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JP1 Version 11 JP1/Base 運用ガイド


jp1hosts2定義ファイル

〈このページの構成〉

形式

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+DefaultResolve {0 | 1}

+PhysicalMerge {0 | 1}

ホスト名 IPアドレス IPアドレス IPアドレス

パラメーターの分類

必須パラメーター

なし

選択パラメーター

なし

ファイル名

jp1hosts2.confまたは任意のファイル名

格納先ディレクトリ

Windowsの場合

インストール先フォルダ\conf\

共有フォルダ\jp1base\conf\(クラスタ運用時)

UNIXの場合

/etc/opt/jp1base/conf/

共有ディレクトリ/jp1base/conf/(クラスタ運用時)

説明

JP1独自のhosts情報を設定しておくファイルです。jp1hosts2定義ファイルは,初期設定で提供されています。なお,独自にjp1hosts2定義ファイルを作成,編集することもできます。

定義の反映時期

jbshosts2importコマンドを実行すると,jp1hosts2情報が反映されます。jbshosts2importコマンドの詳細については,「15. コマンド」の「jbshosts2import」を参照してください。

記述内容

jp1hosts2定義ファイルには,次に示す規則があります。

+DefaultResolve {0 | 1}

jp1hosts2情報に定義していないホスト名に対して,OSのhostsなどで名前解決をする場合の方法を指定します。このパラメーターを省略した場合,0が仮定されます。

0

IPv4アドレスだけを求める場合に指定します。

1

IPv4アドレスおよびIPv6アドレスを求める場合に指定します。

+PhysicalMerge {0 | 1}

物理マージ機構を有効にするかどうかを指定します。物理マージ機構とは,物理ホストのjp1hosts2情報を論理ホストのjp1hosts2情報にマージする機能です。このパラメーターは,論理ホストのjp1hosts2情報にだけ有効です。論理ホストにjp1hosts2情報が設定されていない,または論理ホストのjp1hosts2情報でこのパラメーターを省略した場合,1が仮定されます。

0

物理マージ機構を無効にする場合に指定します。

1

物理マージ機構を有効にする場合に指定します。

jp1hosts2情報をマージする際の規則

物理ホストのjp1hosts2情報と論理ホストのjp1hosts2情報で,同じホスト名が定義されている場合,論理ホストのjp1hosts2情報の定義が適用されます。マージ例を次に示します。

物理ホストのjp1hosts2情報

論理ホストのjp1hosts2情報

マージ後の論理ホストのjp1hosts2情報

hostA addr1

hostB addr2

hostC addr3

hostB addr4

hostD addr5

hostB addr4

hostD addr5

hostA addr1

hostC addr3

+DefaultResolveパラメーターについても,次に示す規則でマージされます。なお,+PhysicalMergeパラメーターはマージされません。

  • 論理ホストのjp1hosts2情報に+DefaultResolveパラメーターが定義されていない場合,物理ホストのjp1hosts2情報の定義が適用されます。

  • 論理ホストのjp1hosts2情報に+DefaultResolveパラメーターが定義されている場合,論理ホストのjp1hosts2情報の定義が適用されます。

ホスト名 IPアドレス IPアドレス IPアドレス

ホスト名IPアドレスの対応を記述します。ホスト名IPアドレスの間は,一つ以上の半角スペースまたはタブ文字で区切ってください。

ホスト名
  • ASCII文字だけ使用できます。

  • 次の文字は使用できません。

    " / \ [ ] ; : | = , + ? < >

  • IPアドレスとして認識できる文字列は,ホスト名として利用できません。

IPアドレス
  • IPv4アドレスまたはIPv6アドレスを指定できます。

  • IPアドレスを複数指定する場合は,一つ以上の半角スペースかタブ文字,または「,」で区切ってください。

  • IPアドレスは,一つのホストに対してIPv4アドレスとIPv6アドレスを,それぞれ四つずつ指定できます。合計すると最大八つ指定できます。

  • ほかのホストに対してIPアドレスを複数指定した場合,そのホストに対して通信する際のIPアドレスは,そのホスト名に最初に指定されているIPアドレスが使用されます。

  • 送信時の通信方式をIPバインド方式にしている場合,送信元のIPアドレスは,送信先のIPアドレスの種別によって異なります。送信先がIPv4アドレスの場合は,自ホスト名に最初に設定されているIPv4アドレスが使用されます。送信先がIPv6アドレスの場合は,自ホスト名に最初に設定されているIPv6アドレスが使用されます。

IPv4アドレスの形式
  • 形式は,W.X.Y.Zです。WXYZには,それぞれ0〜255の範囲の十進数で指定してください。

IPv6アドレスの形式
  • 形式は,A:B:C:D:E:F:G:Hです。ABCD,EFGHには,それぞれ0〜ffffの範囲の16進数で指定してください。

  • 数値が0から始まる場合,先頭の0を省略できます。

  • 0000の場合,0を指定します。

  • 一つ以上0000が連続する場合,1回だけ「::」で省略できます。

    (例)

     省略前:0123:0000:0000:0000:4567:0000:0000:89ab

     省略後:123::4567:0:0:89ab

IPv6アドレスを指定する場合の注意事項

次に示すアドレスの指定は,無効になります。

  • IPv4互換アドレス(::1と::0以外の上位96ビットが0のアドレス)

  • IPv4射影アドレス(上位80ビットが0,かつ上位81ビットから96ビットの16ビットが1のアドレス)

  • IPv6のリンクローカルアドレス(上位10ビットが1111 1110 10のアドレス)

    (例)fe80::

  • マルチキャスト形式(上位8ビットが1のアドレス)

  • ブランケット([]),全省略(::),ネットワークインターフェース(%),およびサブネットマスク(/