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JP1 Version 11 JP1/Base 運用ガイド


jevsendd

〈このページの構成〉

機能

イベントサーバにJP1イベントを登録し,登録に成功したかどうかを確認できます。イベントサービスが起動しているのにJP1イベントが登録されない場合などに実行して,登録を確認できます。

形式

jevsendd [-i イベントID]
         [-m メッセージ]
         [[-e 拡張属性名=拡張属性値] ...]
         -d 送信先イベントサーバ名
         [-s 送信元イベントサーバ名]
         [-f 初期ポーリング間隔(秒)]
         [-p ポーリング間隔(秒)]
         [-t 確認回数]

実行権限

Windowsの場合:なし

UNIXの場合:なし

格納先ディレクトリ

Windowsの場合

インストール先フォルダ\bin\

UNIXの場合

/opt/jp1base/bin/

引数

-i イベントID

登録するJP1イベントのイベントIDを指定します。指定できる範囲は,0〜1FFF,7FFF8000〜7FFFFFFFです。このオプションを省略すると,0が仮定されます。

-m メッセージ

登録するJP1イベントのメッセージテキストを指定します。メッセージテキストは,1,023バイト以下の文字列で指定してください。

-e 拡張属性名=拡張属性値 ...

登録するJP1イベントの拡張属性を指定します。登録する拡張属性の設定は「-e 拡張属性名=拡張属性値」を1組として複数記述できます。「=」と拡張属性値の間には空白(スペースやタブなど)を入れないでください。拡張属性とは次に示す内容の100個までの集まりのことです。なお,すべての属性値の長さの合計が,10,000バイトに制限されます。

拡張属性

内容

形式

拡張属性名

属性の意味を表す名称

英数字またはアンダーライン(英字は大文字,先頭は英字)から成る32バイトまでの文字列

拡張属性値

属性の内容

文字列(0〜10,000バイト)

なお,拡張属性名にSEVERITYを指定したJP1イベントは,JP1/IM - Viewの[イベントコンソール]画面の一覧に表示されます。SEVERITYの拡張属性値は,「17.1.2 拡張属性」の項目「重大度」の内容の中から指定し,必ず先頭を大文字にしてください。

-d 送信先イベントサーバ名

送信先のイベントサーバ名を指定します。イベントサーバ名は255バイト以内の文字列で指定してください。

注意事項
  • このオプションを指定して送信したJP1イベントは,自ホストのイベントサーバからは取得できません。

  • このオプションを指定して,JP1イベントを他ホストのイベントサーバに送信する場合,イベントサーバ設定ファイル(conf)で設定したforward-limitパラメーターの指定によるリトライの対象にはなりません。

  • -sに指定したイベントサーバ名(省略時に仮定されるイベントサーバ名を含みます)を指定しないでください。-sに指定したイベントサーバ名を指定すると無駄なイベント転送が発生するため,転送エラーでJP1イベントが登録されないリスクが高くなります。

-s 送信元イベントサーバ名

転送のために使用するイベントサーバ名を指定します。指定できるイベントサーバは自ホストで稼働しているイベントサーバに限ります。このオプションを省略すると,環境変数JP1_HOSTNAMEに指定した論理ホスト名がイベントサーバ名として仮定されます。環境変数JP1_HOSTNAMEを指定していない場合,自ホスト名と同じイベントサーバ名が仮定されます。イベントサーバ名は255バイト以内の文字列で指定してください。

このオプションは,主にクラスタシステムで使用します。

-f 初期ポーリング間隔(秒)

JP1イベントを送信先イベントサーバへ送信してから最初の到達確認までの待ち時間を1〜10秒で指定します。このオプションを省略すると,3秒が仮定されます。

-p ポーリング間隔(秒)

初回の到達確認でJP1イベントが到達していなかった場合,2回目以降の到達確認をする間隔を3〜600秒で指定します。このオプションを省略すると,10秒が仮定されます。

-t 確認回数

2回目以降の到達確認の確認回数を0〜999で指定します。このオプションを省略すると,6が仮定されます。

注意事項

戻り値

0

正常終了

1

引数エラー

2

処理は続行中(最大到達待ち時間内に到達確認ができなかった場合)

3

転送に失敗した

255

そのほかのエラー

補足事項

-f,-p,-tオプションを指定した場合の動作を次の図に示します。

図15‒3 -f,-p,-tオプションを指定した場合の動作

[図データ]

最大到達待ち時間は,次の式で求まります。

最大到達待ち時間 = -fで指定した秒数 + -pで指定した秒数 × -tで指定した回数

最大到達待ち時間内に到達確認ができなかった場合,エラーメッセージを出力して終了します。