2.2.2 JP1/AJS3シリーズプログラムをインストールする
WindowsホストにJP1/AJS3シリーズプログラムをインストールする手順を説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 新規インストールの場合
WindowsホストにJP1/AJS3シリーズプログラムを新規でインストールする手順を次に示します。
- 注意事項
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Windowsファイアウォールを使用している場合,セットアップ処理中にポップアップメッセージが表示されることがあります。その場合は,Windowsファイアウォールへの例外登録が必要になるため,ajsembdbinstlコマンドの注意事項を参照して対応してください。
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新規にインストールするJP1/AJS3 - ManagerまたはJP1/AJS3 - Agentのバージョンが09-50以降の場合,インストールに成功しても,Windowsの[スタート]メニューの[プログラム]または[すべてのプログラム]にJP1/AJS3に関するメニューは登録されません。
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JP1/AJS3の言語環境は,OSのロケールに応じて自動で設定されます。OSのロケールが日本語,英語,または中国語の場合は,JP1/AJS3の言語環境はOSのロケールと同じ設定になります。それ以外の言語の場合は,JP1/AJS3の言語環境は英語で設定されます。
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JP1/AJS3シリーズプログラムをインストールするホストに,Administrators権限でログインする。
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JP1/AJS3と連携するすべてのプログラムを終了する。
JP1/AJS3をインストールするホストで,JP1/AJS3と連携するプログラムを使用している場合,必ず停止してください。
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JP1/AJS3シリーズプログラムの媒体をセットする。
日立総合インストーラーの画面が表示されます。
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日立総合インストーラーの指示に従って必要な情報を入力し,インストールする。
インストール時に定義する情報を次に示します。
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ユーザー情報
ユーザー名などを入力します。
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インストール先フォルダ
JP1/AJS3シリーズプログラムをインストールするフォルダを指定します。
なお,JP1/AJS3 - Viewをインストールすると,統合トレースログ機能(HNTRLib2)もインストールされます。インストール先は,「システムドライブ\Program Files (x86)※\HITACHI\HNTRLib2\」です。1台のホストにJP1/AJS3 - Viewだけをインストールする場合は,Windowsの「管理ツール」のサービス一覧から[Hitachi Network Objectplaza Trace Monitor 2]を選択し,起動してください。
また,JP1/AJS3 - Web Consoleをインストールすると,統合トレースログ機能(HNTRLib2 (x64))もインストールされます。インストール先は,「システムドライブ\Program Files\HITACHI\HNTRLib2\」です。
JP1/AJS3 - Managerのインストール中に「スケジューラーサービスの構築に失敗しました。インストール完了後,再構築してください。」というダイアログボックスが表示された場合は,Windowsイベントログに出力されているメッセージKAVS2128-Eの対処方法に従って対処してください。
- 注※
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32ビット版のWindowsの場合は,「Program Files (x86)」を「Program Files」と読み替えてください。
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インストールが終了し,再起動要求があるときはホストを再起動する。
JP1/AJS3シリーズプログラムのセットアップについては,「3. セットアップ」を参照してください。
(2) バージョンアップインストールの場合
WindowsホストにJP1/AJS3シリーズプログラムをバージョンアップでインストールする手順を次に示します。
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JP1/AJS3シリーズプログラムをインストールするホストに,Administrators権限でログインする。
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すべてのプログラムを終了する。
既存のJP1シリーズのプログラムが動作している場合,必ず停止しておいてください。また,Windowsの[イベントビューア]ウィンドウを表示している場合は閉じておいてください。
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JP1/AJS3シリーズプログラムの媒体をセットし,インストールを開始する。
上書きまたはアップグレード開始の画面が表示されます。
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インストールを実行する。
インストーラー画面の指示に従ってインストールを実行します。
なお,JP1/AJS3 - Viewをインストールすると,統合トレースログ機能(HNTRLib2)もインストールされます。インストール先は,「システムドライブ\Program Files (x86)※\HITACHI\HNTRLib2\」です。1台のホストにJP1/AJS3 - Viewだけをインストールする場合は,Windowsの「管理ツール」のサービス一覧から[Hitachi Network Objectplaza Trace Monitor 2]を選択し,起動してください。
- 注※
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32ビット版のWindowsの場合は,「Program Files (x86)」を「Program Files」と読み替えてください。
- 重要
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06-71以前のJP1/AJS2 - Viewに,JP1/AJS3 - Viewまたは07-00以降のJP1/AJS2 - ViewをバージョンアップインストールするとHNTRLib2がインストールされますが,HNTRLibが残ったままになります。HNTRLibを利用するプログラムがない場合は,Windowsの「管理ツール」のサービス一覧から[Hitachi Network Objectplaza Trace Monitor]を選択し,サービスを停止するか,Windowsの「コントロールパネル」の[アプリケーションの追加と削除]の一覧から[Hitachi Network Objectplaza Trace Library]を選択し,削除してください。
