29.1 サービスルーチンの概要
サービスルーチンは,COBOLの言語仕様にない機能を,CALL文で呼び出すプログラムとして提供しているものです。このシステムが提供しているサービスルーチンを次に示します。
- 〈この節の構成〉
(1) プログラム実行制御
主にCOBOLプログラムの開始/終了時に,プログラムを制御するサービスルーチンです。
プログラム実行制御のサービスルーチンを,次に示します。
サービスルーチン |
機能 |
OS |
|
---|---|---|---|
AIX |
Linux |
||
CBLEND※ |
COBOLの実行環境を終了させる。 |
○ |
○ |
CBLABN |
プログラムを異常終了させる。 |
○ |
○ |
CBLARGC |
コマンド行に指定した引数の個数を取得する。 |
○ |
○ |
CBLARGV |
コマンド行に指定した引数の内容を取得する。 |
○ |
○ |
サービスルーチンの詳細については,「29.4 プログラム実行制御」を参照してください。
(2) ダイアログボックス/ウィンドウ
ダイアログボックスへの入出力,およびウィンドウへの入出力を制御するサービスルーチンです。
ダイアログボックスのサービスルーチンを,次に示します。
サービスルーチン |
機能 |
OS |
|
---|---|---|---|
AIX |
Linux |
||
JCPOPUP |
表形式のデータ項目を主画面とは別の画面に表示し,選ばれたブロック番号をインタフェース領域に格納する。 |
○ |
× |
サービスルーチンの詳細については,「29.5 ダイアログボックス/ウィンドウ」を参照してください。
(3) デバッグ機能
COBOLが使用できるアプリケーションデバッグ機能によって,データ領域ダンプリストを出力するサービスルーチンです。
デバッグ機能のサービスルーチンを,次に示します。
サービスルーチン |
機能 |
OS |
|
---|---|---|---|
AIX |
Linux |
||
CBLDATADUMP |
COBOLプログラム実行時の任意の時点でのデータ領域ダンプリストを出力する。 |
○ |
○ |
サービスルーチンの詳細については,「29.6 デバッグ機能」を参照してください。
(4) 変換・転記・演算
特殊な変換・転記・演算をするためのサービスルーチンです。
変換・転記・演算のサービスルーチンを,次に示します。
サービスルーチン |
機能 |
OS |
|
---|---|---|---|
AIX |
Linux |
||
CBLNCNV |
英字・英数字・英数字編集・数字編集項目を日本語・日本語編集項目に変換する。 |
○ |
○ |
CBLUBIT |
ビットデータを論理演算する。 |
○ |
○ |
サービスルーチンの詳細については,「29.7 変換・転記・演算」を参照してください。
(5) データベース操作機能(Linuxで有効)
SQL文によるODBCインタフェース使用時に,出力された実行時メッセージのエラー情報を取得するサービスルーチンです。
サービスルーチンの詳細については,「29.8 データベース操作機能」を参照してください。
(6) COBOLの入出力機能
COBOLの入出力機能についてのサービスルーチンは次のとおりです。
-
COBOLで作成したファイルを他言語のプログラムから入出力するためのサービスルーチン
サービスルーチンの詳細については,「13 COBOL入出力サービスルーチン」を参照してください。
-
他言語のプログラムで作成したバイナリファイルをCOBOLで入出力するためのサービスルーチン
サービスルーチンの詳細については,「15 バイトストリーム入出力サービスルーチン」を参照してください。
(7) XMAP3を使用した画面・帳票関連(AIX(32)で有効)
XMAP3を使用した書式印刷機能,XMAP3を使用した通信節による画面操作・帳票出力機能に関するサービスルーチンです。
サービスルーチンの詳細については,「29.9 XMAP3を使用した画面・帳票関連」を参照してください。