付録G 移行手順と移行時の注意事項
PFM - Agent for Microsoft SQL Serverをバージョンアップするには,PFM - Agent for Microsoft SQL Serverを上書きインストールします。
インストールの操作の詳細については,「2. インストールとセットアップ」を参照してください。
Performance Managementプログラムをバージョンアップする場合の注意事項については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」のインストールとセットアップの章および付録にある,バージョンアップの注意事項について説明している個所を参照してください。
ここでは,PFM - Agent for Microsoft SQL Serverをバージョンアップする場合の注意事項を示します。
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バージョンアップする際には,古いバージョンのPFM - Agent for Microsoft SQL Serverをアンインストールしないでください。アンインストールすると,古いバージョンで作成したパフォーマンスデータなども一緒に削除されてしまうため,新しいバージョンで使用できなくなります。
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PFM - Agent for Microsoft SQL Serverのプログラムを上書きインストールすると,次の項目が自動的に更新されます。
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Agent StoreサービスのStoreデータベースファイル
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iniファイル
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PFM - Agent for Microsoft SQL Serverのインスタンス環境
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バージョン08-00以降のPerformance Managementプログラムでは,Store実行プログラム(jpcsto.exeおよびstpqlpr.exe)の配置先が変更されています。PFM - ManagerおよびPFM - Agentを08-00以降にバージョンアップする際に,旧配置先のStore実行プログラムは削除されます。
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論理ホストで運用し,Microsoft SQL Serverのポート番号を標準以外に設定している場合,11-10以前のバージョンではSQL Server構成マネージャーなどで,32ビットの[別名]を設定する必要がありましたが,11-50以降のバージョンでは64ビットの[別名]を設定する必要があります。
[別名]の設定が正しくない場合には,エージェントログの異常ログにKAVF21810-Eメッセージを出力して,Microsoft SQL Serverとの接続がエラーになります。
設定の詳細については,「3.3.2(5) Microsoft SQL Serverのポート番号が標準以外の場合の注意事項」を参照してください。
なお,32ビットの[別名]は不要です。32ビットの[別名]をPFM - Agent for Microsoft SQL Server以外で使用しない場合は削除しても問題ありません。
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バージョン11-10以前のバージョンから11-50以降のバージョンにバージョンアップする場合,Microsoft SQL Serverを監視するために必要なオブジェクトの権限が追加になっています。監視で使用するユーザーアカウントに対してオブジェクトの権限を設定している場合,次の表のオブジェクト権限を追加してください。必要なオブジェクトの権限の詳細については,「2.1.4(2)(c) Microsoft SQL Serverのログインの権限」を参照してください。
表G‒1 11-50以降で追加になるオブジェクトの権限 レコード
レコード取得に必要なユーザーに付与するオブジェクト権限
Microsoft SQL Server 2014以前の場合
Microsoft SQL Server 2016以降の場合
PD_DD,PI_DI
masterデータベースの次のオブジェクトに対するSELECT権限を設定しておく必要があります。
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sysperfinfo
masterデータベースの次のオブジェクトに対するSELECT権限を設定しておく必要があります。
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sys.dm_os_performance_counters
権限が不足している場合,次のエラーメッセージがエージェントログの異常ログに出力されます。
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Microsoft SQL Server 2014以前の場合
KAVF21812-E SQL Server (ADO) returned an error.
(rc = 0x80040e09, msg = SELECT 権限がオブジェクト 'sysperfinfo'、データベース 'mssqlsystemresource'、スキーマ '<監視で使用するユーザーアカウント>' で拒否されました。)
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Microsoft SQL Server 2016以降の場合
KAVF21812-E SQL Server (ODBC) returned an error.
(rc = 42000, msg = [Microsoft][ODBC SQL Server Driver][SQL Server]SELECT 権限がオブジェクト 'dm_os_performance_counters'、データベース 'mssqlsystemresource'、スキーマ '<監視で使用するユーザーアカウント>' で拒否されました。)
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