COBOL2002 使用の手引 手引編


36.4 データ領域ダンプリスト出力情報の選択

データ領域ダンプリストを出力する場合,プログラムの構成によっては,多量のリストが出力されることがあります。

リストが多量に出力されると,データ領域を参照するときに,該当する領域を探すのが困難だったり,エディタで編集できなかったりする場合があります。

出力するリストの情報を選択するためには,環境変数CBLDMPPGMNまたは環境変数CBLDMPLEVELを使用します。

なお,環境変数CBLDMPPGMNと環境変数CBLDMPLEVELは,組み合わせても使用できます。

〈この節の構成〉

(1) 環境変数の設定

(a) CBLDMPPGMN

形式
CBLDMPPGMN=プログラム名称〔:プログラム名称〕
規則
  • プログラム名称には,データ領域ダンプリストのプログラムで定義されたデータ領域(EXTERNAL句指定以外)の情報で,出力したいプログラムのプログラム名称を指定します。

  • 複数のプログラム名称を指定する場合は,コロン(:)で区切ります。

  • プログラム名称の直前に空白文字を入れてはいけません。

使用例
CBLDMPPGMN=SAMPLE1:SAMPLE5
export CBLDMPPGMN

プログラム名称がSAMPLE1とSAMPLE5の情報だけを出力します。

(b) CBLDMPLEVEL

形式
CBLDMPLEVEL = {1|2}
規則
  • 1を指定した場合は,プログラムで定義されたデータ領域(EXTERNAL句指定以外)の情報だけを出力します。

  • 2を指定した場合は,EXTERNAL句指定ファイルのレコード領域とEXTERNAL句指定のデータ領域の情報だけを出力します。

注意事項

上記以外の値が指定された場合や,これらの環境変数の指定がない場合は,データ領域ダンプリストの出力情報の選択はできません。

(2) 環境変数の組み合わせによるデータ領域ダンプリストの出力情報の設定

環境変数CBLDMPPGMN,CBLDMPLEVELの組み合わせによる出力情報の内容を,次に示します。

表36‒3 環境変数の組み合わせによるデータ領域ダンプリストの出力内容

環境変数CBLDMPPGMN

環境変数CBLDMPLEVEL

指定なし

指定あり

指定なし

A,B

指定あり

C,B

出力情報の内容

プログラムで定義されたデータ領域(EXTERNAL句指定以外)の情報をすべて出力します。

EXTERNAL句指定ファイルのレコード領域,およびEXTERNAL句指定のデータ領域の情報を出力します。

プログラムで定義されたデータ領域(EXTERNAL句指定以外)の情報を指定されたプログラム名についてだけ出力します。

なお,Bだけ出力する場合でも,プログラムで定義されたデータ領域(EXTERNAL句指定以外)出力時のヘッダ情報は出力されます。ただし,A,Cだけ出力する場合は,EXTERNAL句指定ファイルのレコード領域,またはEXTERNAL句指定のデータ領域出力時のヘッダ情報は出力されません。

リスト出力のプログラム名は,プログラムの種類によって,次のどれかとなります。

  • 関数名

  • クラス名/メソッド名

  • プログラム名

(3) 出力例

次に,環境変数CBLDMPPGMNまたはCBLDMPLEVELを指定して出力したデータ領域ダンプリストの出力例を示します。

(a) CBLDMPPGMN=SUBPRG1かつCBLDMPLEVEL=1を指定した場合

[図データ]

(b) CBLDMPLEVEL=2だけを指定した場合

[図データ]

なお,上記のリストでは,印刷すると1.および2.で改ページされます。