4.3.2 Storeデータベースのサイズの制限について
- 〈この項の構成〉
(1) Storeバージョン2.0の場合
Storeバージョン2.0では,データファイルが一定の期間で分割され,レコードタイプごとにそれぞれ別のデータファイルにデータが格納されるため,データ全体ではなく分割されたデータファイルそれぞれについてサイズの上限があります。それぞれのデータファイルサイズの上限は2ギガバイトです。また,UNIXのulimitコマンドによるファイルサイズ制限や,ファイルシステムの制限を超えた管理はできません。
データファイルのサイズは,Storeデータベースのディスク占有量の見積もり式で履歴データの保存期間設定値を"0"にすることで求めることができます。Storeデータベースのディスク占有量の見積もり式については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録の,PFM - Agent 08-00以降をStoreデータベース(Storeバージョン2.0)で使用する場合のディスク占有量について説明している個所,または各PFM - Agentのマニュアルを参照してください。
Storeデータベースのあるレコードのデータが書き込まれるデータファイルは一定期間で切り替わります。期間内にデータファイルがファイルサイズの上限に達した場合,KAVE00227-Wメッセージを出力し,そのレコードのデータは書き込まれなくなります。このとき,Agent StoreおよびRemote Monitor Storeサービスは停止しません。
一定の期間が終了し,書き込まれるデータファイルが変更されると,KAVE00228-Iメッセージを出力し,データの書き込みを再開します。
(2) Storeバージョン1.0の場合
Performance Managementで扱うStoreデータベース全体のファイルサイズの上限は2ギガバイトです。また,UNIXのulimitコマンドによるファイルサイズ制限や,ファイルシステムの制限を超えた管理はできません。
Storeデータベースのファイルサイズが制限に達した場合,Storeサービスは停止します※。この場合,KAVE00182-Eメッセージがシステムログ(Windowsの場合はWindowsイベントログ,UNIXの場合はsyslog),および共通メッセージログに出力されます。
- 注※
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この現象が発生した場合,Agent Storeサービスは停止しますが,Agent Collectorサービスは起動中のままです。
Storeデータベースのファイルサイズが上限を超えたときは,次の手順を実行してください。
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PFM - Web ConsoleからAgent Collectorのプロパティを開き,すべてのレコードを収集しないように設定する。
(本事象で停止するのはAgent Storeだけで,Agent Collectorは起動しています)。
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jpcspm startコマンドによってAgent Storeサービスを再起動する。
jpcspm startコマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
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データを退避する。
jpctool db dumpコマンド,jpcrptコマンドまたはレポートのCSV,HTML出力によってデータを退避してください。jpctool db dumpコマンドによるパフォーマンスデータ,イベントデータの退避についてはそれぞれ「4.1.4 パフォーマンスデータをエクスポートする」または「4.2.2 イベントデータをエクスポートする」を参照してください。
jpcrptコマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。
レポートのCSVまたはHTML出力については「5.9.1 WebブラウザでレポートをCSVまたはHTML出力する」を参照してください。
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データを消去する。
パフォーマンスデータを消去します。パフォーマンスデータ,イベントデータを消去する方法についてはそれぞれ「4.1.6 パフォーマンスデータを消去する」,「4.2.4 イベントデータを消去する」を参照してください。
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PFM - Web ConsoleからAgent Collectorのプロパティを開く。
収集レコードを設定して,運用を再開してください。