17.2.8 論理ホストの削除
論理ホストの削除は,実行系・待機系の両方で実行します。論理ホストの削除手順を次に示します。
なお,実行系または待機系だけで実施する手順や,特定の条件に該当するときだけ実施する手順については,説明の中に記載しています。特に記載がない場合は,実行系・待機系の両方で実施する手順です。
(1) JP1/AJS3 - Manager
JP1/AJS3 - Managerの,論理ホスト削除手順を次に示します。
-
JP1/AJS3サービスを停止する。
物理ホストおよびすべての論理ホストのJP1/AJS3サービスと関連するプロセスを停止してください。定義内容の事前チェック機能など,JP1/AJS3の追加機能によるプロセスを起動している場合は,同様に停止してください。
JP1/AJS3サービスと関連するプロセスの停止コマンドについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド」を参照してください。
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ajsshmdelコマンドを実行して,共有メモリー情報を削除する。
ajsshmdelコマンドのパスは,「/opt/jp1ajs2/bin/ajsshmdel」です。
- (例)shの場合
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ajsshmdel -all>/dev/null 2>&1
- (例)cshの場合
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ajsshmdel -all>&/dev/null
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論理ホストに構築されたデータベース環境をアンインストールする。
ajsembdbuninstlコマンドを実行して論理ホストに構築されたデータベース環境をアンインストールしてください。論理ホストに構築されたデータベース環境をアンインストールしないで論理ホストを削除した場合,データベース環境をアンインストールできなくなってしまうので注意してください。ajsembdbuninstlコマンドについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド ajsembdbuninstl」を参照してください。
コマンドの実行例を次に示します。
ajsembdbuninstl -mh 論理ホスト名
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共通定義情報から論理ホストを削除する。
JP1/Baseの「jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名」コマンドを実行してください。jbsunsetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
JP1/Baseを削除しないでJP1/AJS3だけの論理ホスト上の共通定義情報を削除したい場合は,次に示すコマンドを実行して情報を削除してください。
jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1AJS2 jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1NBQAGENT jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1NBQMANAGER jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1NBQCLIENT jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1NBQNOTIFY jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1AOMMANAGER jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1AOMAGENT jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1AJSMANAGER jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1AJS2COMMON jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1QLAGENT
なお,上記コマンドの実行時に設定されている情報がない場合は,次のメッセージが出力されることがありますが,無視してください。
KAVA0405-I The specified -cで指定した文字列 does not exist [論理ホスト名]. Processing Stops.
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共有ディスク上の共有ファイルおよびディレクトリを削除する。
jbsunsetcnfコマンドを実行すると,JP1/Base,JP1/IMおよびJP1/AJS3の論理ホスト情報が削除されます。ただし,共有ディスク上の共有ファイルおよび共有ディレクトリは削除されません。手動で削除してください。
この手順は,実行系または待機系のどちらか一方だけで実施します。
-
JP1/AJS3の物理ホストの共通定義情報をクラスタ未設定の状態に変更する。
すべての論理ホストを削除した場合,JP1/AJS3の物理ホストの共通定義情報をクラスタシステム未設定の状態に変更してください。ただし,すべての論理ホストを削除したあとに,物理ホストを一度も起動しないで論理ホストを再構築する場合は,この手順は不要です。
JP1/AJS3の物理ホストの共通定義情報をクラスタシステム未設定の状態にするには,次のコマンドを実行して,「(4) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定します。
jajs_config -k 定義キー名 "環境設定パラメーター名"=定義内容
- 注意事項
-
jajs_configコマンドは,定義キーごとに実行する必要があります。
-
環境変数としてJP1_HOSTNAMEを設定している場合は削除する。
(2) JP1/AJS3 - Agent
JP1/AJS3 - Agentの,論理ホスト削除手順を次に示します。
-
JP1/AJS3サービスを停止する。
物理ホストおよびすべての論理ホストのJP1/AJS3サービスと関連するプロセスを停止してください。定義内容の事前チェック機能など,JP1/AJS3の追加機能によるプロセスを起動している場合は,同様に停止してください。
JP1/AJS3サービスと関連するプロセスの停止コマンドについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド」を参照してください。
-
共通定義情報から論理ホストを削除する。
JP1/Baseの「jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名」コマンドを実行してください。jbsunsetcnfコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
JP1/Baseを削除しないでJP1/AJS3だけの論理ホスト上の共通定義情報を削除したい場合は,次に示すコマンドを実行して情報を削除してください。
jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1AJS2 jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1NBQAGENT jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1NBQCLIENT jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1NBQNOTIFY jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1AOMAGENT jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1AJS2COMMON jbsunsetcnf -i -h 論理ホスト名 -c JP1QLAGENT
なお,上記コマンドの実行時に設定されている情報がない場合は,次のメッセージが出力されることがありますが,無視してください。
KAVA0405-I The specified -cで指定した文字列 does not exist [論理ホスト名]. Processing Stops.
