7.5.1 コマンドによる方法
端末からコマンドを入力して,カバレージ情報を操作できます。
カバレージ情報の操作については,「6.2.7 カバレージ情報の操作」を参照してください。
- 〈この項の構成〉
(1) カバレージ情報の操作の方法
バッチモードでカバレージ情報を操作するときの作業の流れを説明します。
-
cblca2kコマンドに操作したい機能を指定して,実行する。
cblca2kコマンドについては,「(2) cblca2kコマンド」を参照してください。
(2) cblca2kコマンド
cblca2kコマンドの形式を次に示します。
- 形式1
- 形式2
-
- -Coverage0
-
カバレージ全情報を0%にします。
- -Difference0
-
カバレージ差分情報を0%にします。
- -ClearDifference
-
ソース差分情報をクリアします。
- -Merge
-
プログラム情報ファイル名1のカバレージ情報をプログラム情報ファイル名2へマージします。プログラム情報ファイル名1は,パスを除いたファイル名がプログラム情報ファイル1と同じでなければなりません。
- -NoSave
-
プログラム情報ファイルへ書き込みを行う前にバックアップをしません。
- -Input
-
プログラム情報ファイルを指定します。
- -Help
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cblca2kコマンドの構文を表示します。-Helpオプションを指定すると,ほかの引数はすべて無視されます。
- 注意事項
-
-
-Mergeオプションを指定した場合,プログラム情報ファイル名1のパスを除いたファイル名はすべて同じでなければなりません。
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-Coverage0,-Difference0,-ClearDifference,-Mergeオプションから複数のオプションを指定すると,最後に指定されたオプションが有効となります。
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-NoSaveオプションの指定がない場合は,プログラム情報ファイルへ書き込みをする前にバックアップのファイルを生成します。バックアップのファイルは,プログラム情報ファイルへの書き込みでエラーが発生したときに残り,正常に終了したときは残りません。バックアップのファイル名は,システムが生成するほかに合致しない名称のファイルであり,カレントディレクトリに生成します。
-
cblca2kコマンド名は,英小文字で指定します。
-
cblca2kコマンド名だけを指定した場合は,cblca2kコマンドの構文を表示します。
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オプションは,英大文字,英小文字のどちらでも指定できます。オプションの始まりは,ハイフン(-)とします。
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オプションの区切り記号は空白文字およびタブです。空白文字およびタブを区切り記号としたくないときは,オプションをダブルコーテーション(")で囲みます。
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同じオプションを複数指定した場合は,最後に指定したオプションを有効とします。
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オプションにパスの付かないファイル名を指定したときは,カレントディレクトリのファイルとします。相対パスの付いたファイル名を指定したときは,カレントディレクトリを起点とする相対パスのディレクトリにあるファイルとします。
-
オプションに複数のファイル名を指定するときは,コンマ(,)または空白で区切ります。また,アスタリスク(*)をファイル名の一部に指定することによって,(*)以外の文字が一致するすべてのファイルを指定できます。
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cblca2kコマンドが返す終了コードは,次のとおりです。
終了コード
内容
0
正常終了
1
エラー発生による終了
2
キー操作による割り込みによる終了
-
-Helpオプションによるコマンドの構文は,標準出力へ出力します。それ以外のメッセージは,標準エラー出力へ出力します。
-
(3) 環境変数の指定
カバレージ情報の操作に必要なファイルを環境変数に指定します。
環境変数名 |
概要 |
---|---|
CBLPIDIR |
プログラム情報ファイルの存在するディレクトリをパスで指定する。 |
- 注意事項
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-
カバレージ情報の操作のプログラム情報ファイルがパスの付かないファイル名,または相対パスで指定された場合,次のディレクトリを検索します。相対パスを指定したときは,次のディレクトリからの相対パスを検索します。絶対パスが指定されたとき,次の検索はしません。
1.環境変数CBLPIDIRで指定したディレクトリ
2.カレントディレクトリ
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プログラムが-CVInfコンパイラオプションでコンパイルされていない場合,カバレージ情報の操作の対象となりません。
カバレージ情報の操作では対象外とするエラーメッセージを出力します。
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カバレージ情報の操作の対象となるプログラム情報ファイルが一つもない場合は,カバレージの操作をしません。
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