12.7.5 対処状況変更時のJP1イベント発行の検討
対処状況変更時にJP1イベント(3F11)を発行するよう設定することで,次のような運用ができるようになります。なお,対処状況変更時に発行されるこのJP1イベントのことを,以降では対処状況イベントと呼びます。
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対処操作の履歴管理
複数のオペレーターが対処操作をした場合でも,だれが,いつ,どの対処状況に変更したかを把握できるようになります。
また,[イベントコンソール]画面に表示されるイベント情報(対処状況イベント含む)をCSV出力することによって,オペレーターの対処状況を監査時の履歴として利用できます。
- 〈この項の構成〉
(1) 注意事項
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JP1イベントの発行設定をすると,対処されたJP1イベント一つに対し,対処状況イベント(3F11)が一つ発行されるようになります。[イベントコンソール]画面の[重要イベント]ページやjcochstatコマンドで複数のJP1イベントの対処状況を一括して変更した場合,その対処状況を変更したJP1イベント数分,対処状況イベント(3F11)が発行されます。このことも考慮に入れて運用してください。
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対処状況イベント(3F11)は,JP1/IMでJP1イベントの対処状況を変更したときに発行され,JP1/Baseに登録されます。対処状況イベント(3F11)の発行から登録までの間に,ほかのJP1ユーザーが同じJP1イベントに対して対処状況を変更した場合,対処状況イベント(3F11)に格納される対処前状況が,実際の対処前状況にならない場合があります。
例えば,対処状況が「未対処」のJP1イベントに対し,ほぼ同時にユーザーAが「処理中」,ユーザーBが「対処済」に対処状況を変更(ユーザーAの変更の方が若干早い)した場合,次のように製品は動作します。
図12‒20 複数ユーザーによる対処状況変更時の製品動作 実際の対処状況の状態遷移については,変更指示を受けた順に遷移(この場合「未対処→処理中→対処済」)しますが,その際に発行される対処状況イベント(3F11)に格納される対処前状況は,各ユーザー変更指示時の対処状況(この場合「未対処」)がそのまま格納されます。