COBOL2002 使用の手引 手引編


5.7.2 MOVE文

MOVE文は,編集規則に従って,データを一つ以上のデータ領域に移します。

MOVE文については,マニュアル「COBOL2002 言語 標準仕様編」 「10.8.28 MOVE文」を参照してください。

MOVE文の例を次に示します。

(例1)

一つまたは複数のデータを転記する場合

                   :
       01 A PIC X(3).
       01 B PIC X(3).
       01 C PIC X(3).
       01 D PIC X(3).
       01 E PIC X(3).
                   :
           MOVE A TO B.      *>1.
           MOVE A TO C D E.  *>2.
                   :
  1. データを項目Aから項目Bに転記します。

  2. データを項目Aから項目C,D,Eに転記します。

(例2)

MOVE文の送り出し側作用対象に添字が付いている場合

添字はデータを先頭の受け取り側作用対象に移す直前に1回だけ評価されます。

下記の例では,(A)は(B)と同じです。

(A)
MOVE a(b) TO b c(b).
(B)
MOVE a(b) TO temp.
MOVE temp TO b.
MOVE temp TO c(b).

tempは,このシステムが用意した中間結果の項目を示します。