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JP1 Version 11 JP1/Base 運用ガイド


付録H.11 JP1/Base 06-51以前の通信方式とJP1/Base 06-71以降の通信方式の違い

JP1/Base 06-51以前の通信方式とJP1/Base 06-71以降の通信方式は,共通定義情報のJP1_COM_VERSIONの設定値でどちらの通信方式を使用しているか確認できます。JP1_COM_VERSION0の場合は,JP1/Base 06-51以前の通信方式を使用しています。JP1_COM_VERSION1の場合は,JP1/Base 06-71以降の通信方式を使用しています。

JP1/Baseの通信方式の設定の確認方法については,「6.3.4 JP1/Baseの通信方式の設定を確認する」を参照してください。

JP1_COM_VERSIONの設定値によって,JP1/Baseの各機能の通信時の動作に違いがあります。通信時の動作の違いとは,各通信時の設定項目の設定値に従って動作するかどうかの違いです。

JP1/Base 06-51以前の通信方式の場合の各機能の通信時の動作を次の表に示します。

表H‒3 JP1/Base 06-51以前の通信方式(JP1_COM_VERSIONが0)の場合の通信時の動作

機能

通信時の設定項目

JP1_BIND_ADDR

JP1_CLIENT_BIND_ADDR

COM_LISTEN_ALL_ADDR

COM_MAX_LISTEN_NUM

jp1hosts情報

jp1hosts2情報

構成管理

※1

※2

※3

コマンド実行

※1

※2

※3

ユーザー管理

※1

定義情報収集・配布

※1

ヘルスチェック

※1

サービス管理制御

※1

プロセス間通信

※1

イベントサービス※4

イベントAPI(クライアント)※5

※6

(凡例)

○:設定値を参照する

−:設定値を参照しない

注※1 JP1_BIND_ADDRの設定値で動作します。

注※2 設定値に1(複数のIPアドレスでバインド)を仮定します。

注※3 設定値に16(16個のIPアドレスでバインド)を仮定します。

注※4 イベントサーバ設定ファイル(conf)のportsおよびremote-serverパラメーターのアドレス部分に,<jp1hosts2>が設定されている場合,表に示す設定項目の設定値を参照します。

注※5 JP1/BaseおよびJP1/IMなどのほかの製品で,JP1イベントを登録・取得する際に使用される機能です。API設定ファイル(api)のserverパラメーターのアドレス部分に,<jp1hosts2>が設定されている場合,表に示す設定項目の設定値を参照します。

注※6 送信元のIPアドレスは,API設定ファイル(api)のclientパラメーターだけで設定できます。

JP1/Base 06-71以降の通信方式の場合の各機能の通信時の動作を次の表に示します。

表H‒4 JP1/Base 06-71以降の通信方式(JP1_COM_VERSIONが1)の場合の通信時の動作

機能

通信時の設定項目

JP1_BIND_ADDR

JP1_CLIENT_BIND_ADDR

COM_LISTEN_ALL_ADDR

COM_MAX_LISTEN_NUM

jp1hosts情報

jp1hosts2情報

構成管理

コマンド実行

ユーザー管理

定義情報収集・配布

ヘルスチェック

サービス管理制御

プロセス間通信

イベントサービス※1

イベントAPI(クライアント)※2

※3

(凡例)

○:設定値を参照する

−:設定値を参照しない

注※1 イベントサーバ設定ファイル(conf)のportsおよびremote-serverパラメーターのアドレス部分に,<jp1hosts2>が設定されている場合,表に示す設定項目の設定値を参照します。

注※2 JP1/BaseおよびJP1/IMなどのほかの製品で,JP1イベントを登録・取得する際に使用される機能です。API設定ファイル(api)のserverパラメーターのアドレス部分に,<jp1hosts2>が設定されている場合,表に示す設定項目の設定値を参照します。

注※3 送信元のIPアドレスは,API設定ファイル(api)のclientパラメーターだけで設定できます。