COBOL2002 使用の手引 手引編


16.1 実行単位の構成

〈この節の構成〉

(1) 実行単位とは

プログラムの実行時に,プログラムを構成する最も包括的な単位を実行単位といいます。実行単位は,一つの実行可能ファイル,または複数のお互いに連絡し合う実行可能ファイルや共用ライブラリから構成されている,一つの閉じた処理の単位です。

また,実行単位には,COBOL以外の言語で作成された実行可能ファイルや共用ライブラリ(Cプログラムなど)を含むことができます。

(2) 実行可能ファイルや共用ライブラリとは

実行可能ファイルや共用ライブラリは,翻訳単位(原始プログラム)をコンパイルして生成した結果です。実行可能ファイルや共用ライブラリは,それに含まれる関数,メソッド,およびプログラムの翻訳結果である一つ以上のオブジェクトファイルから構成されています。

(3) 実行単位と実行モジュールの例

COBOL原始プログラム「SAMPLE1.cbl」「SAMPLE2.cbl」をコンパイルした場合に,生成されるCOBOLプログラムの実行単位,実行モジュール,およびプログラムを次に示します。

(原始プログラム:SAMPLE1.cbl)

[図データ]

(原始プログラム:SAMPLE2.cbl)

[図データ]

(生成されるプログラムの構成)

一つの実行可能ファイルで構成される場合

[図データ]

複数の実行可能ファイルや共用ライブラリで構成される場合

[図データ]