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次のファイルがバージョンアップインストール時に更新されます。必要に応じて,バックアップを採ってからバージョンアップしてください。
・JP1/AJS3のインストール先フォルダ\conf配下の拡張子.modelファイル
・JP1/AJS3のインストール先フォルダ\tools配下の拡張子.batファイル※
注※
JP1/AJS3のバージョンが10-50以降の場合,JP1/AJS3のインストール先フォルダ\tools配下に資料採取ツール(jajs_log.bat)が追加されます。10-50より前のバージョンから10-50以降のバージョンにバージョンアップインストールするとき,すでにjajs_log.batという名称のファイルを作成している場合は,資料採取ツール(jajs_log.bat)で上書きされます。このため,10-50より前のバージョンで作成したjajs_log.batが必要な場合は,インストール前に別のフォルダに移動してください。
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インストールが終了したら,再起動要求があるときはホストを再起動する。
- 重要
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JP1/AJS2 - ManagerにJP1/AJS3 - Managerをバージョンアップインストールしたあと,JP1/AJS3 - Managerで運用するためには,セットアップ作業を実施する必要があります。JP1/AJS2 - ManagerからJP1/AJS3 - Managerにバージョンアップした場合のセットアップ方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 8.5 JP1/AJS2 - ManagerからJP1/AJS3 - Managerへのバージョンアップ」を参照してください。
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標準構成のJP1/AJS3 - Managerをバージョンアップインストールした場合,組み込みDBのバージョンアップインストールが必要なことがあります。リリースノートの「システム作成上の注意事項」を参照し,バージョンアップインストールを実施してください。
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すでに組み込みDBを使用している場合,バージョンアップインストールすると,JP1/AJS3のインストール先フォルダ\bin配下にPdcltm32.dllがないときがあります。その場合は,Pdcltm32.dll.modelをコピーしてPdcltm32.dllを作成してください。
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JP1/AJS3シリーズプログラムのセットアップについては,「3. セットアップ」を参照してください。
(3) クラスタ構成でバージョンアップインストールする場合
クラスタ構成のWindowsホストにJP1/AJS3シリーズプログラムをバージョンアップでインストールする手順を次に示します。
JP1/AJS3 - Managerをバージョンアップインストールする場合,JP1/AJS3 - Managerからバージョンアップするときと,JP1/AJS2 - Managerからバージョンアップするときでは手順が異なります。
なお,この手順では,論理ホストが通常動作している系を実行系,論理ホストが通常動作していないで待機している系を待機系と呼びます。
(a) バージョンアップ手順(JP1/AJS2 - Managerからのバージョンアップ以外)
JP1/AJS3 - Manager,JP1/AJS3 - Agent,JP1/AJS3 - View,JP1/AJS2 - Agent,およびJP1/AJS2 - Viewをバージョンアップする手順を次に示します。
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待機系で論理ホストが動作していないことを確認する。
待機系で論理ホストのJP1/AJS3またはJP1/AJS2が動作していないことを確認してください。
なお,実行系で論理ホストのJP1/AJS3またはJP1/AJS2が動作していても問題ありません。
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待機系でバージョンアップインストールを実施する。
JP1/AJS3シリーズプログラムのバージョンアップインストールについては,「(2) バージョンアップインストールの場合」を参照してください。
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実行系で論理ホストが動作していないことを確認する。
実行系から待機系にフェールオーバーする,または論理ホストを停止して,実行系で論理ホストのJP1/AJS3またはJP1/AJS2が動作していないことを確認してください。
なお,手順2でバージョンアップした待機系に論理ホストをフェールオーバーしても問題ありません。
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実行系でバージョンアップインストールを実施する。
JP1/AJS3シリーズプログラムのバージョンアップインストールについては,「(2) バージョンアップインストールの場合」を参照してください。
- 重要
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待機系をバージョンアップしたあと,待機系で論理ホストを稼働させている場合,実行系のバージョンアップが完了するまでは実行系にフェールオーバーさせないでください。
(b) バージョンアップ手順(JP1/AJS2 - Managerから標準構成のJP1/AJS3 - Managerへのバージョンアップ)
- 重要
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クラスタ構成で使用しているJP1/AJS2 - Managerをバージョンアップする場合,共有ディスクに格納したデータの移行などのセットアップを実施するために,クラスタ運用を一時的に停止する必要があります。セットアップが完了するまで,JP1/AJS3 - Managerでの運用はできません。セットアップには,データ量などに応じた時間が必要なため,計画的にバージョンアップインストールおよびセットアップ作業を実施してください。
JP1/AJS2 - Managerをバージョンアップする手順を次に示します。
複数の論理ホストがある場合は,次に示す手順6から手順16と,手順20から手順23までをすべての論理ホストに対して実施してください。非クラスタ環境で論理ホストを運用している場合は,実行系の手順だけ実施してください。物理ホストおよび論理ホストですべてのセットアップが完了するまで,JP1/AJS3の運用は開始できません。
