COBOL2002 使用の手引 操作編


5.2.7 定数

テストデバッガで使用できる定数には,COBOLの言語仕様に準拠した形式と,拡張16進定数があります。COBOLの言語仕様に準拠した形式では,次の定数を代入,比較で使用できます。

〈この項の構成〉

(1) COBOL言語の仕様に準拠した定数

記号文字・定数名は使用できません。ALLは,英数字定数・ブール定数・日本語文字定数・表意定数に指定できます。

定数を囲む一対の区切り記号には,アポストロフィ(')またはダブルコーテーション(")が使用できます。区切り記号としてアポストロフィ(')またはダブルコーテーション(")を使用する場合の指定方法については,「5.1 TDコマンドの指定方法」を参照してください。

表5‒1 COBOL言語の仕様に準拠した定数一覧

定数の種類

英数字定数

英数字

'ABC'

16進英数字

X'0AE2'

数字定数

固定小数点数字

123 123.45

浮動小数点数字

123.E+02

16進数字

H'B0EF'

長さ8文字まで指定できます。2の倍数長である必要はありません。

ブール定数

ブール

B'1010'

日本語文字定数

日本語文字

N'日本語', NC'日本語', ND'日本語'

16進日本語文字

NX'81568134'

表意定数

ALL 'A', ALL N'日本語', ALL B'1010' ,〔ALL〕HIGH-VALUE, 〔ALL〕HIGH-VALUES,〔ALL〕LOW-VALUE,〔ALL〕LOW-VALUES,〔ALL〕ZERO, 〔ALL〕ZEROS,〔ALL〕ZEROES,〔ALL〕SPACE,〔ALL〕SPACES,〔ALL〕QUOTE,〔ALL〕QUOTES,〔ALL〕NULL,〔ALL〕NULLS

(2) 拡張16進定数

#Xで始まり,一対のアポストロフィ(')またはダブルコーテーション(")で囲んだ0〜9,A〜Fの文字列です。文字数は,2の倍数で,160文字までの長さです。ALLによる定数の繰り返しも指定できます。

拡張16進定数は,COBOL2002の定数で代入,比較ができないデータ項目にも,代入,比較ができます。代入,比較の規則の詳細については,「2.3.1 データの比較・代入規則」の「(1) データの代入規則」および「(2) データの比較規則」を参照してください。

構文規則
〔ALL〕 #X' ・・・・ '
〔ALL〕 #X" ・・・・ "
使用例
#X'313233'
ALL  #X'FF'