1.2.2 影響波及の解析(影響範囲解析)
影響範囲解析を開始するには,影響調査の対象とするデータ項目が必要です。これを調査対象データ項目といいます。また,調査対象データ項目を定義するプログラムを調査対象プログラム,調査対象データ項目との間に影響関係を持つソース要素を影響プログラムといいます。影響波及調査ウィンドウでは,調査対象データ項目を解析の起点として,影響波及元解析と影響波及先解析の2つの影響範囲解析を実行して解析結果を表示します。
- 〈この項の構成〉
(1) 影響波及元解析
影響波及元解析では,データ影響波及分析用データベース内の影響2項関係情報の集合を使って,ユーザが選択した調査対象データ項目へ影響を与える影響波及の連鎖(影響2項関係の連鎖)を求めます。この連鎖上に現れるデータを影響波及元データといいます。また,影響波及元データのうちデータ項目であるものを影響波及元データ項目,影響波及元データ項目を更新しているソース行を影響波及元コード,影響波及元データ項目を定義するプログラム,または影響波及元コードを持つプログラムを影響波及元プログラムといいます。
備考
図中の影響波及元データ項目Zのように,始点になっているデータ項目は,更新が存在しないため,影響波及元コードは存在しません。
(2) 影響波及先解析
影響波及先解析では,データ影響波及分析用データベース内の影響2項関係情報の集合を使って,ユーザが選択した調査対象データ項目から影響を受ける影響波及の連鎖(影響2項関係の連鎖)を求めます。この連鎖上に現れるデータを影響波及先データといいます。また,影響波及先データのうちデータ項目であるものを影響波及先データ項目,影響波及先データ項目を参照しているソース行を影響波及先コード,影響波及先データ項目を定義するプログラム,または影響波及先コードを持つプログラムを影響波及先プログラムといいます。
備考
図中の影響波及先データ項目Eのように,終点になっているデータ項目は,参照が存在しないため,影響波及先コードは存在しません。