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JP1 Version 11 JP1/Base 運用ガイド


6.8.1 通信設定の変更(jp1hosts情報の場合)

ここでは,各ホストで必要となる通信設定の変更について説明します。

図6-7のシステム構成例の場合,各ホストで通信設定の変更が必要かどうかを次の表に示します。

ホスト名

JP1/Base本体の通信設定

イベントサービスの通信設定(confでの編集)

jp1hosts情報

通信方式設定情報

host10

変更が必要

変更不要

変更が必要

hostX(物理ホスト)

変更が必要

変更が必要

変更が必要

hostL(論理ホスト)

変更が必要

変更が必要

変更が必要

hostA

変更不要

変更不要

変更不要

hostB

変更不要

変更不要

変更不要

〈この項の構成〉

(1) host10で必要となる設定

host10は,hostXおよびhostLに対して物理ホスト名(hostX)および論理ホスト名(hostL)に対応していないIPアドレス20.0.0.11,20.0.0.15で接続するため,これらのIPアドレスがそれぞれhostXおよびhostLに対応するIPアドレスだと認識させる必要があります。この設定は,jp1hosts定義ファイルおよびイベントサーバ設定ファイル(conf)でします。

  1. JP1/Baseを前提とする製品およびJP1/Baseと依存関係を持つプログラムを停止する。

    JP1/Baseと依存関係を持つプログラムには,例えばJP1/BaseのSNMPトラップ変換機能の起動に必要なNNMがあります。

  2. JP1/Baseを停止する。

  3. jp1hosts定義ファイルを編集する。

    jp1hosts定義ファイルを次に示すように編集してください。

    # IPアドレス20.0.0.11,20.0.0.15をそれぞれ接続させたいホストの
    # IPアドレスとして対応付ける。
    hostX 20.0.0.11
    hostL 20.0.0.15
  4. jbshostsimportコマンドを実行する。

    jbshostsimport {-o|-r} jp1hosts定義ファイル名
  5. イベントサーバ設定ファイル(conf)を編集する。

    イベントサーバ設定ファイル(conf)に次の行を追加してください。

    remote-server hostX close 20.0.0.11
    remote-server hostL close 20.0.0.15
  6. JP1/Baseを再起動する。

    JP1/Baseを前提とする製品およびJP1/Baseと依存関係を持つプログラムも再起動してください。

以上でhost10での通信設定は完了です。

(2) hostX(物理ホスト)で必要な設定

  1. JP1/Baseを前提とする製品およびJP1/Baseと依存関係を持つプログラムを停止する。

    JP1/Baseと依存関係を持つプログラムには,例えばJP1/BaseのSNMPトラップ変換機能の起動に必要なNNMがあります。

  2. JP1/Baseを停止する。

  3. jp1hosts定義ファイルを編集する。

    jp1hosts定義ファイルを次に示すように編集してください。

    # ホスト名にIPアドレスを対応付ける。
    hostX 10.0.0.11, 20.0.0.11
  4. jbshostsimportコマンドを実行する。

    jbshostsimport {-o|-r} jp1hosts定義ファイル名
  5. jbssetcnfコマンドを実行する。

    jbssetcnf physical_ipany.conf
  6. イベントサーバ設定ファイル(conf)を編集する。

    イベントサーバ設定ファイル(conf)のportsパラメーターおよびclient-bindパラメーターの値を次のように修正してください。

    ports 10.0.0.11:20.0.0.11 jp1imevt jp1imevtapi
    client-bind 0.0.0.0
  7. API設定ファイル(api)を編集する。

    server hostX keep-alive 10.0.0.11
  8. JP1/Baseを再起動する。

    JP1/Baseを前提とする製品およびJP1/Baseと依存関係を持つプログラムも再起動してください。

以上でhostXでの通信設定は完了です。

(3) hostL(論理ホスト)で必要な設定

  1. JP1/Baseを前提とする製品およびJP1/Baseと依存関係を持つプログラムを停止する。

    JP1/Baseと依存関係を持つプログラムには,例えばJP1/BaseのSNMPトラップ変換機能の起動に必要なNNMがあります。

  2. JP1/Baseを停止する。

  3. jp1hosts定義ファイルを編集する。

    jp1hosts定義ファイルを次に示すように編集してください。

    # ホスト名にIPアドレスを対応付ける。
    hostL 10.0.0.15, 20.0.0.15
  4. jbshostsimportコマンドを実行する。

    jbshostsimport {-o|-r} jp1hosts定義ファイル名 -h hostL
  5. logical_ipany.confを編集する。

    logical_ipany.confをエディターなどで開き,[LOGICALHOSTNAME\JP1BASE]を探し,[hostL\JP1BASE]に修正してください。

  6. jbssetcnfコマンドを実行する。

    jbssetcnf logical_ipany.conf
  7. イベントサーバ設定ファイル(conf)を編集する。

    イベントサーバ設定ファイル(conf)のportsパラメーターおよびclient-bindパラメーターの値を次のように修正してください。

    ports 10.0.0.15:20.0.0.15 jp1imevt jp1imevtapi
    client-bind 0.0.0.0
  8. API設定ファイル(api)を編集する。

    server hostL keep-alive 10.0.0.15
  9. JP1/Baseを再起動する。

    JP1/Baseを前提とする製品およびJP1/Baseと依存関係を持つプログラムも再起動してください。

    メモ

    クラスタ運用の場合は,待機系の論理ホストでも,手順3〜手順6,および手順8を実施してください。

以上でhostLでの通信設定は完了です。

(4) hostA,hostBで必要な設定

hostA,hostBは,物理ホスト名(ここではhostX)または論理ホスト名(ここではhostL)に対応するIPアドレスで接続するため,通信設定を変更する必要はありません。