COBOL2002 使用の手引 手引編


6.8.2 CSV編成ファイルのファイル編成とレコード形式

CSV編成ファイルでは,テキスト編成ファイルと同じように,1行(改行文字までの文字列)を1レコードとみなします。さらに,おのおののレコードは,コンマ(,)によって複数のデータ項目に区切られた形式になっています。コンマによって区切られたデータ項目をセルと呼びます。CSV編成ファイルでは,このセル単位でデータを入出力できます。

なお,COBOLでCSV編成ファイルを扱う場合は,次の形式に従った,固定長のレコード形式だけが使用できます。

〈この項の構成〉

(1) ファイル形式

CSV編成ファイルは,CSVファイルの各行を1レコードとして,改行文字をレコードの区切り文字とした可変長形式のファイルです。

CSV編成ファイルの形式を次に示します。

[図データ]

(2) レコード形式

CSV編成ファイルの各レコードは,レコード本体に改行文字が付けられた形式で構成されています。改行文字は,一般的にエディタなどで入力するとき[Enter]キーを押して入力する文字です。改行文字の詳細については,「6.7.2 テキスト編成ファイルのファイル編成とレコード形式」を参照してください。

さらに,おのおののレコードは,コンマを区切り文字とした「セル」と呼ばれるデータ項目単位に分割されています。

CSV編成ファイルのデータ入出力は,レコード単位で実行しますが,レコード中の各セルの内容は,入力レコード領域に定義した基本項目ごとに処理できます。

CSV編成ファイルのレコード形式を次に示します。

[図データ]

なお,コンマ(,)の替わりにタブ文字(X'09')を区切り文字として使えます。詳細は,「6.8.9 セルデータをタブ文字区切りで入出力する機能」を参照してください。