3.5.1 仮想サーバの起動
機能
このサービステンプレートは,Amazon EC2環境でインスタンスを起動します。
このサービステンプレートが前提とするサーバを次に示します。
・AWS操作サーバ(実行対象サーバ)
AWS Tools for Windows PowerShell(以降,「AWS Tools」と呼ぶ)がインストールされているサーバです。本製品によってこのサーバに部品が転送され,実行されます。
・インスタンス
Amazon EC2環境の仮想ホストのことで,一般的な仮想サーバのことです。
処理の概要を次に示します。
(1) インスタンスの状態を取得します。
(2) インスタンスが停止している場合に,インスタンスを起動します。インスタンスが既に起動している場合は,インスタンスを起動する処理をスキップします。
上記の処理を,インスタンスID(複数指定可)(aws.foreachInstanceIdプロパティ)に指定したインスタンス群に対して並列に実行します。
プロパティ設定の留意点を次に示します。
(1) インスタンスを起動する際には,インスタンスの起動完了の確認間隔(aws.checkInstanceEnabledIntervalプロパティ)に指定した秒数待ってインスタンスの状態を確認する動作を,インスタンスの起動完了の確認回数(aws.checkInstanceEnabledCountプロパティ)に指定した回数繰り返します。各プロパティの値は,利用している環境に合わせて調整してください。
前提条件
【システム内前提製品】/【サービステンプレート実行対象サーバ内前提製品】/【サービステンプレート実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】/【サービステンプレート実行対象システム内前提製品】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。
【システム内前提製品】
JP1/Automatic Operation 11-10以降
【サービステンプレート実行対象サーバ内前提製品】
・AWS Tools for Windows PowerShell
・Microsoft .Net Framework 3.5以降
【サービステンプレート実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】
・Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter
・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter
ただし,Server Coreインストール環境は除く。
【サービステンプレート実行対象システム内前提製品】
(1) インスタンスの前提OS
・Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter
・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter
・Red Hat Enterprise Linux Server 6 (32-bit x86),Red Hat Enterprise Linux Server 6 (64-bit x86_64)
・Red Hat Enterprise Linux Server 7 (64-bit x86_64)
【サービステンプレート実行対象システム内前提製品の使用条件】
(1) 本製品に関する条件
・このサービスを実行する場合,エージェントレス接続先として実行対象サーバを設定する必要があります。実行対象サーバとしてローカルサーバを使用する場合,"localhost"で解決されるループバックアドレスを設定する必要があります。
実行権限
(1) AWSにログインするIAMユーザーが,次に示すアクションを行えるようにポリシー設定されている必要があります。
・インスタンスの開始および状態取得
バージョン
02.00.00
タグ
Control VM,AWS
プロパティ一覧
プロパティに設定されているプロパティグループの一覧を次に示します。
プロパティグループ |
説明 |
初期表示 |
---|---|---|
仮想システム環境情報 |
AWSの情報を指定してください。 |
表示されます。 |
インスタンス情報 |
起動するインスタンスの情報を指定してください。 |
表示されます。 |
実行時オプション |
インスタンスの起動を行う際の状態確認に関するプロパティです。必要に応じて変更してください。 |
表示されません。 |
[サービス設定]画面に表示されるプロパティの一覧を次に示します。
- (凡例)
-
○:プロパティの指定は必須です。
△:プロパティの指定は省略可能です。ただし,ほかのプロパティの指定内容によっては,指定が必須になります。各プロパティの「説明」を確認してください。
プロパティキー |
プロパティ名 |
説明 |
入出力種別 |
共有設定 |
必須区分 |
プロパティグループ |
---|---|---|---|---|---|---|
aws.targetHost |
AWS操作サーバのホスト名 |
AWS操作サーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
入力 |
無効 |
○ |
仮想システム環境情報 |
aws.accessKeyId |
アクセスキーID |
AWSに接続するためのアクセスキーIDを指定します。 |
入力 |
無効 |
○ |
仮想システム環境情報 |
aws.secretAccessKey |
シークレットアクセスキー |
AWSに接続するためのシークレットアクセスキーを指定します。 |
入力 |
無効 |
○ |
仮想システム環境情報 |
aws.region |
リージョン |
接続先となるAWSのリージョンを指定します。 |
入力 |
無効 |
○ |
仮想システム環境情報 |
aws.checkInstanceEnabledCount |
インスタンスの起動完了の確認回数 |
インスタンスが起動されたことを確認する際の確認回数を指定します。インスタンスの起動完了の確認間隔と組み合わせて最大待ち時間となります。 |
入力 |
無効 |
○ |
実行時オプション |
aws.checkInstanceEnabledInterval |
インスタンスの起動完了の確認間隔 |
インスタンスが起動されたことを確認する際の確認間隔を秒単位で指定します。 |
入力 |
無効 |
○ |
実行時オプション |
[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの一覧を次に示します。
プロパティキー |
プロパティ名 |
説明 |
入出力種別 |
共有設定 |
必須区分 |
プロパティグループ |
---|---|---|---|---|---|---|
aws.foreachInstanceId |
インスタンスID(複数指定可) |
インスタンスのIDを指定します。複数指定する場合はコンマで区切ってください。99個まで指定できます。 |
入力 |
無効 |
○ |
インスタンス情報 |
[タスク詳細]画面にだけ表示されるプロパティの一覧を次に示します。
プロパティキー |
プロパティ名 |
説明 |
入出力種別 |
共有設定 |
---|---|---|---|---|
common.taskResult |
繰り返しタスクの実行結果 |
タスクごとの成功(true),失敗(false)をコンマ区切りで出力します。 |
出力 |
無効 |
[サービス設定]画面に表示されるプロパティの入力制限を次に示します。
プロパティキー |
入力可能文字 |
---|---|
aws.targetHost |
256文字以内の半角英数字および「.」,「-」。 |
aws.accessKeyId |
64文字以内の半角英数字および半角記号。ただし,「<」,「>」,「|」,「"」,「'」,「;」,「&」を除く。 |
aws.secretAccessKey |
128文字以内の半角英数字および半角記号。ただし,「<」,「>」,「|」,「"」,「'」,「;」,「&」を除く。 |
aws.region |
32文字以内の半角英数字および「-」。 |
aws.checkInstanceEnabledCount |
1〜2147483647の整数値。 |
aws.checkInstanceEnabledInterval |
1〜60の整数値。 |
[サービス設定]画面および[サービス実行]画面に表示されるプロパティの入力制限を次に示します。
プロパティキー |
入力可能文字 |
---|---|
aws.foreachInstanceId |
1024文字以内の半角英数字および「-」,「,」。 |
フロー仕様詳細
フロー仕様詳細を次の表に示します。
階層 |
[タスク詳細]画面での表示名 |
ステップ名 |
部品 |
||
---|---|---|---|---|---|
部品名 |
説明 |
エラー時の回復方法 |
|||
1 |
インスタンス数分繰り返し処理 |
インスタンス数分繰り返し処理 |
繰り返し実行部品 |
指定されたインスタンスの数だけ起動処理を繰り返します。 |
エラーの原因を取り除いたあと,サービスを再実行してください。 |