このマニュアルでは,コンパイル時のメッセージを次の形式で記載します。
- KCCCnnnnC-x(コンパイル時のメッセージ)
- KCCCnnnnG-x(擬似主/副プログラム生成時のメッセージ)
- メッセージテキスト
- 要因
- メッセージの説明を示す。
- (S)
- システムの処置を示す。
- (O)
- オペレータの処置を示す。
- (P)
- プログラム作成者の処置を示す。
メッセージ中の可変の埋め字部分は*** n ***(nは数字)で示します。
各メッセージに付けられる情報を次に示します。
- errno(e)
PC COBOL2002では,Microsoft C/C++の関数で発生したエラーの詳細情報を表します。
詳細は,Microsoft Visual C++のヘルプやMSDN(Microsoft Developer Network)など,MicrosoftのC/C++に関するマニュアルを参照してください。
UNIX COBOL2002では,システム関数で発生したエラーの詳細情報を表します。
詳細は,各システムのシステム関数に関するマニュアルを参照してください。
(e)の形式は次のようになります。
nnn-mmm
- nnn
- エラーが発生した関数に対応づけられた3けたの番号(関数番号)を示します。関数番号と関数名との対応を,次に示します。
表1-1 コンパイル時のエラー番号と関数名
| 関数番号 |
関数名(マクロ名) |
| 【PC】 |
【UNIX】 |
| 101 |
_access |
access |
| 102 |
− |
execlp |
| 103 |
CreateProcess |
execvp |
| 104 |
fcntl |
fcntl |
| 106 |
unlink |
unlink |
| 107 |
− |
wait |
| 201 |
fclose |
fclose |
| 202 |
fflush |
fflush |
| 203 |
fopen |
fopen |
| 204 |
fread |
fread |
| 205 |
freopen |
freopen |
| 206 |
fseek |
fseek |
| 207 |
ftell |
ftell |
| 208 |
fwrite |
fwrite |
| 209 |
fgets |
fgets |
| 210 |
− |
popen |
| 211 |
malloc |
malloc |
| 212 |
− |
fprintf |
| 213 |
getcwd |
getcwd |
| 214 |
− |
iconv_open |
| 215 |
− |
iconv |
| 216 |
− |
iconv_close |
| 217 |
MultiByteToWideChar |
− |
| 218 |
WideCharToMultiByte |
− |
| 219 |
fgetc |
− |
- (凡例)
- −:該当しない。
- mmm
- 制御プログラムから返された入出力障害などのエラー番号を示します。値が設定されていない場合は,UNIX COBOL2002では「***」が表示されます。
- エラー番号とエラーの内容を,次に示します。
表1-2 コンパイル時のエラー番号とエラーの内容
| エラー番号 |
エラーの内容 |
| 2 |
該当するファイルまたはディレクトリがない。 |
| 12 |
メモリが不足している。 |
| 13 |
アクセスの許可が得られない。 |
| 17 |
ファイルがある。 |
| 22※1 |
不完全な多バイト文字を検出した。
実装されていないコード変換を開始しようとした。※2 |
| 24 |
オープンしているファイルが多過ぎる。 |
| 28 |
デバイスに領域が残っていない。 |
| 36 |
資源のデッドロックが発生した。 |
| 84※3 |
無効な多バイト文字を検出した。 |
| 116※4 |
無効な多バイト文字を検出した。 |
| 1113※5 |
無効な多バイト文字を検出した。 |
- 注※1 AIX(64),Linux(x86),Linux(x64)で有効
- 注※2 関数番号が214のときだけ表示
- 注※3 Linux(x86),Linux(x64)で有効
- 注※4 AIX(64)で有効
- 注※5 PC(x64) COBOL2002で有効
- エラー情報
コンパイラで論理エラーが発生した場合のエラー情報を表します。
形式は次のようになります。
エラー情報=*** n ***または(*** n ***) (nは数字)
論理エラーが発生した場合には,当社保守員にエラー情報を連絡してください。
- 例外コード
OSで定義されているハードウェア例外とソフトウェア例外の種別コードを表します。
- 終了コード
コンパイラが返す復帰コードを表します。
- 詳細情報
コンパイラで使用しているコード変換ライブラリ関数で発生したエラーの詳細情報を表します。形式は次のようになります。
nnn-mmm-ooo
- nnn
- コード変換ライブラリ関数名を示します。
- mmm
- コード変換ライブラリ関数のリターンコードのマクロ名を示します。
- ooo
- コード変換ライブラリ関数のシステムエラーコードに設定されるエラーコードを示します。システムエラーコードが設定されない関数の場合は***が表示されます。
詳細は,「コード変換ライブラリのマニュアル」を参照してください。
- メッセージ番号【UNIX】
UTF-8環境で,コンパイラメッセージのコード変換処理中にエラーが発生した場合の,変換元のコンパイラメッセージ番号を表します。形式は次のようになります。
message number = nnnn
- nnnn
- コンパイラメッセージの番号である4けたの数字を示します。
コンパイルリストが出力されている場合は,コンパイルリスト中に変換に失敗した元のメッセージが表示されます。
All Rights Reserved. Copyright (C) 2017, 2019, Hitachi, Ltd.