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JP1 Version 11 JP1/Base 運用ガイド


ユーザー権限定義ファイル

〈このページの構成〉

形式(JP1ユーザーを指定する場合)

; コメント

JP1ユーザー:JP1資源グループ=JP1権限レベル:JP1資源グループ=JP1権限レベル:・・・

形式(DSグループを指定する場合)

; コメント

[DSグループ名]:JP1資源グループ=JP1権限レベル:JP1資源グループ=JP1権限レベル:・・・

パラメーターの分類

必須パラメーター

なし

選択パラメーター

なし

ファイル名

任意

格納先ディレクトリ

任意

説明

JP1ユーザーまたはDSグループのJP1資源グループに対する操作権限を定義するファイルです。JP1ユーザーは標準ユーザー,連携ユーザー,およびDSユーザーが該当します。jbssetaclコマンドの-fオプションにこの定義ファイルを指定します。

定義の反映時期

jbssetaclコマンドの-fオプションにこの定義ファイルを指定して実行すると認証サーバまたはディレクトリサーバに設定が反映されます。DSユーザーまたはDSグループの操作権限変更時は,JP1/Baseの再起動またはリロードコマンド(jbsaclreload)の実行が必要です。

コマンドの詳細については,「15. コマンド」の「jbssetacl」および「jbsaclreload」を参照してください。

記述内容

登録または変更したいJP1ユーザーまたはDSグループのJP1資源グループに対するJP1権限レベルの割り当ては,一つのエントリーに対して1行の形式で表します。各行に記述できる文字数は,4,096バイト以内です。「;」以降は改行されるまでコメントになります。一つのエントリーは,「:」で区切られた二つ以上のフィールドで構成されます。各フィールドに記述する内容を次に示します。

JP1ユーザー

JP1ユーザー名を指定します。JP1ユーザー名には,小文字しか使用できません。指定できる文字数は,1〜31(バイト)です。JP1ユーザーに使用できる文字は,* / \ " ' ^ [ ] { } ( ) : ; | = , + ? < >とスペース,タブを除くASCII文字だけです。

[DSグループ名]

ディレクトリサーバのセキュリティグループ名を指定します。

DSユーザーを使用する運用の場合だけ指定できます。

指定できる文字数は,1〜256(バイト)です。また,DSグループ名に使用できる文字は,* / \ " ' ^ [ ] { } ( ) : ; | = , + ? < >とタブを除くASCII文字だけです。

JP1資源グループ=JP1権限レベル

JP1資源グループとJP1権限レベル(JP1ユーザーまたはDSグループの操作権限)を指定します。JP1資源グループに指定できるバイト数は,64バイト以内です。

一つのJP1資源グループに対して,複数のJP1権限レベルを「,」で区切って,JP1_AJS_Admin,JP1_JPQ_Admin,JP1_Console_Adminのように指定できます。

JP1資源グループとJP1権限レベルについて次に説明します。

JP1資源グループ

JP1資源グループとは,ジョブ,ジョブネット,イベントなどの管理対象(資源)を幾つかに分けたグループのことです。指定するJP1資源グループについては,JP1/Baseのユーザー認証を利用するJP1製品の各マニュアルで確認してください。「*」を指定すると,すべてのJP1資源グループにアクセスできるようになります。なお,「*」を指定したJP1ユーザーまたはDSグループに,「*」以外のJP1資源グループは設定できません。

JP1権限レベル

JP1権限レベルとは,管理対象(資源)に対してJP1ユーザーまたはDSグループがどのような操作権限を持っているかを表しています。ジョブ,ジョブネット,イベントなどの管理対象(資源)の種類に応じて,操作項目を定めています。管理対象(資源)の種類と,それに対する操作項目の幾つかを組み合わせた形式でJP1ユーザーまたはDSグループの操作権限を管理します。

JP1権限レベルには,JP1_AJS_Admin,JP1_JPQ_Admin,JP1_Console_Adminなどがあります。指定するJP1権限レベルについては,JP1/Baseのユーザー認証を利用するJP1製品の各マニュアルで確認してください。

注意事項

JP1操作権限が不要でログイン認証だけ必要なJP1ユーザー(DSユーザー)をActive Directoryに登録する場合でも,JP1操作権限属性に設定が必要になります。その場合は,JP1操作権限が不要なことを表す文字列としてnoneを設定してください。定義例(JP1ユーザー名が「jp1userx」)を次に示します。

jp1userx:*=none

定義例

JP1ユーザー名「jp1admin」のJP1資源グループとJP1権限レベルを定義する場合
jp1admin:*=JP1_AJS_Admin,JP1_JPQ_Admin,JP1_Console_Admin
DSグループ名「GRP-Adm」のJP1資源グループとJP1権限レベルを定義する場合
[GRP-Adm]:*=JP1_AJS_Admin,JP1_JPQ_Admin,JP1_Console_Admin