Hitachi

JP1 Version 11 JP1/Service Support 構築・運用ガイド


6.4.2 バージョンアップインストール時のセットアップ手順

バージョンアップインストール時のセットアップ手順について,バージョンアップ前のバージョンごとに説明します。なお,JP1/Service Support Starter EditionからJP1/Service Support(Standard)にアップグレードしたい場合は,「6.5 JP1/Service Supportのアップグレード」を参照してください。

注意事項
  • バージョンアップインストールの前には,作業失敗時のリカバリー用に案件管理DBのバックアップを取得してください。詳細については,「6.2.3 環境のバックアップ」を参照してください。

  • バージョンアップ時のセットアップ実行時には,一時ファイルが作成されます。そのため,JP1/Service Supportのインストール先フォルダに,約400メガバイトの空き容量が必要です。

  • バージョンアップ時のセットアップでは,案件管理DBの内容を引き継いだ状態でサイズを変更することはできないため,案件管理DBのサイズを変更したい場合は,「11.2.4 案件管理DBのサイズ拡張」を参照してサイズを変更してください。なお,案件管理DBサイズの判断基準については,リリースノートを参照してください。

  • HTMLマニュアルを[ヘルプ]ボタンから参照できるよう設定している場合は,新しいバージョンのマニュアルを上書きする必要があります。上書きする手順については,「6.8 マニュアルの組み込み手順」を参照してください。

  • バージョンアップインストール時に追加が必要な定義ファイルのキーについては,リリースノートを参照してください。

  • JP1/Service Supportのバージョンが10-50以前でメールによって案件を登録する運用にしている場合,-vupオプションを指定してjsssetup.batコマンドを実行すると,自動でjssauthusersetup(認証ユーザー設定)コマンドが実行されるため,メール定義ファイルに設定している案件登録用メール送信先となるメールサーバのパスワード(hptl_jp1_imss_mail_pop3_password)が再設定されます。

〈この項の構成〉

(1) JP1/Service Supportバージョン9またはバージョン10からJP1/Service Supportバージョン11へのバージョンアップ

JP1/Service Supportバージョン9またはバージョン10から,JP1/Service Supportバージョン11にバージョンアップした場合のセットアップ手順について次に示します。

  1. jsssetup.batコマンドを実行する。

    スタートメニューの[プログラム]−[JP1_Service Support]−[JP1_SSコマンドプロンプト]を起動して,jsssetup.batコマンドを実行し,JP1/Service Supportをセットアップします。

    案件管理DBの内容を引き継いでセットアップするため,-vupオプションだけを指定してください。

    案件管理DBが格納されているドライブに,空き容量が必要です。必要な空き容量は,JP1/Service Supportのバージョンと案件管理DBのサイズによって異なります。

    表6‒6 JP1/Service Support 09-00または09-50からバージョンアップする場合

    案件管理DBのサイズ

    必要な空き容量

    S

    0.3ギガバイト

    M

    1.3ギガバイト

    L

    2.5ギガバイト

    LL

    4.7ギガバイト

    XL

    09-00および09-50にXLサイズは存在しないため対象外

    表6‒7 JP1/Service Support 10-00または10-10からバージョンアップする場合

    案件管理DBのサイズ

    必要な空き容量

    S

    0.2ギガバイト

    M

    1.2ギガバイト

    L

    2.4ギガバイト

    LL

    4.2ギガバイト

    XL

    10-00および10-10にXLサイズは存在しないため対象外

    表6‒8 JP1/Service Support 10-50または11-00からバージョンアップする場合

    案件管理DBのサイズ

    必要な空き容量

    S

    0.1ギガバイト

    M

    0.4ギガバイト

    L

    1.1ギガバイト

    LL

    1.9ギガバイト

    XL

    1.9ギガバイト

    注※

    JP1/Service Support 10-50-03または11-00-02からバージョンアップする場合,案件管理DBが格納されているドライブに空き容量は不要です。

    バージョンアップ時に必要なメモリ所要量については,リリースノートを参照してください。

    その他の引数は,運用に合わせて次のように指定してください。jsssetup.batコマンドの詳細については,「12. コマンド」の「jsssetup.bat(セットアップ)」を参照してください。

    メールで案件を登録したい場合

    メールで案件を登録したい場合は,-tオプションを指定してマスターシステムおよび一時受付プロセスワークボードを作成してください。なお,マスターシステムおよび一時受付プロセスワークボードは,セットアップ時以外にもjsscreatesysandpwbコマンドで作成できます。jsscreatesysandpwbコマンドの詳細については,「12. コマンド」の「jsscreatesysandpwb(マスターシステム・一時受付プロセスワークボード作成)」を参照してください。

  2. jsschauthorityserverコマンドを実行する。

    LDAPサーバを認証サーバとする,またはJP1/Baseの認証機能を使用する場合,jsschauthorityserverコマンドを実行し,認証サーバを切り替えてください。LDAPサーバを認証サーバとしない,またはJP1/Baseの認証機能を使用しない場合,この手順は不要です。

    jsschauthorityserverコマンドの詳細については,「12. コマンド」の「jsschauthorityserver(認証サーバ切り替え)」を参照してください。

  3. jssdbbackup.batコマンドを実行する。

    jssdbbackup.batコマンドを実行し,新しい環境のバックアップを取得してください。引数には-maintオプションを指定してください。

    jssdbbackup.batコマンドの詳細については,「12. コマンド」の「jssdbbackup.bat(データベースバックアップ)」を参照してください。