また,次に示す手順は,一つの組み込みDBに一つのスケジューラーサービスを格納することを前提としています。複数のスケジューラーサービスを構築している場合は,手順8,手順11,手順12をすべてのスケジューラーサービスに対して実行してください。組み込みDBを追加したい場合は,手順9,手順10,手順20,手順21を実施してください。
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実行系および待機系のJP1を終了させる。
クラスタソフトからの操作で,実行系ノードと待機系ノードで起動しているJP1のプログラムおよびサービスを停止してください。停止する方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。
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実行系のJP1/Baseをバージョンアップインストールする。
JP1/Baseのインストールについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
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実行系のJP1/AJS3 - Managerをバージョンアップインストールする。
実行系のJP1/AJS2 - Managerに,JP1/AJS3 - Managerをバージョンアップインストールします。
JP1/AJS3シリーズプログラムのバージョンアップインストールについては,「(2) バージョンアップインストールの場合」を参照してください。
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バージョンアップ前に実行系物理ホストで使用していた組み込みDBまたはHiRDBを起動する。
移行前のデータベースにアクセスするため,バージョンアップ前に実行系物理ホストのスケジューラーサービスのデータベースとして使用していた組み込みDBまたはHiRDBを起動します。
組み込みDBまたはHiRDBの起動方法については,使用しているJP1/AJS2のマニュアルまたはHiRDBのマニュアルを参照してください。
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実行系物理ホストでセットアップを実施する。
実行系物理ホストでjajs_migrateコマンドを実行します。
実行例を次に示します。
jajs_migrate -convert
jajs_migrateコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド jajs_migrate」を参照してください。
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実行系で共有ディスクおよび論理IPアドレスが使用できることを確認する。
共有ディスク上のデータを移行するため,共有ディスクおよび論理IPアドレスが有効になっていることを確認します。共有ディスクがマウントされていない,または論理IPアドレスが有効になっていない場合は,クラスタソフトからの操作やボリュームマネージャーの操作などで,共有ディスクをマウントし,論理IPアドレスを有効にしてください。操作方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。
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バージョンアップ前に実行系論理ホストで使用していた組み込みDBまたはHiRDBを起動する。
移行前のデータベースにアクセスするため,バージョンアップ前に実行系論理ホストのスケジューラーサービスのデータベースとして使用していた組み込みDBまたはHiRDBを起動します。
組み込みDBまたはHiRDBの起動方法については,使用しているJP1/AJS2のマニュアルまたはHiRDBのマニュアルを参照してください。
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実行系でajscnvdbexportコマンドを実行し,データベース情報を退避する。
実行例を次に示します。
ajscnvdbexport -mh LHOST -F AJSROOT2 -b D:\workdir
ajscnvdbexportコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド ajscnvdbexport」を参照してください。
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実行系でajsembdbinstlコマンドを実行し,JP1/AJS3のデータベースをインストールする。
実行例を次に示します。
ajsembdbinstl -s "C:\Program Files (x86)\HITACHI\JP1AJS2\tools\AJS3DB" -id _JF1 -mh LHOST
ajsembdbinstlコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド ajsembdbinstl」を参照してください。
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実行系でajsembdbbuildコマンドを実行し,データベース環境を構築する。
実行例を次に示します。
ajsembdbbuild -s -r -d "D:\products\jp1ajs2\embdb\_JF1" -ld "C:\Program Files (x86)\HITACHI\JP1AJS2\embdb\_JF1\dbarea" -mh LHOST -eh hostA -p 22221 -i "C:\Program Files (x86)\HITACHI\JP1AJS2\embdb\_JF1" -id _JF1
ajsembdbbuildコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド ajsembdbbuild」を参照してください。
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実行系でajsembdbsetupコマンドを実行し,データベース環境をセットアップする。
実行例を次に示します。
ajsembdbsetup -mh LHOST -F AJSROOT2 -p 22221 -id _JF1 -ru s -convert
ajsembdbsetupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド ajsembdbsetup」を参照してください。
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実行系でajscnvdbimportコマンドを実行し,データベース情報を移行する。
実行例を次に示します。
ajscnvdbimport -mh LHOST -F AJSROOT2 -b D:\workdir
ajscnvdbimportコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド ajscnvdbimport」を参照してください。
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実行系でセットアップを実施する。
実行系でjajs_migrateコマンドを実行し,JP1/AJS3の運用ができる環境にセットアップします。
