COBOL2002 使用の手引 操作編


5.2.19 カウンタ変数

カウンタ変数は,TDコマンド群の実行回数を参照するための変数です。カウンタ変数を定義したTDコマンド群の中だけで参照できます。2進項目のデータとして扱われ,1から始まり,TDコマンド群が実行されるたびに1ずつ加算されます。最大値は2,147,483,647で,最大値を超えた場合は,最大値のまま更新されません。

カウンタ変数は,表示,代入,比較に使用できます。ただし,添字・部分参照には使用できません。

TDコマンド群が実行される場合,カウンタ変数と同じ名前のデータ名が参照範囲にあるときは,カウンタ変数が指定できるオペランドであれば,カウンタ変数とみなします。カウンタ変数が指定できないオペランドであれば,データ名とみなします。

使用例

カウンタ変数によって,実行されるTDコマンドを変えます。

SET QUALIFICATION (#PROG(給与計算))
SET BREAK  ST(1350)  COUNTER(CNT)
DO
    IF  C (CNT = 1)
      DISPLAY DATA(合計)                 *> 一度目に実行される
    ENDIF
    IF  C (CNT = 2)
        DISPLAY DATA(総合計)             *> 二度目に実行される
    ENDIF
ENDDO