3.4.3 インスタンス環境の設定
PFM - Agent for OpenTP1で監視するOpenTP1システムのインスタンス情報を設定します。インスタンス情報の設定は,PFM - Agentホストで実施します。
設定するインスタンス情報を次の表に示します。セットアップの操作を始める前に,次の情報をあらかじめ確認してください。OpenTP1システムのインスタンス情報の詳細については,OpenTP1のマニュアルを参照してください。
項目 |
説明 |
設定できる値 |
デフォルト値 |
---|---|---|---|
DCDIR |
監視対象OpenTP1システムの環境変数DCDIRの値(OpenTP1ディレクトリのパス)。 |
Linuxの場合:20バイト以内の半角文字列 Linux以外の場合:50バイト以内の半角文字列 |
− |
DCCONFPATH |
監視対象OpenTP1システムの環境変数DCCONFPATHの値(OpenTP1システム定義ファイル格納ディレクトリのパス)。 |
512バイト以内の半角文字列 |
− |
OPENTP1_ADMIN |
OpenTP1管理者のユーザー名。 |
255バイト以内の半角文字列 |
− |
OPENTP1_LIBPATH |
OpenTP1管理者の共用ライブラリーパス。 AIXの場合:環境変数LIBPATHと同じ値 Linuxの場合:環境変数LD_LIBRARY_PATHと同じ値 |
512バイト以内の半角文字列 |
− |
Store Version※ |
使用するStoreバージョン。 |
{1.0 | 2.0} |
2.0 |
- (凡例)
-
−:なし
- 注※
-
次に示すどちらかの場合で,初めてインスタンス環境を設定するときに必要です。
-
PFM - Agentと同一ホスト上のPFM - Baseが08-10以降の場合
-
PFM - Agentと同一ホスト上のPFM - Managerが08-10以降の場合
-
- 注意
-
インスタンス環境を設定していない場合,PFM - Agent for OpenTP1のサービスを起動できません。
インスタンス環境を構築するには,jpcconf inst setupコマンドを使用します。インスタンス環境の構築手順を次に示します。
-
サービスキーおよびインスタンス名を指定して,jpcconf inst setupコマンドを実行する。
例えば,PFM - Agent for OpenTP1のインスタンス名SDCのインスタンス環境を構築する場合,次のように指定してコマンドを実行します。
jpcconf inst setup -key OpenTP1 -inst SDC
-
OpenTP1システムのインスタンス情報を設定する。
表3-4に示した項目を,コマンドの指示に従って入力してください。各項目とも省略はできません。デフォルトで表示されている値を,項目の入力とする場合はリターンキーだけを押してください。
すべての入力が終了すると,インスタンス環境が構築されます。構築時に入力したインスタンス情報を変更したい場合は,再度jpcconf inst setupコマンドを実行し,インスタンス環境を更新してください。インスタンス環境の更新については,「3.7.2 インスタンス環境の更新の設定」を参照してください。
構築されるインスタンス環境を次に示します。
-
インスタンス環境のディレクトリ構成
次のディレクトリ下にインスタンス環境が構築されます。
物理ホストの場合:/opt/jp1pc/agth
論理ホストの場合:環境ディレクトリ※/jp1pc/agth
- 注※
-
環境ディレクトリとは,論理ホスト作成時に指定した共有ディスク上のディレクトリです。
構築されるインスタンス環境のディレクトリ構成を次の表に示します。
表3‒5 インスタンス環境のディレクトリ構成 ディレクトリ名・ファイル名
説明
agent
インスタンス名
jpcagt.ini
Agent Collectorサービス起動情報ファイル
jpcagt.ini.model※1
Agent Collectorサービス起動情報ファイルのモデルファイル
log
ログファイル格納ディレクトリ
store
インスタンス名
jpcsto.ini
Agent Storeサービス起動情報ファイル
jpcsto.ini.model※1
Agent Storeサービス起動情報ファイルのモデルファイル
import※2
インポート先ディレクトリ
partial※2
部分バックアップ先ディレクトリ
*.DAT
データモデル定義ディレクトリ
dump
エクスポート先ディレクトリ
backup
バックアップ先ディレクトリ
log
ログファイル格納ディレクトリ
- 注※1
-
インスタンス環境を構築した時点の設定値に戻したいときに使用します。
- 注※2
-
Storeバージョン2.0を使用しているときだけ作成されます。
-
インスタンス環境のサービスID
インスタンス環境のサービスIDは次のようになります。
プロダクトID 機能ID インスタンス番号 インスタンス名 [ホスト名]
PFM - Agent for OpenTP1の場合,インスタンス名にはjpcconf inst setupコマンドで指定したインスタンス名が表示されます。
サービスIDについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,付録を参照してください。