2.17.2 自動起動および自動終了の設定(UNIXの場合)
ホストの起動・終了時にJP1/IM - Managerを自動的に起動・終了するためには,次の操作をします。
なお,自動起動・終了スクリプトでは,デフォルトでは環境変数LANGにCが設定されています。スクリプト実行時の出力メッセージの言語を変更したい場合は,スクリプト内の環境変数LANGを設定している行を編集してください。
- 〈この項の構成〉
(1) Linuxの場合
-
自動起動,自動終了のスクリプトをコピーする。
# cd /etc/opt/jp1cons
# cp -p jco_start.model jco_start
# cp -p jco_stop.model jco_stop
(a) サービスの自動起動での注意事項
Linux環境でJP1/IM - Managerの自動起動および自動終了を設定し有効にしている場合に,JP1/IM - Managerを手動で起動したり停止したりするときは,次のコマンドを実行してください。JP1/IM - Managerのプロセス群の起動状態は,jco_spmd_statusコマンドで確認できます。IMデータベースを使用している場合,IMデータベースの稼働状態はjimdbstatusコマンドで確認できます。
-
JP1/IM - Managerの起動
- 物理ホストの場合
-
systemctl start jp1_cons.service
- 論理ホストの場合
-
systemctl start jp1_cons_論理ホスト名.service
-
JP1/IM - Managerの停止
- 物理ホストの場合
-
systemctl stop jp1_cons.service
- 論理ホストの場合
-
systemctl stop jp1_cons_論理ホスト名.service
JP1/IM - Managerの自動起動・自動停止が有効の場合,systemctlコマンド以外の,jco_startコマンド,jco_start.clusterコマンドで起動したり,jco_stopコマンド,jco_stop.clusterコマンドで停止したりすると,JP1/IM - Managerの自動停止が実行されません(システムの停止時に停止スクリプトは起動されませんが,自動起動・自動停止の設定は有効のままです)。
システム停止時にJP1/IM - Managerを自動停止させる場合は,再度systemctlコマンドで起動操作をしてください。JP1/IM - Managerが自動停止するかどうかは,次のコマンドを実行して,「active」が表示されることを確認してください。
- 物理ホストの場合
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systemctl is-active jp1_cons.service
- 論理ホストの場合
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systemctl is-active jp1_cons_論理ホスト名.service
(b) syslogでの注意事項
systemdパッケージがインストールされているLinuxの場合,自動起動および自動終了の設定を行っていない状態※1で,システムの起動,およびシステムの終了が行われると,syslogに次のメッセージが出力されます。
次のメッセージは出力されるが,設定が行われていないため,自動起動および自動終了は行われません。JP1/IM - Managerサービスのステータスはjco_spmd_statusコマンドで確認する必要があります。
-
syslogに出力されるメッセージ※2
起動時:systemd: Started JP1/Integrated Management - Manager Service.
- 注※1
-
自動起動および自動終了の設定を行っていない状態とは,次のファイルが存在しない場合を指します。
/etc/opt/jp1cons/jco_start
/etc/opt/jp1cons/jco_stop
- 注※2
-
非クラスタシステムでの論理ホストの自動起動および自動終了する場合は,論理ホスト用に作成した自動起動および自動終了スクリプトのDescriptionに指定したサービス名がメッセージに表示されます。
- 例
-
起動時:systemd: Started JP1/Integrated Management - Manager 論理ホスト名 Service.
(2) AIXの場合
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自動起動,自動終了のスクリプトをコピーする。
# cd /etc/opt/jp1cons
# cp -p jco_start.model jco_start
# cp -p jco_stop.model jco_stop
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自動起動の設定をする。
JP1/BaseとJP1/IM - Managerの起動エントリを,mkitabコマンドで/etc/inittabファイルに追加します。IMデータベースをセットアップしたあとに,次の順序で実行してください。
# mkitab -i hntr2mon "jp1base:2:wait:/etc/opt/jp1base/jbs_start"
# mkitab -i jp1base "jp1cons:2:wait:/etc/opt/jp1cons/jco_start"
設定したあと,lsitabコマンドで設定内容を確認します。
# lsitab -a
init:2:initdefault:
brc::sysinit:/sbin/rc.boot 3 >/dev/console 2>&1 # Phase 3 of system boot
:
:
hntr2mon:2:once:/opt/hitachi/HNTRLib2/etc/D002start
jp1base:2:wait:/etc/opt/jp1base/jbs_start
pe01:234:wait:/var/opt/jp1imm/dbms/JM0/etc/pdpwon_e
pd01:234:respawn:env LIBPATH=/var/opt/jp1imm/dbms/JM0/lib LC_MESSAGES=C
var/opt/jp1imm/dbms/JM0/lib/servers/pdprcd /var/opt/jp1imm/dbms/JM0
jp1cons:2:wait:/etc/opt/jp1cons/jco_start
#
上記のように,プロセスを起動する順序のとおり,記述エントリがhntr2mon(統合トレース機能),jp1base,pe01, pd01,jp1consの順に記述されていれば,正しく設定されています。
なお,/etc/inittabファイルのエントリの記述順序はjimdbupdateコマンドを実行すると変更されます。IMデータベースをセットアップする前に自動起動を設定した場合,および,jimdbupdateコマンドを実行した場合には,エントリの記述順序がhntr2mon(統合トレース機能),jp1base,pe01, pd01,jp1consの順になるようにしてください。
-
自動停止の設定をする。
JP1/BaseとJP1/IM - Managerの停止エントリを,テキストエディターで/etc/rc.shutdownファイルに追加します。
次の順序で記述してください。
ファイル名:/etc/rc.shutdown
:
test△-x△/etc/opt/jp1cons/jco_stop△&&△/etc/opt/jp1cons/jco_stop
test△-x△/etc/opt/jp1base/jbs_stop△&&△/etc/opt/jp1base/jbs_stop
:
注意事項
/etc/rc.shutdownスクリプトは,最後に実行したコマンドの終了コードがゼロ以外を戻すとエラーと認識し,shutdown処理を中断します。このため,/etc/rc.shutdownの最後に,「exit 0」などを追記することを推奨します。
この操作によって,自動起動・終了用のスクリプトが有効になります。