Hitachi

JP1 Version 11 JP1/Base 運用ガイド


6.2.1 複数ネットワークで運用する場合の通信設定

NICを複数枚使用して複数ネットワークに接続されるホスト上で論理ホストを使用(クラスタ運用)している場合の通信設定について,次に示すシステム構成例を基に説明します。

図6‒2 複数ネットワークに接続されるホスト上のJP1/Baseをクラスタ運用する場合のシステム構成例

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) 設定条件

次に示す条件を満たす場合,通信設定が必要となります。

(2) 通信の考え方

物理ホストhostAはサブネット1側に存在するホストとして扱われ,論理ホストlogicalAはサブネット2だけに接続されたホストとして動作します。このままでは,サブネット1にあるhostXはhostAと通信できますが,logicalAとは通信できません。同様にサブネット2にあるhostYはlogicalAと通信できますが,hostAとは通信できません。このため,hostXとlogicalAが通信できるように,また,hostYとhostAが通信できるように設定する必要があります。

(3) 通信設定

すべてのホスト間で通信ができるように,サブネット間でルーティングを設定してください(JP1/Base自体の通信設定を変更する必要はありません)。JP1/Baseが使用するポート番号については,「付録C.1 JP1/Baseのポート番号」を参照してください。ルーティングを設定するとhostXとlogicalAが通信でき,また,hostYとhostAが通信できるようになります。

図6‒3 ルーティングを設定した場合のシステム構成例

[図データ]

なお,ルーティング機能がない,サブネット間での相互通信をさせたくないなどの理由で,ルーティングを設定しないでネットワークを分離した環境でJP1/Baseを運用する場合,JP1/Baseの通信設定を変更すればその環境に対応できます。この機能を複数LAN接続と呼びます。詳細については,「6.5 ネットワークを分離した環境での運用(jp1hosts情報の場合)」および「6.6 ネットワークを分離した環境での運用(jp1hosts2情報の場合)」を参照してください。