jpctool config sync
形式
jpctool config sync [-noprogress]
機能
jpctool config syncコマンドは,PFM - Managerホストで定義情報のリストアを実行した場合に,PFM - ManagerホストとPFM - Agent,PFM - RMホスト間の構成情報を同期するコマンドです。同期する構成情報を次に示します。
-
サービスのノード位置情報
PFM - Agent,PFM - RMホスト上の各PFMサービスのIPアドレスやポート番号等の位置情報
-
アラーム情報
PFM - Agent,PFM - RMホストにバインドされているアラームの情報
-
アクション情報
PFM - Agent,PFM - RMホストにバインドされているアラームが発行したときに実行するアクション情報
コマンドを実行できるホスト
PFM - Manager
実行権限
- Windowsの場合
-
Administrators権限を持つユーザー(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)
- UNIXの場合
-
rootユーザー権限を持つユーザー(uid=0のユーザー)
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
-
インストール先フォルダ\tools\
- UNIXの場合
-
/opt/jp1pc/tools/
引数
-noprogress
このオプションを指定すると,同期処理の進捗状況は出力されません。
同期結果ファイルの出力
jpctool config syncコマンドでは,コマンドの終了時に,同期処理を実行したすべてのホスト,サービスの実行結果を,CSVファイル形式の同期結果ファイルに出力します。同期結果ファイルの概要について,次の表に示します。
項目 |
OS |
内容 |
---|---|---|
ファイル名 |
− |
syncresult.csv |
配置するパス |
Windows |
|
UNIX |
|
|
権限・所有者 |
Windows |
|
UNIX |
666 [rw-rw-rw-] owner/group:
|
|
作成契機 |
− |
コマンド実行ごとに新規にファイルを作成する。※ |
ファイルサイズ |
− |
最大でも1MB未満に収まる。 |
- 注※
-
すでにファイルがある場合は,既存の内容が破棄されます。
同期結果ファイルの出力例
同期結果ファイルの出力例を次に示します。
DateTime=YYYY/MM/DD HH:MM:SS Hostname,Service ID,Sync Result,Message hostA,0A1hostA,Success, hostA,0S1hostA,Success, hostA,PH1hostA,Success, hostB,PH1hostB,Failure,Unknown service hostB,TA1hostB,Failure,Unknown service hostB,TS1hostB,Failure,Unknown service hostC,7A1inst1[hostC],Failure,Host not available hostC,7A1inst1[All@hostC],Failure,Host not available hostC,7A1inst1[target1@hostC],Failure,Host not available hostC,7A1inst1[target2@hostC],Failure,Host not available hostC,7S1inst1[hostC],Failure,Host not available hostC,PH1hostC,Failure,Host not available hostC,TA1hostC,Failure,Host not available hostC,TS1hostC,Failure,Host not available
同期結果ファイルの出力内容の詳細について,次の表に示します。
項目 |
出力形式 |
出力内容 |
出力位置 |
---|---|---|---|
実行日時 |
DateTime=YYYY/MM/DD△HH:MM:SS (YYYY=西暦年,MM=月,DD=日,HH=時,MM=分,SS=秒) |
タイムゾーン内の処理開始日時が出力される。 |
1行目 |
ラベル |
HostName,Service ID,Sync Result,Message |
左記の内容が出力される。 |
2行目 |
サービスごとの同期結果の情報 |
<ホスト名>,<サービスID>,<同期結果>,<要因メッセージ> |
同期結果および要因メッセージに出力される内容については,次に示す表を参照してください。 |
3行目以降 (同期処理を実行したサービスの数だけ出力される) |
- (凡例)
-
△:半角スペース
- 注※
-
通信エラーによって同期処理が失敗した場合,該当するホストに対して,PFM - Managerホストが認識しているサービスの数だけ結果レコードが出力されます。各レコードのサービスIDラベルには,空文字ではなくサービスIDが出力されます。
同期処理が成功または失敗した場合に,同期結果ファイルの「同期結果」ラベルと「要因メッセージ」ラベルに出力されるメッセージの内容と,対処方法について次の表に示します。
項番 |
同期結果 |
出力内容 |
対処方法 |
|
---|---|---|---|---|
同期結果 |
要因メッセージ |
|||
1 |
同期に成功した。 |
Success |
− |
− |
2 |
PFM - Baseのバージョンが10-00-10未満のため,ActionHandlerサービスとの同期に失敗した。 |
Failure |
Incompatible version |