実行例を次に示します。
jajs_migrate -convert -h LHOST -r -S
jajs_migrateコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド jajs_migrate」を参照してください。
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セットアップ時に自動的に起動した組み込みDBを停止する。
実行例を次に示します。
ajsembdbstop -id _JF1
ajsembdbstopコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 3. 通常の運用で使用するコマンド ajsembdbstop」を参照してください。
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実行系でjbsgetcnfコマンドを実行して共通定義情報をファイルに退避する。
実行するコマンドを次に示します。
jbsgetcnf -h 論理ホスト名 > 退避ファイル名
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手順15で作成したファイルを待機系にコピーする。
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待機系のJP1/Baseをバージョンアップインストールする。
JP1/Baseのインストールについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
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待機系のJP1/AJS3 - Managerをバージョンアップインストールする。
待機系のJP1/AJS2 - Managerに,JP1/AJS3 - Managerをバージョンアップインストールします。
JP1/AJS3シリーズプログラムのバージョンアップインストールについては,「(2) バージョンアップインストールの場合」を参照してください。
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待機系物理ホストでセットアップを実施する。
待機系物理ホストでjajs_migrateコマンドを実行します。
実行例を次に示します。
jajs_migrate -convert
jajs_migrateコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド jajs_migrate」を参照してください。
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待機系でajsembdbinstlコマンドを実行し,JP1/AJS3のデータベースをインストールする。
実行例を次に示します。
ajsembdbinstl -s "C:\Program Files (x86)\HITACHI\JP1AJS2\tools\AJS3DB" -id _JF1 -mh LHOST
-idオプションに指定する値は,実行系で指定した値と同じ値を指定してください。
ajsembdbinstlコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド ajsembdbinstl」を参照してください。
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待機系でajsembdbbuildコマンドを実行し,データベース環境を構築する。
実行例を次に示します。
ajsembdbbuild -s -f -d "D:\products\jp1ajs2\embdb\_JF1" -ld "C:\Program Files (x86)\HITACHI\JP1AJS2\embdb\_JF1\dbarea" -mh LHOST -eh hostA -p 22221 -i "C:\Program Files (x86)\HITACHI\JP1AJS2\embdb\_JF1" -id _JF1
-id,-d,および-pオプションに指定する値は,実行系で指定した値と同じ値を指定してください。
ajsembdbbuildコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド ajsembdbbuild」を参照してください。
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待機系でjbssetcnfコマンドを実行して共通定義情報を設定する。
実行するコマンドを次に示します。
jbssetcnf 手順16でコピーした退避ファイル名
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待機系でセットアップを実施する。
待機系でjajs_migrateコマンドを実行し,JP1/AJS3の運用ができる環境にセットアップします。
実行例を次に示します。
jajs_migrate -convert -h LHOST -f -S
jajs_migrateコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス 2. セットアップコマンド jajs_migrate」を参照してください。
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移行前のJP1/AJS2で使用していた組み込みDBおよびHiRDBについて,クラスタソフトへの登録を解除する。
クラスタソフトからの登録解除方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。
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実行系でJP1を起動する。
クラスタソフトから操作して,実行系ノードでJP1のプログラムおよびサービスを起動し,JP1/AJS3のクラスタ環境での運用を開始します。
(c) バージョンアップ手順(JP1/AJS2 - Managerから互換用ISAM構成のJP1/AJS3 - Managerへのバージョンアップ)
JP1/AJS2 - Managerをバージョンアップする手順を次に示します。
複数の論理ホストがある場合は,次に示す手順5をすべての論理ホストに対して実施してください。
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実行系および待機系のJP1を終了させる。
クラスタソフトからの操作で,実行系ノードと待機系ノードで起動しているJP1のプログラムおよびサービスを停止してください。停止する方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。
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実行系のJP1/Baseをバージョンアップインストールする。
JP1/Baseのインストールについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
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実行系のJP1/AJS3 - Managerをバージョンアップインストールする。
