フィールドの値
ここでは,各フィールドに格納される値について説明します。
データソース
各フィールドには,Performance Managementや監視対象プログラムから取得した値や,これらの値をある計算式に基づいて計算した値が格納されます。各フィールドの値の取得先または計算方法は,フィールドの表の「データソース」列で示します。
PFM - Agent for DB2の「データソース」列の文字列は,DB2から取得したパフォーマンスデータを加工してフィールドの値を設定している場合,そのフィールドに設定される値の計算方法を示します。例を次に示します。
-
大文字で書かれている場合
DB2に格納されているパフォーマンスデータを取得するためのキー文字列を表します。
-
「Agent Collector」と書かれている場合
そのフィールドに格納される値の取得先が,Agent Collectorサービスであることを示します。
制約
各フィールドには監視対象のDB2から取得した値や,これらの値をある計算式に基づいて計算した値が格納されます。各フィールドの値の制約の有無は,フィールドの表の「制約」列で示します。
-
「○」と書かれている場合
監視対象のDB2から32ビットを超えるデータを取得する場合があります。32ビットを超えるデータを取得した場合,フィールドに格納される値が制約されます。この場合,共通メッセージログに「KAVF29019-W オーバーフローが発生しました」と出力されます。
- <バージョン08-00以前>
-
例えば,「0x1122334455667788」という値を取得したとき,フィールドに格納される値は次のようになります。
OS
データの格納方式
上位アドレス
下位アドレス
フィールドに格納される値
AIX (pSeries)
ビッグ・エンディアンのアーキテクチャー
0x11 0x22 0x33 0x44
0x55 0x66 0x77 0x88
0x55 0x66 0x77 0x88
Linux AS4 (x86)
リトル・エンディアンのアーキテクチャー
0x55 0x66 0x77 0x88
0x11 0x22 0x33 0x44
0x55 0x66 0x77 0x88
- <バージョン08-10以降>
-
32ビットを超えるデータを取得した場合,32ビットの最大値がフィールドに格納されます。また,このフィールドの値を使用して算出しているフィールドに格納される値も実際の値とは異なります。
-
「−」と書かれている場合
各フィールドの値の制約はありません。
デルタ
累積値として収集するデータに対し,変化量でデータを表すことを「デルタ」と呼びます。例えば,1回目に収集されたパフォーマンスデータが「3」,2回目に収集されたパフォーマンスデータが「4」とすると,累積値の場合は「7」,変化量の場合は「1」が格納されます。各フィールドの値がデルタ値かどうかは,フィールドの表の「デルタ」列で示します。
PFM - Agent for DB2で収集されるパフォーマンスデータは,次の表のように異なります。
レコードタイプ |
デルタ |
データ種別 |
[デルタ値で表示]のチェック※ |
レコードの値 |
---|---|---|---|---|
PIレコードタイプ |
Yes |
リアルタイムデータ |
あり |
変化量が表示される。 |
なし |
収集時点の値が表示される。 |
|||
・履歴データ ・アラームの監視データ |
− |
変化量が表示される。 |
||
No |
リアルタイムデータ |
あり |
収集時点の値が表示される。 |
|
なし |
収集時点の値が表示される。 |
|||
・履歴データ ・アラームの監視データ |
− |
収集時点の値が表示される。 |
||
PDレコードタイプ |
Yes |
リアルタイムデータ |
あり |
収集時点の値が表示される。 |
なし |
収集時点の値が表示される。 |
|||
・履歴データ ・アラームの監視データ |
− |
収集時点の値が表示される。 |
||
No |
リアルタイムデータ |
あり |
収集時点の値が表示される。 |
|
なし |
収集時点の値が表示される。 |
|||
・履歴データ ・アラームの監視データ |
− |
収集時点の値が表示される。 |
- (凡例)
-
−:該当しない
- 注※
-
次に示すPFM - Web Consoleのダイアログボックスの項目でチェックされていることを示します。
-
レポートウィザードの[編集 > 表示設定(リアルタイムレポート)]画面の[デルタ値で表示]
-
レポートウィンドウの[Properties]タブの[表示設定(リアルタイムレポート)]の[デルタ値で表示]
-
パフォーマンスデータが収集される際の注意事項を次に示します。
-
PIレコードタイプのレコードが保存されるためには,2回以上パフォーマンスデータが収集されている必要があります。
PIレコードタイプのレコードには,PFM - Web Consoleで設定した収集間隔ごとにパフォーマンスデータが収集されます。しかし,パフォーマンスデータのStoreデータベースへの格納は,PFM - Web Consoleでパフォーマンスデータの収集の設定をした時点では実行されません。
PIレコードタイプの履歴データには,前回の収集データとの差分を必要とするデータ(デルタ値など)が含まれているため,2回分のデータが必要になります。このため,履歴データがStoreデータベースに格納されるまでには,設定した時間の最大2倍の時間が掛かります。
例えば,PFM - Web Consoleでパフォーマンスデータの収集間隔を,18:32に300秒(5分)で設定した場合,最初のデータ収集は18:35に開始されます。次のデータ収集は18:40に開始されます。その後,18:35と18:40に収集されたデータを基に履歴のデータが作成され,8分後に履歴データとしてStoreデータベースに格納されます。
-
リアルタイムレポートには,最初にデータが収集されたときから値が表示されます。ただし,前回のデータを必要とするレポートの場合,初回の値は0で表示されます。2回目以降のデータ収集は,レポートによって動作が異なります。
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次の場合,2回目のデータ収集以降は,収集データの値が表示されます。
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PIレコードタイプのリアルタイムレポートの設定で,[デルタ値で表示]がチェックされていない場合
-
PDレコードタイプのリアルタイムレポートの設定で,[デルタ値で表示]がチェックされている場合
-
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次の場合,2回目のデータ収集では,1回目のデータと2回目のデータの差分が表示されます。3回目以降のデータ収集では,収集データの値が表示されます。
-
PIレコードタイプのリアルタイムレポートの設定で,[デルタ値で表示]がチェックされている場合
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