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COBOL2002 操作ガイド


12.4.25 SET WATCH/RESET WATCH(データ監視条件の設定と解除)

〈この項の構成〉

(1) SET WATCH(データ監視条件の設定)

プログラムの実行を中断する条件を設定します。

形式

[図データ]

  • WATCH(監視識別子)

    データ監視条件を識別するための名称を指定します。

  • DATA(データ名指定)

    監視対象とするデータ名を指定します。値の変化を監視します。詳細については,「9.2.1 プログラムの中断」を参照してください。

  • CONDITION(比較条件式)

    監視対象となるデータの値に対しての比較条件式を指定します。条件式の評価を監視します。

    比較条件式の指定の詳細については,「9.3.1 データの比較・代入規則」の「(2) データの比較規則」を参照してください。

    条件式の監視については,「9.2.1 プログラムの中断」を参照してください。

  • SINGLETHREAD

    単一のスレッドのデータの監視を行います。

  • SINGLEINSTANCE

    単一のオブジェクトのデータの監視を行います。

  • COUNTER(カウンタ変数)

    カウンタ変数は,プログラムの開始時に0が設定され,DO〜ENDDOオペランドで指定したTDコマンド群が実行されるたびに1ずつ値が増加します。

  • MESSAGE | NOMESSAGE

    中断を知らせるメッセージを表示するかどうかを指定します。

  • DO 〔 TDコマンド群 〕 ENDDO

    中断時に実行するTDコマンド群を指定します。

注意事項
  • データ名指定または比較条件式のデータ名に,カウンタ変数は指定できません。

  • データ名指定または比較条件式のデータ名に添字付きのデータ名を指定するときの添字は,整数定数でなければなりません。また,添字の範囲指定はできません。

  • データ名指定または比較条件式のデータ名に部分参照のデータ名を指定するとき,最左端位置と長さ指定は整数定数でなければなりません。

  • すでに設定された監視識別子を指定して,再度,データ監視条件を設定した場合は,以前の設定が無効となり,新しい設定が有効となります。

  • オブジェクトに属するデータ名の領域がオブジェクトごとに生成されるときは,生成されたオブジェクトの領域ごとに監視が行われます。カウンタ変数は,オブジェクトのデータごとにカウントされます。SINGLEINSTANCEオペランドは,その一つのデータを指定して監視できます。

  • データ名の領域が再帰によって複数生成されるときは,生成された領域ごとに監視が行われます。カウンタ変数は,データごとにカウントされます。

  • マルチスレッドで実行するプログラムで,指定したデータ名の領域がスレッドごとに生成されるときは,生成されたスレッドの領域ごとに監視が行われます。カウンタ変数は,スレッドのデータごとにカウントされます。SINGLETHREADオペランドは,その一つのデータを指定して監視できます。

  • 連絡節で定義したLIMIT指定のない動的長基本項目への部分参照指定は,プログラム開始前には指定できません。指定した場合は,KCCC3434T-Eのメッセージを出力して処理を中止します。

(2) RESET WATCH(データ監視条件の解除)

SET WATCHコマンドで設定したデータ監視条件を解除します。

形式

[図データ]

  • WATCH(監視識別子)

    データ監視条件を識別するための名称を指定します。

  • WATCH(#ALL)

    すべてのデータ監視条件を解除します。

注意事項

GUIモードで設定したデータ監視条件は,RESET WATCHコマンドで解除できません。