配信エージェントが発行します。
- 形式
-
"FXBC_JP1EVSEND_JOB_TRIGGER"="JP1イベント送信モード"
- 指定できる値
-
- none
-
JP1イベントを発行しません。
- finished
-
すべての宛先エージェントでフレキシブルジョブの実行が完了したときにJP1イベントを発行します。
- on_warn_error
-
すべての宛先エージェントでフレキシブルジョブの実行が完了し,フレキシブルジョブが警告終了または異常終了した宛先エージェントがあった場合にJP1イベントを発行します。
- on_error
-
すべての宛先エージェントでフレキシブルジョブの実行が完了し,フレキシブルジョブが異常終了した宛先エージェントがあった場合にJP1イベントを発行します。
- デフォルト値
-
none
- 推奨値
-
運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
-
次回のフレキシブルジョブ一斉実行時
(10) FXBC_DBDIR
一斉配信エージェントが管理する,一斉配信の宛先エージェントの情報の格納先ディレクトリを指定します。
- 形式
-
"FXBC_DBDIR"="一斉配信の宛先エージェントの情報を格納するディレクトリのパス"
- 指定できる値
-
ASCIIコードで,200バイト以内の文字列
- デフォルト値
-
-
Windowsの場合
データディレクトリ※\sys\fxbc
-
Linuxの場合
/var/opt/jp1ajs2/sys/fxbc
- 注※
-
データディレクトリのパスは,JP1/AJS3のインストール先フォルダによって異なります。
インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下のとき
%ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2
インストール先フォルダが上記以外のとき
JP1/AJS3のインストール先フォルダ
-
JP1/AJS3のインストール先フォルダのデフォルトは,「システムドライブ\Program Files (x86)\HITACHI\jp1ajs2」です。
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「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。
・「システムドライブ\Windows」配下
・「システムドライブ\Program Files」配下
・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下
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「%ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。
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- 推奨値
-
運用環境に応じて設定してください。
- 設定が有効になるタイミング
-
次回の生存確認時またはフレキシブルジョブ一斉実行時