Hitachi

COBOL2002 使用の手引 手引編


18.5.2 動的なリンク

動的なリンクとは

動的なリンクとは,呼び出し先プログラムの情報を保持しない実行可能ファイルを生成するリンク方法です。

動的なリンクでは,CALL文での呼び出し先プログラム(副プログラム)と呼び出し元プログラム(主プログラム)とを別ファイルで生成しておきます。呼び出し先プログラムは,呼び出し元プログラムがCALL文を実行したとき,メモリにロードされます。

動的なリンクの長所と短所

動的にリンクすると,主プログラムがメモリにロードされても,副プログラムはロードされないため,プロセス起動時のロード時間が静的リンクより高速になります。また,プログラムが消費するメモリ空間が少なくて済みます。しかし,CALL文の実行時に,呼び出し先プログラムのロードと検索処理が実行されるため,CALL文の処理時間は遅くなります。

動的にリンクした方がよいケース

処理の流れによって呼ばれないことがある副プログラムがある場合は,動的にリンクした方がプログラムの実行性能が良くなります。