COBOL2002 使用の手引 手引編


35.3.3 一般

〈この項の構成〉

(1) CBLENVMAX

環境変数値の書き出しを行うDISPLAY文の実行回数を8けた以内の符号なし整数で指定します。

詳細は,「10.4 環境変数へのアクセス」を参照してください。

(2) CBLEXVALUE

EXTERNAL句指定のあるデータ項目にNULLを設定して,領域を初期化します。この環境変数の指定は,作業場所節で定義しているデータ項目に対して有効となります。

詳細は,「4.2.2 外部属性(EXTERNAL句)」を参照してください。

(3) CBLLANG

動作する言語環境(文字コード)を指定します。

詳細は,「27.4.2 実行」を参照してください。

(4) CBLLPATH(AIXで有効)

動的なリンク時,共用ライブラリの検索ディレクトリを指定します。

詳細は,「18.5 静的なリンクと動的なリンク」を参照してください。

(5) CBLLSLIB

動的なリンク時,検索したい共用ライブラリ名を指定します。

詳細は,「18.5 静的なリンクと動的なリンク」を参照してください。

(6) CBLLTAG(AIXで有効)

この環境変数は,動的なリンクの動作を指示するオプションを指定します。

複数のオプションを指定する場合は,各オプションをコロン(:)で区切って指定します。同じオプションを複数指定した場合は,後に指定した値が有効となります。

この環境変数に指定するオプション文字列の長さは,1,024バイト以内にしてください。1,024バイトを超える文字列を指定した場合,メッセージが出力され,この環境変数の指定は無効となります。

(例)
 CBLLTAG=NOSO:NOARMBR

詳細は,「18.6.2 共用ライブラリに含まれるプログラムの呼び出し方法」の「(2) 動的なリンク」を参照してください。

次に指定できるオプションを示します。

SONOSO

動的なリンクで,検索対象とするライブラリの拡張子を選択できます。SOを指定した場合は,拡張子「.so」の共用ライブラリを検索対象とします。NOSOを指定した場合は,拡張子「.so」の共用ライブラリを検索対象としません。このオプションの標準値は,SOです。

ARMBRNOARMBR/ARMBRLSYM

動的なリンクで,検索対象とするライブラリ種別を選択できます。ARMBRとARMBRLSYMを指定した場合は,アーカイブ化された共用ライブラリを検索対象とします。NOARMBRを指定した場合は,アーカイブ化された共用ライブラリを検索対象としません。このオプションの標準値は,ARMBRです。

ARMBRとARMBRLSYMの違いを次に示します。

  • ARMBR:共用ライブラリ中のすべてのシンボル情報から検索します。

  • ARMBRLSYM:共用ライブラリ中のエクスポートされたシンボル情報だけから検索します。

(7) CBLPGMSEARCHTRC

次のトレース情報を出力するファイル名を指定します。

詳細は,「18.6.4 動的なリンクのプログラム検索トレース機能」を参照してください。

(8) CBLPGMSEARCHTRC_SIZE

プログラム検索トレースファイル名を切り替えるサイズを指定します。

詳細は,「18.6.4 動的なリンクのプログラム検索トレース機能」を参照してください。

(9) CBLPRELOAD

実行単位内で最初に実行されるCOBOLプログラムの起動時に,動的なリンクで検索対象となる共用ライブラリ名称を記述したプレロードリストのファイル名を指定します。

詳細は,「18.6.3 動的なリンクのプレロード機能」を参照してください。

(10) CBLUNIENDIAN

用途がNATIONALの項目に対するUnicodeのバイトオーダを指定します。

詳細は,「27.4.2 実行」を参照してください。

(11) CBLUPSI

外部スイッチの状態を,8個の0と1で指定します。

詳細は,「16.2.4 外部スイッチ」の「(2) 外部スイッチの設定方法」を参照してください。

(12) CBL_SYSERR

実行時エラーメッセージの出力先ファイル名を指定します。ファイル名は絶対パス名で指定します。拡張子の種類や拡張子を付けるかどうかは任意です。CBL_SYSERRの指定形式は次のようになります。

形式
CBL_SYSERR=ファイル名〔+〕

+を指定した場合:追加モードで出力されます。

CBL_SYSERRを指定した場合の実行時エラーメッセージの出力先を次に示します。

ファイル名の指定

データの出力先

CBL_SYSERR=stdin〔+〕

ファイル名「stdin」

CBL_SYSERR=stdout〔+〕

標準出力

CBL_SYSERR=stderr〔+〕

標準エラー出力

CBL_SYSERR=

 上記以外のファイル名〔+〕

環境変数CBL_SYSERRで指定した名称のファイル

標準出力(stdout),および標準エラー出力(stderr)を指定する場合は,英小文字で指定してください。「STDOUT」のように英大文字で指定した場合,物理ファイル名として扱われます。

注※

追加モードは無視されます。