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JP1 Version 11 JP1/Base 運用ガイド


Jiskeymnt

〈このページの構成〉

機能

キーを追加,または削除したり,キーファイルを再構築したりします。追加,削除,および再構築するキーの情報は,テキストエディターやUNIXのviなどのエディターを使用して,キー定義パラメーターファイルに定義しておきます。

キーの追加

キー項目名やキーの定義情報を,キー定義ファイルへ追加します。また,追加するキーに対応するキーファイルを作成します。

キーの削除

キー項目名やキーの定義情報を,キー定義ファイルから削除します。また,削除するキーに対応するキーファイルを削除します。

キーの再構築

指定されたキーに対応するキーファイルを,現在のキー定義内容で再作成します。

形式

Jiskeymnt ファイル名(Windowsの場合)
Jiskeymnt [ファイル名 ...](UNIXの場合)

実行権限

Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)

UNIXの場合:スーパーユーザー権限またはJP1/Base管理者権限

格納先ディレクトリ

Windowsの場合

インストール先フォルダ\bin\

UNIXの場合

/opt/jp1base/bin/

引数

ファイル名

キーを編集するISAMファイルの情報を記述した,キー定義パラメーターファイルのファイル名を指定します。

Windowsの場合,スペースを含むファイル名を指定する場合は,ダブルクォーテーションマーク(")で囲みます。

UNIXの場合,省略時は,ISAMファイルのキー定義情報を標準入力から読み込みます。複数のファイルを指定する場合は,ファイル名を1文字以上のスペースで区切ります。また,ワイルドカード(*)を使用してファイルを指定できます。

(例)

Windowsの場合の指定例を次に示します。

  • ディレクトリc:\dataにあるすべてのファイルを指定します。

Jiskeymnt c:\data\*
  • ディレクトリc:\dataにある,ファイル名がSAMPLEで始まるすべてのファイルを指定します。

Jiskeymnt c:\data\SAMPLE*

キー定義パラメーターファイルの定義方法

キーの追加,削除,および再構築で使用するキー定義パラメーターファイルの定義方法を説明します。

パラメーターファイルの指定内容

キー定義パラメーターファイルに指定する内容を,次の表に示します。

表15‒6 キー定義パラメーターファイルの指定内容(キーの追加,削除,および再構築)

キーワード

形式

内容

fi-

ファイル名※1

ISAMファイルのファイル名を指定する。パス名を含めて指定できる。OSのファイル名の規則に従うこと。

Windowsの場合,スペースを含むファイル名は,ダブルクォーテーションマーク(")で囲む。

UNIXの場合,指定できるファイル名の最大長は,ファイル名の長さに関するOSの制限値よりも4文字短い。

an-

キー項目名※2

キーを追加するとき,キー項目名を指定する。

dn-

キー項目名※2

キーを削除するとき,キー項目名を指定する。

rn-

キー項目名※2

キーを再構築するとき,キー項目名を指定する。すべてのキーを再構築する場合は,キー項目名を省略する。

ke-

t=キー属性

,p=キー位置

,l=キー長

[,ISDESC]

キーを追加するとき,キーの詳細を指定する。キー追加時は,必ず指定する。合成キーの場合,構成項目ごとに指定する。※3

キー属性

次のどれかを指定する。

c:文字型(CHARTYPE)

i:2バイト整数型(INTTYPE)

l:4バイト整数型(LONGTYPE)

f:計算機浮動型(FLOATTYPE)

d:計算機倍長型(DOUBLETYPE)

キー位置

レコード種別に応じて,次のように指定する。

固定長の場合:0〜(レコード長−1)の範囲

可変長の場合:0〜(最小レコード長−1)の範囲

キー長

キー属性に応じて,次のように指定する。

c(文字型)の場合:1〜255の範囲

i(2バイト整数型)の場合:2

l(4バイト整数型)の場合:4

f(計算機浮動型)の場合:4

d(計算機倍長型)の場合:8

ISDESC

キーの要素が降順型であることを示す。省略時は昇順型とする。

cp-

重複情報,圧縮情報

キーを追加するとき,キーの重複および圧縮の情報を16進4桁で指定する。

ビット位置15:重複キー順序保証

キー値が重複した場合のキー作成順を保証するかを指定する。

0:保証する

1:保証しない

ビット位置14:スパースキーの有無

0:なし

1:あり

ビット位置1〜13:予備(Windowsの場合)

(0000000000)2固定

ビット位置4〜13:予備(UNIXの場合)

(0000000000)2固定

ビット位置1〜3:圧縮レベル※4(UNIXの場合)

(111)2:完全圧縮

(000)2:圧縮なし

ビット位置0:重複キーの許可

0:認めない

1:認める

sp-

スパース文字

キーを追加するとき,スパース文字の内部値を16進2桁で指定する。cpパラメーターでスパースキーありを指定した場合に指定する。

注※1 末尾に".KDF",".DRF",および".K01"〜".K99"を付けたファイル名は指定できない。

注※2 各キー項目名は半角で31バイトまで指定できる。また,an-パラメーターのキー項目名に"K01"〜"K99"は指定できない。

注※3 キー属性,キー位置,キー長,および順序(ISDESC)がすべて同じ構成項目を,複数指定できない。

注※4 このISAMファイル管理では,圧縮レベルの指定内容に関係なく,キーは圧縮される。

キー定義パラメーターファイルには,追加するキー,削除するキー,および再構築するキーを,同時に指定できます。また,それぞれ複数のキーを指定できます。

パラメーターの記述方法

キー定義パラメーターファイルのパラメーターの記述方法を,次に示します。

[図データ]

パラメーターファイル定義時の注意事項

キー定義パラメーターファイルを定義するときの注意事項を,次に示します。

  • 各パラメーターの間には,1個以上のスペースを指定してください。

    (例)

    fi-isamfilern-subkey1...

    (凡例)△:スペース

  • パラメーター内にスペースは指定できません。

    (例)

    ke-t=c,p=10...

    (凡例)△:スペース

注意事項

戻り値

0

正常終了

1

異常終了