実行系のJP1/AJS2 - Managerに,JP1/AJS3 - Managerをバージョンアップインストールします。
JP1/AJS3シリーズプログラムのバージョンアップインストールについては,「(2) バージョンアップインストールの場合」を参照してください。
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実行系で共有ディスクおよび論理IPアドレスが使用できることを確認する。
共有ディスク上のデータを移行するため,共有ディスクが有効になっていることを確認します。共有ディスクがマウントされていない場合は,クラスタソフトからの操作やボリュームマネージャーの操作などで,共有ディスクをマウントしてください。操作方法については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。
また,pingコマンドまたはjp1pingコマンドで,論理IPアドレスが有効になっていることを確認してください。jp1pingコマンドについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
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実行系でjajs_convert_to_spmdコマンドを実行し,システム管理の起動プロセス定義ファイルを変換する。
実行例を次に示します。
cd C:\Program Files (x86)\HITACHI\JP1AJS2\tools jajs_convert_to_spmd -h LHOST -c ISAM
なお,jajs_convert_to_spmdコマンドは移行ツールのため,JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\toolsに格納されています。
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待機系のJP1/Baseをバージョンアップインストールする。
JP1/Baseのインストールについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
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待機系のJP1/AJS3 - Managerをバージョンアップインストールする。
待機系のJP1/AJS2 - Managerに,JP1/AJS3 - Managerをバージョンアップインストールします。
JP1/AJS3シリーズプログラムのバージョンアップインストールについては,「(2) バージョンアップインストールの場合」を参照してください。
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実行系でJP1を起動する。
クラスタソフトから操作して,実行系ノードでJP1のプログラムおよびサービスを起動し,JP1/AJS3のクラスタ環境での運用を開始します。
(4) 組み込みDBをバージョンアップインストールする場合
JP1/AJS3 - Managerをバージョンアップインストールしたあとに,リリースノートを参照して組み込みDBのバージョンを確認し,リリースノートのバージョンと異なる場合は組み込みDBのバージョンアップインストールを実施してください。複数の組み込みDBが存在する場合は,すべての組み込みDBに対してバージョンアップインストールを実施してください。
組み込みDBをバージョンアップインストールする手順を次に示します。
なお,次に示す手順で記載するコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス」を参照してください。
(a) 組み込みDBをバージョンアップインストールするとき
組み込みDBをバージョンアップインストールする手順を次に示します。
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すべてのJP1/AJS3サービスを終了する。
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JP1/AJS3 Database _JFn(nは0〜9またはA〜Zのどれか)サービスを開始する。
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組み込みDBを起動する。
ajsembdbstartコマンドに-id _JFnオプションを指定して実行します。
なお,JP1/AJS3を下位バージョンからバージョンアップインストールしている場合,pd_mode_conf=AUTOの設定になっていると,JP1/AJS3 Database _JFnサービス開始時に組み込みDBが起動するため,ajsembdbstartコマンドがエラーになることがあります。この場合,エラーの対処は不要ですので,次の手順に進んでください。
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組み込みDBの稼働状態を確認する。
ajsembdbstatusコマンドに-s ust -id _JFnオプションを指定して実行し,組み込みDBが稼働状態になっていること(UNIT-STATがONLINEになっていること)を確認します。
-
組み込みDBを正常停止する。
ajsembdbstopコマンドに-id _JFnオプションを指定して実行します。なお,-fオプションは指定しないでください。
-
組み込みDBの稼働状態を確認する。
ajsembdbstatusコマンドに-s ust -id _JFnオプションを指定して実行し,組み込みDBが停止状態になっていること(UNIT-STATがSTOPになっていること)を確認します。
-
ajsembdbinstlコマンドを実行して組み込みDBをバージョンアップインストールする。
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組み込みDBの稼働状態を確認する。
ajsembdbstatusコマンドに-s ust -id _JFnオプションを指定して実行し,組み込みDBが停止状態になっていること(UNIT-STATがSTOPになっていること)を確認します。組み込みDBが稼働状態の場合は,ajsembdbstopコマンドを実行して組み込みDBを正常停止してください。
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手順1で停止したサービスを起動する。
(b) クラスタ構成で組み込みDBをバージョンアップインストールするとき
クラスタ構成で組み込みDBをバージョンアップインストールするときは,次のとおり実施してください。
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実行系
実行系で共有ディスクおよび論理IPアドレスが使用できる状態で,組み込みDBをバージョンアップインストールしてください。手順の詳細については,「(a) 組み込みDBをバージョンアップインストールするとき」を参照してください。
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待機系
実行系での組み込みDBのバージョンアップインストールのあとに,待機系でajsembdbinstlコマンドを実行して,組み込みDBをバージョンアップインストールしてください。
なお,待機系で組み込みDBをバージョンアップインストールする際は,論理ホストのIPアドレスや共有ディスクを有効にする必要はありません。