レコードの記載形式
この章では,PFM - RM for Oracleのレコードをアルファベット順に記載しています。各レコードの説明は,次の項目から構成されています。
- 〈このページの構成〉
機能
各レコードに格納されるパフォーマンスデータの概要および注意事項について説明します。
デフォルト値および変更できる値
各レコードに設定されているパフォーマンスデータの収集条件のデフォルト値およびユーザーが変更できる値を表で示します。「デフォルト値および変更できる値」に記載している項目とその意味を次の表に示します。この表で示す各項目については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,稼働監視データの管理について説明している章を参照してください。
項目 |
意味 |
変更可否 |
---|---|---|
Collection Interval |
パフォーマンスデータの収集間隔(秒単位)。 |
○:変更できる。 ×:変更できない。 |
Collection Offset※1 |
パフォーマンスデータの収集を開始するオフセット値(秒単位)。オフセット値については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の稼働監視データの管理について説明している章を参照のこと。 また,パフォーマンスデータの収集開始時刻については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,Performance Managementの機能について説明している章を参照のこと。 |
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Log※2 |
収集したパフォーマンスデータをStoreデータベースに記録するかどうか。 Yes:記録する。ただし,「Collection Interval=0」の場合,記録しない。 No:記録しない。 |
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LOGIF |
収集したパフォーマンスデータをStoreデータベースに記録するかどうかの条件。 |
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Over 10 Sec Collection Time※3※4 |
レコードの収集に10秒以上掛かることがあるかどうか。 Yes:10秒以上掛かることがある。 No:10秒掛からない。 |
- 注※1
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指定できる値は,0〜32,767秒(Collection Intervalで指定した値の範囲内)です。これは,複数のデータを収集する場合に,一度にデータの収集処理が実行されると負荷が集中するので,収集処理の負荷を分散するために使用します。なお,データ収集の記録時間は,Collection Offsetの値に関係なく,Collection Intervalと同様の時間となります。
Collection Offsetの値を変更する場合は,収集処理の負荷を考慮した上で値を指定してください。
- 注※2
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各レコードに記載されているデフォルト値は,リモートエージェントの値です。PFM - RM for Oracleでは,グループエージェントのデフォルト値はすべてNoとなります。
- 注※3
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履歴データの収集をリアルタイムレポートの表示処理より優先する場合に表示されます。詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のトラブルへの対応方法について説明している章を参照してください。
- 注※4
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この項目の値はあくまで目安です。監視対象の環境,構成,負荷状況などによっては,値が「No」のレコードでも収集に10秒以上掛かり,リアルタイムレポートが表示されないことがあります。
また,各レコードの履歴データの収集に時間が掛からなくても,収集間隔やオフセットの設定によっては,複数のレコードの履歴データが継続して収集され,リアルタイムレポートが表示されないことがあります。この場合,各レコードの収集間隔を見直すか,または履歴レポートを使用することを検討してください。
ODBCキーフィールド
PFM - ManagerまたはPFM - Baseで,Storeデータベースに格納されているレコードのデータを利用する場合に必要な主キーを示します。ODBCキーフィールドには,全レコード共通のものと各レコード固有のものとがあります。ここで示すのは,各レコード固有のODBCキーフィールドです。複数インスタンスレコードだけが,固有のODBCキーフィールドを持っています。
全レコード共通のODBCキーフィールドについては,この章の「ODBCキーフィールド一覧」を参照してください。
ライフタイム
各レコードに収集されるパフォーマンスデータの一貫性が保証される期間を示します。ライフタイムについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,Performance Managementの機能について説明している章を参照してください。
レコードサイズ
1回の収集で各レコードに格納されるパフォーマンスデータの容量を示します。
フィールド
各レコードのフィールドについて表で説明します。表の各項目について次に説明します。
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PFM - View名(PFM - Manager名)
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PFM - View名
PFM - Web Consoleで表示されるフィールド名(PFM - View名)を示します。
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PFM - Manager名
PFM - Managerで,SQLを使用してStoreデータベースに格納されているフィールドのデータを利用する場合,SQL文で記述するフィールド名(PFM - Manager名)を示します。
SQL文では,先頭に各レコードのレコードIDを付加した形式で記述します。例えば,System Stat Summary(PD)レコードのDisk Sorts(SORTS_DISK)フィールドの場合,「PD_SORTS_DISK」と記述します。
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説明
各フィールドに格納されるパフォーマンスデータについて説明します。
表中の※1と※2は,次の内容を示します。
- 注※1
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このフィールドの値は,収集時にOSから返された最新の監視値です。
- 注※2
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このフィールドを履歴レポートで表示すると,"PFM - View名(Total)"のフィールドが追加されます。
各フィールドのパフォーマンスデータの求め方には,次の種類があります。
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今回収集したデータと前回のインターバルで収集したデータによって求められた平均や割合を求めるもの。
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今回収集したデータだけで求められるもの(OS内部で累積された値を含む。表中の※1が該当する)。
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ほかのフィールドのデータから求めるもの(各レコードのフィールドの表にある「データソース」参照)。
特に断り書きがない場合,データの収集間隔によって求められる値となります。
履歴レポートで,PIレコードタイプのレコードを,レポート間隔に「分」以外を設定して要約した場合に表示される値には,次の種類があります。
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要約した間隔の平均値を表示するもの。
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最後に収集した値を表示するもの。
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合計値を表示するもの。
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最小値を表示するもの。
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最大値を表示するもの。
特に断り書きがないフィールドの値は,要約した間隔の平均値が表示されます。
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要約
Remote Monitor Storeがデータを要約するときの方法(要約ルール)を示します。要約ルールについては,この章の「要約ルール」を参照してください。
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形式
double型など,各フィールドの値のデータ型を示します。データ型については,この章の「データ型一覧」を参照してください。
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デルタ
累積値として収集するデータに対し,変化量でデータを表すことを「デルタ」と呼びます。デルタについては,この章の「フィールドの値」を参照してください。
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サポートバージョン
そのフィールドを使用できるOracleのバージョン番号を示します。
バージョン番号が記述してある場合,そのバージョン以降でそのフィールドが使用できます。「すべて」と記述してある場合,すべてのOracleのバージョンで使用できます。「対象外」と記述してある場合,サポート対象外のフィールドであることを示します。
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データソース
該当するフィールドの値の計算方法または取得先を示します。フィールドの値については,この章の「フィールドの値」を参照してください。