10.11.3 引数整合性チェック使用時の注意事項
引数整合性チェック使用時の注意事項を説明します。
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呼出先のプログラムがプロジェクト内に存在するCALL文だけが引数整合性チェックの対象になります。
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一意名指定のCALL文の場合,呼出先のプログラムが自動解決や一意名呼び出し対応付けファイルで解決したものだけが引数整合性チェックの対象になります。
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仮引数として引数整合性チェックの対象になるのは,手続き部(PROCEDURE DIVISION)のUSING指定に指定したデータ項目(仮引数)だけです。手続き部(PROCEDURE DIVISION)のUSING指定に指定していない仮引数の被再定義項目や再定義項目は,引数整合性チェックでは無視されます。
(例1)被再定義項目が仮引数の例
LINKAGE SECTION. 01 PARAM1 PIC X(10). 01 PARAM2 REDEFINES PARAM1 PIC N(5). *> 無視 PROCEDURE DIVISION USING PARAM1. :
(例2)再定義項目が仮引数の例
LINKAGE SECTION. 01 PARAM1 PIC X(10). *> 無視 01 PARAM2 REDEFINES PARAM1 PIC N(5). PROCEDURE DIVISION USING PARAM2. :
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返却項目と返却値受取項目は,引数整合性チェックの対象外です。
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ENTRY文で指定している入口点の呼び出しの引数は,引数整合性チェックの対象外です。
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利用者定義関数とメソッドの呼び出しの引数は,引数整合性チェックの対象外です。
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実引数がオブジェクトプロパティの場合,データ型のチェック,サイズのチェック,および集団項目の構造チェックは実施されません。
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実引数の受渡方法がBY ATTRIBUTE指定の場合,データ型のチェック,サイズのチェック,および集団項目の構造チェックは実施されません。
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集団項目の構造チェックは,集団項目のすべての従属項目を検査するため,従属項目数が多い集団項目を引数に多数指定している場合は,時間が掛かることがあります。
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不整合引数一覧CSVファイルや不整合引数一覧タグファイルに実引数の情報として出力されるデータ名には,添字や部分参照子の情報は付加されません。
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引数整合性チェックを開始する前に,不整合引数一覧タグファイルは削除されます。引数整合性チェックで不整合が検出されない場合,不整合引数一覧タグファイルは作成されません。
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引数不整合が検出されてタグファイルに警告メッセージが出力されても,COBOLソースファイルの解析状態や生成状態は「警告」にはなりません。