-
共有ディスク上の共有ファイルおよびディレクトリを削除する。
jbsunsetcnfコマンドを実行すると,JP1/Base,JP1/IMおよびJP1/AJS3の論理ホスト情報が削除されます。ただし,共有ディスク上の共有ファイルおよび共有ディレクトリは削除されません。手動で削除してください。
この手順は,実行系または待機系のどちらか一方だけで実施します。
-
JP1/AJS3の物理ホストの共通定義情報をクラスタ未設定の状態に変更する。
すべての論理ホストを削除した場合,JP1/AJS3の物理ホストの共通定義情報をクラスタシステム未設定の状態に変更してください。ただし,すべての論理ホストを削除したあとに,物理ホストを一度も起動しないで論理ホストを再構築する場合は,この手順は不要です。
JP1/AJS3の物理ホストの共通定義情報をクラスタシステム未設定の状態にするには,次のコマンドを実行して,「(4) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定します。
jajs_config -k 定義キー名 "環境設定パラメーター名"=定義内容
- 注意事項
-
jajs_configコマンドは,定義キーごとに実行する必要があります。
-
環境変数としてJP1_HOSTNAMEを設定している場合は削除する。
(3) JP1/AJS3 - Web Console
JP1/AJS3 - Web Consoleの,論理ホスト削除手順を次に示します。
-
JP1/AJS3 HTTP ServerサービスとJP1/AJS3 Web Application Serverサービスを停止する。
物理ホストおよびすべての論理ホストのサービスと,関連するプロセスを停止してください。
-
ajswebsetupコマンドを実行して,クラスタ環境をアンセットアップする。
運用を共有ディスク上の共有ディレクトリからJP1/AJS3 - Web Consoleをインストールしたローカルディスクに戻すために,次のコマンドを実行します。
ajswebsetup -p
ajswebsetupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド ajswebsetup」を参照してください。
-
共有ディスク上の共有ファイルおよびディレクトリを削除する。
共有ディスク上の共有ファイルおよび共有ディレクトリは削除されません。手動で削除してください。
この手順は,共有ディスクが参照できる実行系または待機系のどちらか一方だけで実施します。
(4) 環境設定パラメーター一覧
定義キー |
環境設定パラメーター |
定義内容 |
---|---|---|
[JP1_DEFAULT\JP1NBQAGENT\Process] |
IsHA |
dword:00000000 |
[JP1_DEFAULT\JP1NBQCLIENT\Process] |
IsHA |
dword:00000000 |
[JP1_DEFAULT\JP1NBQMANAGER\Process]※ |
IsHA |
dword:00000000 |
[JP1_DEFAULT\JP1NBQNOTIFY\Process] |
IsHA |
dword:00000000 |
- 注※
-
JP1/AJS3 - Managerの環境設定パラメーターのため,JP1/AJS3 - Managerの場合だけ設定を変更してください。JP1/AJS3 - Agentでは,設定の変更は不要です。
環境設定パラメーターの詳細については,「20.5 ジョブ実行環境設定」を参照してください。