COBOL2002 使用の手引 手引編


13.5.1 COBOL入出力サービスルーチンで出力されるエラーメッセージ番号

COBOL入出力サービスルーチンでエラーが発生したときだけに出力されるメッセージ番号と,その対処方法を次の表に示します。次の表にないメッセージ番号が出力された場合は,マニュアル「COBOL2002 メッセージ」の実行時のメッセージの説明を参照してください。

表13‒7 COBOL入出力サービスルーチンで出力されるメッセージ番号

メッセージ番号

エラーの内容

対処

順ファイル

相対ファイル

3701

3801

管理情報インタフェース領域の指定に誤りがあります。

管理情報インタフェース領域中のCOBOLエラー詳細情報を基に,指定値を見直す。※1

3702

3802

パラメタインタフェース領域の指定に誤りがあります。

管理情報インタフェース領域中のCOBOLエラー詳細情報を基に,指定値を見直す。※1

3703

3803

ファイルの属性情報とプログラムの指定との間に矛盾があります。

管理情報インタフェース領域中のCOBOLエラー詳細情報を基に,ファイル属性情報とプログラムの指定を一致するように変更する。※2

3704

3804

入出力エラーが発生しました。

管理情報インタフェース領域中のシステムコール番号とシステムエラーコードを基に,原因を調査する。

3705

3805

デバッグ情報の出力中に入出力エラーが発生しました。

管理情報インタフェース領域中のシステムコール番号とシステムエラーコードを基に,原因を調査する。サービスルーチンの処理自体は正常終了している。

3706

3806

デバッグ情報の出力中に入出力エラーが発生しました。サービスルーチンでもエラーが発生しています。

管理情報インタフェース領域中のシステムコール番号とシステムエラーコードを基に,原因を調査する。

管理情報インタフェース領域のエラー情報は,デバッグ情報出力中に発生したエラーに関する情報である。

サービスルーチンの処理自体でもエラーが発生しているため,デバッグ情報出力中のエラーを対策のあと,再実行して,サービスルーチンのエラー原因を調査する。

3707

3807

メッセージ番号が不正です。

関数情報のエラーリターン後に管理情報インタフェース領域が更新された可能性がある。入出力サービスルーチンの発行順序を見直す。

3751

3851

メモリが不足しました。

不要な資源を削除して再実行する。

3752

指定されたファイルは取り扱えません。

COBOL入出力サービスルーチンで取り扱えるのは,COBOL2002で作成した順可変長レコード形式,または相対ファイルである。

また,ファイルが破壊されたおそれもある。指定したファイルを見直す。

3861

CBLSTARTには乱アクセス以外で相対ファイルだけが指定できます。

エラーの内容に従いプログラムを見直す。

3862

NEXT指定のCBLREADは,相対ファイルの動的アクセス,および順アクセスファイルに指定できます。

エラーの内容に従いプログラムを見直す。

3763

3863

KEY指定のCBLREADは,順アクセス以外で相対ファイルだけが指定できます。

エラーの内容に従いプログラムを見直す。

3764

CBLDELETEは相対ファイルだけが指定できます。

エラーの内容に従いプログラムを見直す。

3765

順ファイルにはLOCK MODE MANUALの指定はできません。

エラーの内容に従いプログラムを見直す。

3866

EXTEND指定のCBLOPENは,順アクセスのファイルだけが指定できます。

エラーの内容に従いプログラムを見直す。

3767

3867

ファイルが開かれていないためCBLWDISKサービスルーチンが実行できません。

開かれているファイルに対してCBLWDISKサービスルーチンを実行するようにプログラムを修正して再実行する。

(凡例)

−:該当するメッセージ番号はない

順ファイルのエラーに対しては3700番台のメッセージ番号が,相対ファイルのエラーに対しては3800番台のメッセージ番号が,それぞれ設定されます。ただし,エラー発生時にファイル編成が特定できない場合は,3700番台のメッセージ番号が設定されます。

注※1

各インタフェース領域で複数のデータ項目の指定値に誤りがある場合,COBOLエラー詳細情報には,最初に誤りが発見されたデータ項目名に該当する値が設定されます。

注※2

ファイル属性エラーが発生したときのCOBOLエラー詳細情報には,次に示す順で最初に発見されたエラー項目に該当する値が設定されます。

  1. ファイルフォーマット

    ・オープンするファイルに,COBOL2002が定めるヘッダ情報がない。

    ・COBOL2002で作成した順可変長ファイル,または相対ファイルでない。または,ファイルが破壊されている。

  2. ファイル編成/レコード形式

  3. 最大レコード長

  4. 最小レコード長