メッセージに出力されたActionHandlerサービスを再起動してください。 |
3 |
同期対象のサービスが削除されているため,対象サービスとの同期に失敗した。 |
Failure |
Service not exist |
PFM - Agent,PFM - RMホストの環境をPFM - Managerホストが認識している環境に合わせる場合,メッセージに出力されたサービスをPFM - Agent,PFM - RMホスト上で作成および起動してください。 |
PFM - Managerホストが認識している環境を実際のPFM - Agent,PFM - RMホストの環境に合わせる場合,次のとおり実行してください。
|
||||
4 |
PFM - Managerが認識していないサービスが追加されているため,追加されているサービスとの同期に失敗した。 |
Failure |
Unknown service |
PFM - Agent,PFM - RMホストの環境をPFM - Managerホストが認識する環境に合わせる場合,メッセージに出力されたサービスをPFM - Agent,PFM - RMホスト上で削除してください。 |
PFM - Managerホストが認識する環境を実際のPFM - Agent,PFM - RMホストの環境に合わせる場合,メッセージに出力されたサービスを再起動してください。 |
||||
5 |
同期対象ホストに通信できなかったため,同期対象ホストとの同期に失敗した。 |
Failure |
Host not available |
PFM - Agent,PFM - RMホストの環境をPFM - Managerホストが認識する環境に合わせる場合,メッセージに出力されたホストのすべてのサービスを再起動してください。 |
PFM - Managerホストが認識する環境を実際のPFM - Agent,PFM - RMホストの環境に合わせる場合,次のとおり実行してください。
|
||||
6 |
通信エラーなどの,項番2〜5以外の原因によって,同期対象との同期に失敗した。 |
Failure |
Synchronization failure |
メッセージに出力されたホスト,またはサービスを再起動してください。 |
7 |
同期対象のサービスと通信はできるが,応答がないため,同期結果が不明である。 |
Failure |
No response |
メッセージに出力されたサービスを再起動してください。 |
8 |
リストア時にPFM - Managerホストが認識していないPFM - Agent,PFM - RMホストがあるため,該当するPFM - Agent,PFM - RMホストとの同期に失敗した。 |
− |
− |
自身で管理しているPFM - Agent,PFM - RMホストの一覧と,コマンドが出力した同期結果ファイルを比較することで,実際の環境にはある,PFM - Managerホストが認識していない該当するホストを特定し,ホスト内のすべてのサービスを再起動してください。 |
- (凡例)
-
−:なし
注意事項
-
PFM - Managerホストに接続しているPFM - Agent,PFM - RMホストが1つもなく,PFM - Managerが認識しているサービスの数が0の状態で,このコマンドを実行した場合,コマンドは正常終了します。
-
コマンド実行中にName ServerサービスもしくはMaster Managerサービスが停止した場合,またはコマンドの実行をCtrl+Cキーやシグナルで中断した場合,コマンドの実行が中断されます。同期処理の途中でコマンドの実行が中断された場合は,コマンドを再度実行してください。
-
jpctool config syncコマンドを複数同時に実行しないでください。
-
大規模な環境の場合,同期処理に時間が掛かるときがあります。
処理時間の目安は,PFM - Managerホストの監視対象となるPFM - Agent,PFM - RMホストの1ホスト当たり14秒です。
PFM - Managerホストに,監視対象のPFM - Agent,PFM - RMホストが2,500ホスト(システムが許容する最大値)ある場合,処理時間の目安は約584分です。
-
Ctrl+Cキーなどでコマンドの実行を中断できます。コマンドを中断した場合は,KAVE05227-Eメッセージが出力されます。
戻り値
0 |
正常終了した。 |
1 |
コマンドラインの形式が不正である。 |
2 |
コマンドの実行権限がない。 |
5 |
PFM - Managerがインストールされていない。 |
12 |
コマンドが実行中である。 |
100 |
Performance Managementの環境が不正である。 |
101 |
Name Serverなど,必要なサービスが起動していない。 |
200 |
メモリーが不足している。 |
210 |
ディスク容量が不足している。 |
211 |
ファイルまたはディレクトリにアクセスできない。 |
222 |
通信処理でエラーが発生した。 |
237 |
1つ以上のサービス情報の同期に失敗した。 |
255 |
予期しないエラーが発生した。 |
使用例
PFM - ManagerホストとPFM - Agent,PFM - RMホスト間の構成情報を同期する場合のコマンド実行例を次に示します。
jpctool config sync
出力例
PFM - ManagerホストとPFM - Agent,PFM - RMホスト間の構成情報の同期に失敗した場合の標準出力の出力例を次に示します。
標準出力の出力例
KAVE06117-I構成情報の同期処理を開始します [50/50] KAVE06121-W同期処理に非対応のため同期が行えなかったサービスが存在します KAVE06132-I同期結果の判定処理を開始します KAVE06133-I同期結果の判定処理が正常終了しました KAVE06118-I 構成情報の同期処理が正常終了しました