8.1 運用コマンドの記述形式
運用コマンドの記述形式を次に示します。
コマンド名 オプション コマンド引数
コマンド名
コマンド名は、実行する運用コマンドのファイル名です。
オプション
コマンドオプションの指定方法を次に記します。
なお、次の説明文中の‘$’はシェルプロンプトを、“cmd”はコマンド名称をそれぞれ示します。
- オプションの指定方法
-
オプションは‘-’(半角のマイナス記号)で始まる文字列です。オプションは、コマンド引数より前に指定する必要があります。なお、オプションの指定順序は問いません。
2つのマイナス記号(--)はオプションの終わりを示します。なお、マイナス記号だけのオプションは入力できません。
オプションの記述形式を次に示します。
$cmd -オプションフラグ
(凡例)オプションフラグ:1文字の英数字(英字の大文字小文字は区別する)。
オプションの記述例を次に示します。
- (記述例1)
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$cmd -a -b -c
- (記述例2)
-
次の入力では、“-b”をコマンド引数と見なします。
$cmd -a -- -b
- (記述例3)
-
次の入力では、‘-’をオプションではなくコマンド引数と見なします。
$cmd -
- ヘルプメッセージオプション
-
システム分析支援リアルタイムモニタが提供するコマンドでは、コマンドの使用方法などのヘルプメッセージを出力するためのオプション(-h)があります。当該オプションを指定してコマンドを入力した場合、当該コマンドのヘルプメッセージを出力します。
ヘルプメッセージオプションの記述例を次に示します。
$cmd -h
フラグ引数
オプションには、1つのフラグ引数を持つものと、フラグ引数を持たないものがあります。
- フラグ引数を持たないオプションの指定方法
-
フラグ引数を持たないオプションは、1つのマイナス記号の後に纏めて指定できます。また、フラグ引数を持たないオプションフラグにフラグ引数を記述した場合、当該オプション以降の指定値をコマンド引数と見なします。
フラグ引数を持たないオプションの記述例を次に示します。
- (記述例1)
-
次の入力は同じ意味です。
$cmd -a -b -c $cmd -abc (a、b、cはフラグ引数を持たないオプション)
- (記述例2)
-
次の入力では‘b’および“-c”をコマンド引数と見なしますが、コマンド引数と見なすかどうかはOSに依存します。
$cmd -a b -c (aはフラグ引数を持たないオプション)
- フラグ引数を持つオプションの指定方法
-
フラグ引数中に空白を含める場合、フラグ引数の前後を引用符(“)で囲む必要があります。
フラグ引数を持つオプションを2回以上指定した場合、最後に指定した値が有効になります。フラグ引数を必要とするオプションのフラグ引数は省略できません。
フラグ引数を持つオプションの記述例を次に示します。
- (記述例1)
-
$cmd -a b (aはフラグ引数を持つオプション、bはフラグ引数)
- (記述例2)
-
次の入力は、‘a’のフラグ引数として2を有効とします。
$cmd -a 1 -a 2 (aはフラグ引数を持つオプション、1、2はフラグ引数)
- (記述例3)
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次の入力はエラーとなります。
$cmd -a (aはフラグ引数を持つオプション)
コマンド引数
コマンド引数は、コマンド操作の対象となるものを指定します。
コマンド引数の指定方法を次に記します。なお、次の説明中の‘$’はシェルプロンプトを、‘cmd’はコマンド名称をそれぞれ示します。また、‘a’はフラグ引数を持たないオプション、‘b’はフラグ引数を持つオプション、Pはコマンド引数をそれぞれ示します。
- (記述例1)
-
コマンド引数を指定する場合の入力
$cmd P $cmd -a P $cmd -b 1 -a P
- (記述例2)
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コマンド引数を指定しない場合の入力
$cmd $cmd -a $cmd -b 1 -a
利用可能な文字
ASCII文字だけを記述できます。非ASCII文字は記述できません。
戻り値
コマンド実行結果の戻り値について説明しています。
出力形式
コマンドを受け付けた場合、次の形式で標準出力にメッセージを出力します。
Command△:△コマンド名,△Setup△directory△name△:△運用ディレクトリ名
注意事項
各コマンドは同時に複数実行しないでください。同時に実行した場合、実行環境が壊れるおそれがあります。実行環境が壊れた場合、再セットアップが必要となります。