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JP1 Version 11 JP1/Base 運用ガイド


8.3.1 使用する認証サーバを指定する

認証サーバにするJP1/Baseがインストールされているホストを指定します。認証サーバは,次に示すホスト上で指定する必要があります。

認証サーバに指定したホストが,JP1ユーザーや,JP1資源グループに対する操作権限を管理します。JP1/IMやJP1/AJSなど,JP1/Baseのユーザー認証を利用する製品が混在するシステムで,ユーザー認証圏を一つだけにしたい場合は,各ホストで同じ認証サーバを指定します。

なお,認証サーバホストで通信暗号化機能(SSL通信)を有効にした場合,その認証サーバに接続するホストもSSL通信を有効にする必要があります。SSL通信を使用しないホストからユーザー認証をする必要がある場合は,SSL通信をしない認証サーバを設置してユーザー認証圏を分けてください。また,SSL通信を使用するには,認証サーバホストおよびその認証サーバに接続するホストのJP1/Baseのバージョンが11-00以降である必要があります。

〈この項の構成〉

(1) 認証サーバを指定する

次に示すコマンドを実行します。

jbssetusrsrv プライマリー認証サーバ [セカンダリー認証サーバ]

jbssetusrsrvコマンドの詳細については,「15. コマンド」の「jbssetusrsrv(UNIX限定)」を参照してください。

注意事項
  • 認証サーバ(プライマリー認証サーバおよびセカンダリー認証サーバ)として指定するホスト名は,JP1/Baseを起動する前にhostsファイル,またはDNSサーバに設定してください。認証サーバの指定(jbssetusrsrvコマンドの実行),hostsファイル,またはDNSサーバへの設定順序は任意ですが,JP1/Baseの起動時にはホスト名からIPアドレスを解決できる状態になっている必要があります。

  • プライマリー認証サーバおよびセカンダリー認証サーバには,ホスト名を指定してください。IPアドレスは認証サーバ名に指定できません。

(2) 指定した認証サーバを確認する

次に示すコマンドを実行してください。

jbslistsrv [-h 論理ホスト名]

jbslistsrvコマンドの詳細については,「15. コマンド」の「jbslistsrv」を参照してください。

(3) 自ホストの認証サーバを起動しないようにする

JP1/Baseの新規インストール時には,自動で認証サーバに自ホストが設定され,認証サーバが起動するようになっています。認証サーバの指定を自ホストから他ホストに変更した場合でも,自ホストの認証サーバのプロセスは起動したままです。認証サーバに自ホストを指定しない場合で,認証サーバを停止したいときの設定手順を次に示します。

  1. 認証サーバを停止して影響がないか確認する。

  2. 次のコマンドを実行する。

    cd /etc/opt/jp1base/conf
    cp -p jp1bs_spmd.conf.model jp1bs_spmd.conf
  3. JP1/Baseを再起動する。

認証サーバを停止したあとに,再度自ホストを認証サーバ(プライマリー認証サーバまたはセカンダリー認証サーバ)に指定する場合は,次の操作で認証サーバを起動してください。

  1. 次のコマンドを実行する。

    cd /etc/opt/jp1base/conf
    cp -p jp1bs_spmd.conf.session.model jp1bs_spmd.conf
  2. JP1/Baseを再起動する。