COBOL2002 言語 拡張仕様編


6.8.2 浮動小数点形式データが書ける文

〈この項の構成〉

(1) ACCEPT文(浮動小数点形式データを扱う機能)

特定の装置からデータを受け取る場合および日付,または時間をシステムから受け取る場合,ACCEPT文の作用対象に浮動小数点形式の数字項目が書ける。

ただし,特定の装置からデータを受け取る場合の作用対象は内部浮動小数点形式の数字項目であってはならない。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.1 ACCEPT文

(2) ADD文(浮動小数点形式データを扱う機能)

ADD文の作用対象に,浮動小数点形式の数字項目,または浮動小数点数字定数が書ける。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.2 ADD文

(3) CALL文(浮動小数点形式データを扱う機能)

CALL文で指定するUSINGの作用対象に浮動小数点形式の数字項目が書ける。ただし,内部浮動小数点項目の場合は,呼び出し元プログラムと呼び出し先プログラムの双方でそれぞれの項目を語長の境界に調整しておかなければならない。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.4 CALL文

(4) COMPUTE文(浮動小数点形式データを扱う機能)

算術演算のCOMPUTE文の作用対象に,浮動小数点形式の数字項目,または浮動小数点数字定数が書ける。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.8 COMPUTE文

(5) DISPLAY文(浮動小数点形式データを扱う機能)

DISPLAY文の作用対象に,浮動小数点形式の数字項目,または浮動小数点数字定数が書ける。

内部浮動小数点形式の数字項目は,表示するときに,外部浮動小数点形式の数字項目に変換される。

表示するデータの項目のサイズは次のとおりである。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.12 DISPLAY文

(6) DIVIDE文(浮動小数点形式データを扱う機能)

DIVIDE文の作用対象に,浮動小数点形式の数字項目,または浮動小数点数字定数が書ける。

ただし,REMAINDER指定がある文の作用対象に浮動小数点形式の数字項目は書けない。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.13 DIVIDE文

(7) EVALUATE文(浮動小数点形式データを扱う機能)

EVALUATE文の作用対象に,浮動小数点形式の数字項目,または浮動小数点数字定数が書ける。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.18 EVALUATE文

(8) INITIALIZE文(浮動小数点形式データを扱う機能)

INITIALIZE文の作用対象に,浮動小数点形式の数字項目,または浮動小数点数字定数が書ける。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.24 INITIALIZE文

(9) INVOKE文(浮動小数点形式データを扱う機能)

INVOKE文で指定するUSINGの作用対象とRETURNINGの返却項目に浮動小数点形式の数字項目が書ける。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.26 INVOKE文

(10) MOVE文(浮動小数点形式データを扱う機能)

MOVE文で,浮動小数点項目,または浮動小数点数字定数を用いた場合の可能な組み合わせを「表6‒6 浮動小数点項目,または浮動小数点数字定数を用いた場合の可能な組み合わせ」に示す。なお,項目間の転記の規則は,標準仕様編のMOVE文に記述してある数字項目の規則に従う。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.28 MOVE文

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「表10‒9 MOVE文の種類の妥当性

表6‒6 浮動小数点項目,または浮動小数点数字定数を用いた場合の可能な組み合わせ

送り出し側作用対象

受け取り側作用対象

浮動小数点項目

または浮動小数点数字定数

集団項目

数字編集項目※2

数字項目(固定小数点形式の数字項目)※2

数字項目(浮動小数点項目)

集団項目

数字項目(固定小数点形式の数字項目)

数字項目(浮動小数点項目)

英数字項目※1

数字編集項目

表意定数ZERO

数字項目(固定小数点)

数字項目(浮動小数点)

数字定数(固定小数点)

数字定数(浮動小数点)

浮動小数点項目

注※1

送り出し側作用対象を符号なし外部10進項目とみなして転記する。この組み合わせは一般に互換性がないので使用しない方がよい。

注※2

システムによる丸め制御の相違によって,浮動小数点の転記の結果が異なる場合がある。丸め制御については,「6.8.1 文に共通な指定と規則(浮動小数点形式データを扱う機能)」の「(7) 浮動小数点の丸め制御」を参照のこと。

受け取り側作用対象が浮動小数点項目のとき,送り出し側作用対象に,0〜9の数字だけから成る英数字定数や,ALL定数は指定できない。

(11) MULTIPLY文(浮動小数点形式データを扱う機能)

MULTIPLY文の作用対象に,浮動小数点形式の数字項目,または浮動小数点数字定数が書ける。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.29 MULTIPLY文

(12) PERFORM文(浮動小数点形式データを扱う機能)

VARYING指定のPERFORM文に,浮動小数点形式の数字項目,または浮動小数点数字定数が書ける。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.31 PERFORM文

(13) SUBTRACT文(浮動小数点形式データを扱う機能)

SUBTRACT文の作用対象に,浮動小数点形式の数字項目,または浮動小数点数字定数が書ける。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.48 SUBTRACT文

(14) SEARCH文(浮動小数点形式データを扱う機能)

SEARCH文の作用対象に,浮動小数点形式の数字項目,または浮動小数点数字定数が書ける。

【標準仕様との関連】

COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.41 SEARCH文

(15) 手続き部見出し

呼び出し先プログラムや利用者定義関数やメソッドの手続き部見出しで指定するUSINGの作用対象とRETURNINGの返却項目に浮動小数点形式の数字項目が書ける。