COBOL2002 言語 拡張仕様編


はじめに

このマニュアルは,次に示すプログラムプロダクトの機能およびCOBOL言語の文法について説明したものです。

〈はじめにの構成〉

■ 対象読者

このマニュアルは,COBOL2002の機能を知りたい方,またはCOBOL2002の日立拡張仕様の文法規則を知りたい方を対象としています。また,COBOLの基本的な言語仕様と,UNIXまたはWindowsの操作方法について理解していることを前提としています。

■ X/Open仕様情報の記述個所

次の部分でX/Openの仕様情報を記述しています。

■ サポート機能一覧

規格

機能

製品種別

AIX COBOL2002

Linux COBOL2002

Windows COBOL2002

基本機能

順ファイル

相対ファイル

索引ファイル

整列併合

プログラム間連絡

組み込み関数

オブジェクト指向

共通例外処理

再帰呼び出し

利用者定義関数

局所場所節(LOCAL-STORAGE SECTION)

原始文操作

自由形式正書法

TYPEDEF句とSAME AS句

翻訳指令

区分化

(凡例)

○:サポートしている

注※

覚え書きとしてサポートしている。

X/Open

機能

製品種別

AIX COBOL2002

Linux COBOL2002

Windows(x86) COBOL2002

Windows(x64) COBOL2002

テキストファイル

ファイル共用(ファイルシェア)

順ファイル

相対ファイル

索引(ISAM)ファイル

テキストファイル

×

×

Btrieveによる索引ファイル

×

コマンド行および環境変数へのアクセス

画面節(SCREEN SECTION)による画面操作

×

C言語インタフェース

インターナショナリゼーション

(凡例)

○:サポートしている

×:サポートしていない

−:該当しない

注※

詳細については,マニュアル「COBOL2002 使用の手引 手引編」の-Internationalオプションの説明を参照のこと。

拡張機能

機能

製品種別

AIX(32) COBOL2002

AIX(64) COBOL2002

Linux(x86) COBOL2002

Linux(x64) COBOL2002

Windows(x86) COBOL2002

Windows(x64) COBOL2002

日本語

ブール(ビット処理)

アドレス操作

1バイト2進およびCOMP-X項目

浮動小数点データ

索引(ISAM)ファイル機能の拡張(合成キー,逆順読み)

CSVファイル

HiRDBによる索引ファイル

×

×

Btrieveによる索引ファイル

×

リモートファイルアクセス

×

×

×

×

×

ラージファイル入出力

順ファイル

相対ファイル

×

×

×

×

×

×

索引(ISAM)ファイル

×

×

×

×

×

テキストファイル

CSVファイル

HiRDBによる索引ファイル

×

×

×

×

×

×

Btrieveによる索引ファイル

×

×

COBOL入出力サービスルーチン

バイトストリーム入出力サービスルーチン

ファイル入出力拡張機能

ファイルサイズがレコード長の整数倍でない固定長形式の順ファイル入出力

×

×

ファイルバッファサイズ指定機能

×

×

画面節(WINDOW SECTION)による画面操作

画面節(WINDOW SECTION)

×

×

JCPOPUPサービスルーチン

×

×

通信節による画面操作(XMAP3)

×

×

×

COPY文の接頭辞/接尾辞

プリンタへのアクセス

XMAP3による印刷

×

×

×

×

GDIモード印刷

ESC/Pモード印刷

ファイルのディスク書き込み保証

(書き込み時)

順ファイル

相対ファイル

索引(ISAM)ファイル

テキストファイル

×

×

×

×

×

×

CSVファイル

×

×

×

×

×

×

HiRDBによる索引ファイル

×

×

×

×

×

×

Btrieveによる索引ファイル

×

×

ファイルのディスク書き込み保証

(クローズ時)

順ファイル

相対ファイル

索引(ISAM)ファイル

×

×

テキストファイル

×

×

CSVファイル

HiRDBによる索引ファイル

×

×

×

×

×

×

Btrieveによる索引ファイル

×

×

報告書作成機能

MIOS7 COBOL85との互換機能

×

×

×

×

イベントログファイル/syslogファイル出力機能

×

×

×

×

データコミュニケーション機能

データベース操作機能(ODBCインタフェース)

XDMによるデータベースシミュレーション機能

構造型データベース(XDM/SD)

リレーショナルデータベース(XDM/RD)

OLE2オートメーション機能

クライアント機能

CGIプログラム作成支援機能

×

×

×

×

×

マルチスレッド環境

作成と実行

デバッグ

MSMQアクセス機能

エンディアン切り替え

×

×

Unicode機能

数字項目のけた拡張機能

×

×

×

動的長基本項目機能

定数長拡張機能

英数字定数長の拡張

Javaプログラム呼び出し機能

×

×

×

×

(凡例)

○:サポートしている

×:サポートしていない

△:サポートしている機能であるが,使える機能に一部制限がある

−:該当しない

デバッグ機能

機能

製品種別

AIX COBOL2002

Linux COBOL2002

Windows COBOL2002

実行時デバッグ機能

テストデバッグ機能

GUIモード

×

×

バッチモード

ラインモード

×

カバレージ機能

GUIモード

×

×

バッチモード

(凡例)

○:サポートしている

×:サポートしていない

連携機能

機能

製品種別

AIX(32) COBOL2002

AIX(64) COBOL2002

Linux(x86) COBOL2002

Linux(x64) COBOL2002

Windows COBOL2002

XML連携機能

Cosminexus連携機能

×

×

(凡例)

○:サポートしている

×:サポートしていない

使用を推奨しない機能について

次の機能は,旧製品との互換を維持するために提供しています。前提となるソフトウェアは販売を終了しています。COBOL2002の新しい機能への移行を推奨します。

  • Btrieve(Pervasive.SQL)による索引編成ファイル

  • MIOS7 COBOL85との互換機能

■ 文法の記号

このマニュアルの構文の説明で使用する記号については,マニュアル「COBOL2002 言語 標準仕様編」を参照してください。

■ プログラム例について

このマニュアルのプログラム例は,断り書きがない場合はWindows(x86) COBOL2002用です。プログラム例をWindows(x86) COBOL2002以外で使用するには,プログラムの記述に変更が必要な場合がありますのでご注意ください。

■ COBOL規格仕様について

COBOLは,事務処理用に最も使用されているプログラミング言語です。当初はビジネス向けプログラミング言語として開発されましたが,第1次規格(ANSI68,ISO72,JIS72),第2次規格(ANSI74,ISO78,JIS80),第3次規格(ISO85,ANSI85,JIS88,JIS92),第4次規格(ISO/IEC 1989:2002,JIS X3002:2011)と規格の改訂を重ね,現在ではビジネス向けだけでなく,汎用プログラミングにも広がっています。

なお,COBOLに関する公式の規格は,ISO(国際規格),ANSI(アメリカ規格),およびJIS(日本工業規格)で決められています。