15.3.1 アドレス名によって参照されるデータ項目の定義
アドレス名によって参照されるデータ項目はADDRESSED句を必須とする。
- 〈この項の構成〉
(1) ADDRESSED句(アドレス操作機能)
- 形式
- (注意)
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形式中のレベル番号01または77とデータ名1はADDRESSED句の一部ではないが,説明の便宜上示してある。
- 機能
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データ項目がアドレスにより参照されることを指定する。
構文規則
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ADDRESSED句は作業場所節または局所場所節の01または77レベルのデータ記述項にだけ指定できる。
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01レベルにGLOBAL句を指定すると,アドレス名も大域名となる。EXTERNAL句は,ADDRESSED句と同時に指定できない。
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アドレス名1は修飾できない。したがって,アドレス名1と同じ名前のデータ名があってはならない。
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ADDRESSED句とREDEFINES句を同じデータ記述項に指定してはならない。ただし,ADDRESSED句を指定したデータ項目を再定義するREDEFINES句は書いてもよい。
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ADDRESSED句を指定したデータレコード記述を再命名するRENAMES句を書いてもよい。ただし,通常の場合と同じく,データレコード記述の最後にまとめて記述しなければならない。
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ADDRESSED句を指定したデータレコード記述中のすべてのデータ記述項には,初期値設定用のVALUE句を書いてはならない。
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ADDRESSED句を指定したデータレコード記述中のデータ記述項には,関連する条件名を書いてもよい。
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ADDRESSED句を指定したデータ記述項に同時に指定できる句は次のとおりである。
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PICTURE句
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BLANK WHEN ZERO句
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GLOBAL句
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JUSTIFIED句
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SIGN句
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SYNCHRONIZED句
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TYPE句
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USAGE句(ただし,オブジェクト参照データ項目には指定できない)
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データ名1はSAME AS句に指定できない。
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ADDRESSED句をファクトリ定義,インスタンス定義中で指定してはならない。
一般規則
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データ名1のデータ項目は,固有の記憶領域を持たない。実行時にアドレス名1へアドレスを設定するとそのアドレス名1が指すデータ項目が,データ名1のデータ項目で再定義されたかのように扱われる。
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データ名1のデータ記述項で定義されるデータ項目の属性と,アドレス名1が指すデータ項目の属性との間には,どんな意味でも適用される制限はない。ただし,アドレス名1が指すデータ項目の内容が,データ名1のデータ項目の定義と矛盾する場合,データ名1を参照した結果は保証しない。
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データ名1,そのデータレコード記述に従属するデータ記述項のデータ名または条件名などを手続き部で参照する場合は,それ以前にアドレス名1に適切なアドレスが設定されていなければならない。そうでない場合,実行結果は保証しない。
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OCCURS句のDEPENDING指定に指定するデータ名は,ADDRESSED句を指定したデータ名またはそのレコード記述に従属するデータ名を指定してはならない。